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長田組のラストを見届けて来た!~前半 家→球技場到着編~

今年もとうとう行けなかったよ、4年生の追い出し試合。
早稲田ラグビー蹴球部ミーハーの我々としては、無念以外の言葉が無い。

こんにちは。
「ツグてん」のラグビーに疎い方、てんです。

だからもう行ってきた、遥か遠く金沢まで。
前日の夜中まで年度末の激務に鼻血出しながら追われてたけど。次の日も東京に飛んで帰って秒でデスクに着いてるけど。

意を決してチケットを購入したのは実に5日前。
そんな余裕あるのか、例年の事ながら今年の年度末は殊更きつい。
…しかし、3連休の中日だし、心構えも出来ぬまま雑煮すら食わぬ内に会えなくなってしまった長田組にもう一度会えるなんてこんなチャンス…。

ポチった。

ポチった夜にふと調べた。当日の金沢の天気は?
「降水確率90%,最高気温8℃,積雪の可能性もあり」

鼻血が出た。
年度末の激務の合間、新幹線に2時間揺られてわざわざそんな目に遭いに行く羽目になるなんて。

2日前になり、震えながら働く哀れな我らに旅行代理店からチケットが届いた。
まさかの普通郵便だ。

当日20日の朝、前日夜中まで働いた残骸となっていた我々はありったけの防寒グッズをリュックに詰め込み、駅まで這い、なんとか新幹線に積み込まれた。

寝て起きて、長野で絶望を味わった。
国境の長いトンネルを抜けたらまじ雪国だった。

さっきまで、東京で汗ばんでたのに。
日本の四季のグルーヴすげぇ。

ここからはトンネルが続くからもう一眠り。心配ないさ、金沢は終点の地。
到着して駅を出て目を見張った。

誰も上着すら着ていないじゃないか、どうした、追い剥ぎにでもあったのか。
違う。
柔らかな陽射し吹き抜けるほの暖かい風、北陸に唐突な春が来ていたのだ。

確かにここ数日は忙しすぎて、天気予報のチェックなんて出来ていなかった。だからって、ひどい。
北陸の柔らかな春の中、我々だけが暑苦しい。
雪よこせよ。

いや、違うわ。
ラグビー見に来たんでしょ。良かったじゃんね。

防寒グッズでパツパツのリュックに、着ていたダウンを汗だくでねじ込んで、タクシー飛ばして現場へGOだ。

タクシーの運ちゃんは妖精の様に小さいおじいちゃんだ。よろしくね、おじいちゃん。
ウキウキ話しながら揺られる事10分ほど。
どう見ても人気のない、野球場にキキッと停車。
不穏な空気。だってどう見ても野球場だもの。マウンドなんてあったら先ずプロップちゃんが足を取られてコケるもの。

キックオフは14:00。時間が無いわけではないが、ここはどこ、スタジアムもどこ、おじいちゃん妖精ならなんとかしてよ。

そうおじいちゃんは運ちゃんであって、妖精なんかじゃない。
正しい場所がここと真反対にある球技場だと分かると、おじいちゃんはハンドルを切った。
前からも後ろからも車が来る中、いきなりRに入れUターンを開始した。
我々は固まった。
後続車の若者はすれ違いざまにこちらに罵声を浴びせた。
良くない、それは良くないよ、でも気持ちは分かる。

おじいちゃんはアクセルを踏んだ。前の車の間を縫うようにビュンビュンと小気味よく抜かしていくのだが、いかんせんウインカーを出していない。
右折レーンの○信号すらギリアウトで走り抜ける。
…ここは無法地帯なのか?
思えばチケットも普通郵便で届いた、切手貼られて。金沢怖い。

「あの、そんなに急いで無いですから…!」
ゾーンに入ったおじいちゃんに我々の声なんか届くわけない。
「天国に連れて行くのは天使の役目であって、妖精ではありませんよ!!」と口にしそうになったその時、2度めの○信号ギリアウトを経て、球技場にたどり着いた。

おじいちゃん、有難う。
安全運転で帰ってね、絶対ね。

よし確かに着いたぞ、野球場でも天国でも無く

石川県ラグビーカーニバル

オール早稲田vsオール石川

間に合った!

フェンス向こう、3ヶ月ぶりのアカクロが見えた。

後編へ続く





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今回のハッシュタグ
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