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大谷寺探訪

栃木県宇都宮市にある大谷寺には平安時代から伝わる千手観音が祀られており、この仏像は弘法大師空海が制作したと伝えられています。しかし、一方でアフガニスタンの僧侶「如宝」が彫刻したという説もあり、如宝は鑑真と共に日本に渡来し、下野薬師寺で戒律を授けたことでも知られています。

大谷寺

千手観音像は撮影禁止となっているため、直接訪れてその壮大な姿を目にするしかありません。

また、大谷寺周辺には自然の美しさを堪能できる場所も多く、その一つが「御止山(おとめやま)」です。わずか10分程度で登れるこの山は「陸の松島」とも呼ばれ、その景観は圧巻です。ただし、崖の上に柵がないため、訪れる際は十分な注意が必要です。ここへのアクセスは大谷寺の有料エリアになります。

御止山からの景観
御止山からの景観

さらに、大谷寺周辺には無料で見学できる「平和観音」もあります。この観音像は戦時中、大谷の地下が中島飛行機の工場として使われていた時期に、上野浪造氏がその工場で働き、終戦後、平和への願いを込めて制作を決意しました。東京芸術大学教授の飛田朝次郎氏の指導のもと、6年の歳月をかけて完成したこの仏像は、地域の石工たちの手によるものです。平和観音は、戦争の歴史と共にその存在感を放ち、今でも訪れる人々に深い感慨を与えています。

平和観音

大谷寺を訪れることで、歴史や芸術の深さに触れ、自然の美しさを感じる素晴らしい体験ができるでしょう。

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