余命10分 / 2024年8月18日 — 謝る。

仕事でミスが起きた。正直ミスなのかもわからない。ぼくらの説明不足であり向こうの確認不足。つまり言った言わないのようなよくある話なんだけれど、その後の「責任がどちらにあったか」という議論がとにかく嫌いだ。

マウントを取ったって拗ねたって仕方ないんだからまず先にちゃんと謝って、その先の得策を提示するのがいいと思う。

ドラマ「一流シェフのファミリーレストラン」の主人公のカーミーは、シーズン3になってもまだ謝れないでいる。思えばぼくもずっとずっと謝ってこない人生だった。正論を振りかざして、間合いや声のトーンで相手を萎縮させて、弱ったところで論破する。そして笑顔で「Go」と取り繕う。

その繰り返し。

その瞬間はいいけれど、みんな静かに距離を置くようになる。静かに、静かに。応急処置にすぎないことに気づけない。いなくなってから「しまった」と思い、反省したフリをする。自分の判断がいかに正しかったか、を、証明するためのピースを集めて納得する(説得する)。

仕事のためなら、こんなにすんなり謝れるのに。

こんなに広く受け止められるのに。



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余命10分
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