余命10分 / 2024年9月12日 — 佐賀。
1泊2日で久しぶりに佐賀へ。「さがごこち」というフォトガイドブックの編集長としてさいごに通っていたのが2019年なので約5年ぶり。コロナ禍での出版となったため、本を片手に佐賀を旅することができないまま数年が経った。いや、行こうと思えば行けたのだろうけれど、行かなかっただけかもしれない。
5年のあいだに、佐賀の駅前は栄えていた。その反面、例えば LCC の春秋空港は佐賀から直行便を撤退したり、閉業してしまったお店もあった。商店街に行くと「あの時と変わらない」というムードももちろんあったけれど、どこか疲れているように見えた。向こうから見たらぼくも疲れているように見えるかもしれない。気のせいとも言える。
あの時に撮ってもらった写真を「遺影にしたい」と話していたうどん屋のおばあちゃんも高齢のため店を閉めた。唐津に足を伸ばす理由がひとつ減った。
5年前、ぼくのてのひらには何があったのか、それを思い出して確かめるように、街をたくさん歩いた。あの時と変わったものはなにか。失ったものはなにか。得たものはなにか。たくさんありすぎて目眩がする。
最近、旅はあまり得意じゃない。感動したり興奮したりすると少しだけ心が痛い。
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