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関西人はお酒が弱い

お酒に強いか弱いかを決める遺伝子の秘密

お酒に強いか弱いかは、ALDH2(アルデヒド脱水素酵素2)という遺伝子に大きく影響されます。この遺伝子の働きによって、体内でのアルコール分解能力が決まります。お酒を飲むと、肝臓でアルコールがアルコール脱水素酵素(ADH)によって分解され、アセトアルデヒドという物質が生成されます。このアセトアルデヒドをさらに分解するのがALDH2の役割です。

ALDH2の種類と体質

活性型(ALDH2*1/1): アセトアルデヒドを効率よく分解できるため、酒に強い体質。
非活性型(ALDH22/2): アセトアルデヒドを分解できず、酒に極端に弱い体質。
中間型(ALDH21/*2): 分解能力が中程度で、酒に弱い傾向。

縄文人と弥生人の体質

日本の歴史を遡ると、縄文人と弥生人ではALDH2の型に違いがあったと考えられています。縄文人はALDH2の活性型を持つ割合が高く、酒に強い体質だったと推測されます。一方、弥生人は東アジア大陸から渡来した人々で、非活性型を持つ人が多かったため、酒に弱い体質が増えたと言われています。

地域による体質の違い

現在の日本人は縄文人と弥生人の混血ですが、地域によって遺伝的傾向が異なります。特に、弥生人の影響が強く残る関西地域では、酒に弱い人が多いとされています。一方、縄文人の影響が濃い東北地方や関東地方では、酒に強い体質の人が多い傾向が見られます。

アジア全体の傾向

日本以外でも、アルコール分解能力に関する遺伝的傾向があります。たとえば、朝鮮半島の人々には酒に弱い体質が多く、中国では北部の人々が酒に強い一方、南部では酒に弱い人が多いという地域差があります。これらの違いは、歴史的背景や遺伝的多様性によるものです。

お酒に強いか弱いかは、ALDH2という遺伝子によって決まる体質的な特徴です。日本人の中でも、縄文人と弥生人の遺伝的な影響が地域差を生み、さらにはアジア全体でも似たような傾向が見られます。この知識をもとに、自分の体質を理解し、無理のない飲酒を心がけましょう!


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