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【OAK】シーズンここまでを振り返ってみよう
総括
開幕6連敗という最悪の出だしを乗り越え、4/9からは13連勝と大きくリバウンドし、4月中には首位の座に立った。その後は同地区チームの不調にも助けられ、ほぼ2ヶ月間首位を守った。6月下旬には大型連勝を記録したHOUの追撃に遭い首位を明け渡したものの、このままであればトレードデッドラインを買い手で迎えることは確定的な様相だ。
野手
チーム成績
fWAR: 12.8(4位)
HR数: 98(8位)
平均得点: 4.53(13位)
打率: .238(14位)
OPS: .733(10位)
概ね例年通りのHR中心の攻撃を展開している。試合を見ていると貧打に苦しんでいる印象は拭えないが、どのスタッツもリーグ平均を上回っている。しかし、打線のコマ不足は依然としてチームのアキレス腱となっているため、デッドラインでの補強と主力の復調はプレーオフ進出に向けて向けて欠くことの出来ない要素だ。
-MVP: マット・オルソン
前半戦ながらも打率3割、20HR、50打点をクリアしているオルソンが前半戦のMVPというのは異論ないはずだ。元々のパワーに加え、今季はアプローチも良くなりアベレージも残せており、打線の中軸に絶対に欠かせない打者にまで成長した。
次点としては6月下旬に離脱するまで安定したパフォーマンスでチームを支えたマーク・キャナや、打撃開眼しオールラウンドな貢献が光るトニー・ケンプが挙げられる。
-後半戦のキーマン: マット・チャップマン
チャップマンは昨年に負った下半身の怪我からのリカバリーに苦しんでいる様子だ。一時的に復調するが、すぐにまた感覚を失うというサイクルを繰り返しており、折り返しを前に既に三振数は3桁に達した。勝負強いチャップマンの打撃が戻ってくるかどうかは、シーズンのみならずプレーオフを見据えた上でも大きな問題であろう。一刻も早く復調してほしい。
次点に挙がる候補は非常に多いが、ここではあえてUTのチャド・ピンダーを挙げたい。昨年以前よりも選手層は薄いため、UTのピンダーにかかる負担と期待もその分増えている。今季はここまで自分のスイングを見失っているように見えるが、、、
先発ローテ
チーム成績
fWAR: 6.9(8位)
ERA: 3.83(9位)
イニング: 442.1(1位)
QS: 38(2位)
K/9: 8.67(18位)
チームの原動力となっているのがこの先発ローテである。スーパーエースは不在ながら、イニングを稼ぎ、試合を作れる投手が揃っている。前半戦ではエース格のクリス・バシットとショーン・マナエアに加え、開幕前は期待されていなかったコール・アービンとジェームズ・キャプリーリアンが意外な活躍を見せた。
-MVP: クリス・バシット&ショーン・マナエア
2人とも文字通り甲乙つけ難いパフォーマンスでチームを牽引。ブルペン事情の厳しい中でイニングを稼ぎ、2人の投げた試合でチームは無類の強さを誇っている。
また苦労人キャプリーリアンもヘスス・ルザードの故障で得たスポットを維持し続け、ERA2点台の好投をつづけている。
-後半戦のキーマン: フランキー・モンタス
前述の2人が独り立ちしたのに比べ、モンタスはいまいち安定していないパフォーマンスが続く。速球とスプリッターは威力抜群、コマンドも良くなってきているが、これまでメインの武器だったスライダーのキレが悪化している。疑いようのないエースのポテンシャルを持つモンタスが復調するかどうかはプレーオフでの戦いに大きく響くだろう。
ブルペン
チーム成績
fWAR: 0.6(26位)
ERA: 4.04(16位)
IS%: 34%(17位)
K/9: 7.78(30位)
ブルペンはチーム最大のアキレス腱となっている。守護神トレバー・ローゼンタール、セットアップのJB ウェンデルケンがここまでほぼ稼働していないのが響き、僅差の場面を任せられる投手が圧倒的に不足している。デッドラインではまず間違いなく枚数を増やすことが予想され、また怪我人の復帰も近づいているため今が正念場だろう。
-MVP: ルー・トリビーノ
トリビーノとユスメイロ・プティート、ジェイク・ディークマンのトリオが勝ちパターンを務めているが、トリビーノへの信頼はトリオの中でも厚い。四球でランナーを出すことも珍しくないが、シーズンが進むにつれて次第に安定感を増し、ERAは2.04にまで下がった。火消しの能力も高く、マルチイニング起用も可能なため、プレーオフでも最重要戦力になりそうだ。
-後半戦のキーマン: ヘスス・ルザード
不振の最中に不用意な怪我で故障離脱、復帰してからはブルペンに回されたが、ブルペンでも打たれ続けてついにマイナーに降格となった。前半戦で最も期待を裏切った選手と言っても過言ではないだろう。もはや今シーズン中に先発ローテに復帰する可能性は高くないが、ルザードのポテンシャルの高さはエースリリーバーとなるには申し分ない。マイナーで自分を見つめ直し、早々にMLBに返り咲いてほしい。
また今季はほぼ絶望と見られていたローゼンタールに8月中に復帰できる可能性が浮上した。もしブルペンの疲労が溜まる後半戦にローゼンタールが復帰できるならば心強い。
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