株の空売り
ひろゆきさんが今回のニコ動のランサムウェア攻撃について、実は空売り目当てではないかという指摘をしていることに驚きました。日常、空売りという言葉を耳にすることはありますが、その具体的なプロセスを理解している人は少ないかもしれません。そこで、空売りについて詳しく調べてみました。
空売りとは?
空売り(からうり)とは、投資家が株式などの金融商品を保有していない状態で売却し、その後価格が下がった時に買い戻すことを目指す取引手法です。具体的には次のようなプロセスで行われます。
株式を借りる: 投資家は証券会社などから株式を借ります。この時点で、投資家は実際には株式を保有していません。
売却する: 借りた株式を市場で売却します。この段階で投資家は売却時の株価で現金を得ます。
買い戻す: 株価が下落した場合、投資家は市場で株式を買い戻します。買い戻しの価格が売却時の価格よりも低ければ、その差額が利益となります。
返却する: 買い戻した株式を証券会社などに返却します。
例えば、ある会社の株価が現在1000円であるとします。投資家はこの株価が下がると予想し、証券会社から株式を借りて1000円で売却します。その後、株価が800円に下がった時にその株式を市場で買い戻すと、200円の差額が利益となります。これが空売りです。
ニコ動のランサムウェア攻撃と空売り
ニコ動のランサムウェア攻撃では、空売りを利用して利益を得ることを目的として犯行に至ったことも考えられます。攻撃前に株式を借りて売却し、攻撃直後に株価が下がったところで買い戻して株式を返却するというパターンです。ランサムウェアの攻撃は主に海外から行われるため、この手法が使いやすいと考えられます。
他の事例
他にも、2022年3月に発生したSMBC日興証券のエクイティ本部長ら4人が逮捕された事件があります。この事件では、大株主から株式売却の意向を受け、他の投資家に売り渡す取引を知っていて、株価が下がるのを狙って空売りを行ったとされています。
さらに、大量の売り注文を出す「見せ玉」という手口も存在します。見せ玉は市場に影響を与えるための戦略的な注文で、実際には売るつもりのない注文を出して価格を操作しようとする行為です。