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重力の解明の歴史
もっとも身近な力であり普段私たちが意識することもない重力。重力は一方で現在の科学力でも証明できない最も難しい力です。
ガリレオは重力はすべての物体に平等に働くと提唱し、落下実験で確認。
ニュートンは万有引力の法則を発見し、地球上の重力と天体の重力を統一的に説明。万有引力の成果としては天体の軌道を計算可能にし、海王星を発見。しかし、彗星の軌道などで誤差が生じ、限界が露呈。
アインシュタインはまず特殊相対性理論を構築しました。光速普遍の原理と慣性系の等価性を基礎とし、時間と空間が柔軟に変化することを提唱。実際、GPS衛星の時間補正などで現実に適用されています。
一般相対性理論は重力と加速が等価である等価原理を基に構築し、時空の歪みを取り入れることで、光の曲がりや彗星軌道のズレを説明可能にしましたた。
一般相対性理論によって光が重力によって曲がる原理も簡単に理解できます。本来光には質量がなく重力は作用しません。しかし実際には光は重力によって曲がります。なぜでしょうか。光は空間を直進することしかありませんが重力によって時間空間が歪み、歪んだ軸にまっすぐ光が進むことで光が曲がって観測されるのです。
現代物理学における重力の課題としてはブラックホールは重力が無限となり計算不能であることです。それを解決するため、電磁力、弱い相互作用、強い相互作用、重力の4つの力を統一する「万物の理論」が目標となっており、超弦理論がその第一候補となっています。
重力は最も身近でありながら謎が多い力であり、物理学の最前線で研究が続けられています。
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