#絵本未満・・・、「れおくんのともだち」⑥
#チャレンジ・・・ 、「れおくんのともだち」⑥
しほちゃんの声が聞こえてくる。
おかあさんと一緒に迎えに教室に入ってきた。
「いつも、お世話になります。」
お母さんは、先生に挨拶をして、れおくんのところにやってきた。
「おかあさん、きょうの晩御飯はなに?!」
「なににしようかなぁ。れおくんはなにがいい?!」
「ぼくは、ハンバーグがいいや。」
「じゃあ、そうしよう。買い物をして帰るから、れおくんも手伝ってちょうだいね。」
「うん、わかった。しほ、帰るぞ。」
れおくんは、先生のそばで話をしていたしほちゃんに、元気よく、声をかけた。
「さようなら、また、明日。」
こうして、れおくんの学校での1日が終わった。
帰り道。
れおくんは、しほちゃんの手を引いて、歩道橋を渡る。
階段を登ると、自動車がたくさん、行き来するのが見える。
「全体、止まれ。」
近くの信号が赤になる前に、れおくんは号令をかける。
すると、まるでれおくんが隊長になったみたいに、たくさんの自動車はブレーキをかけて止まる。
少し待って、れおくんはまた、号令をかける。
「前へ、進め。」
信号が青になると、一斉に自動車は動き出した。
「すごい。おにいちゃん。」
しほちゃんに褒められて、れおくんは、本当に隊長になったみたいで、うれしかった。
(つづく)