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分かりにくい「個性主義」「人格主義」という表現を補足する/7つの習慣
『7つの習慣』というタイトルにひっぱられて、どうしても「7つの習慣」そのものに目が向きがちですが、それらを読む前に理解しなければならないのが、個性主義と人格主義です。
コヴィ博士が最も言いたいのは、人格主義の復活なのですから、まずは個性主義と人格主義について理解をしないと、本当の意味で「7つの習慣」を理解したことにはならないと思い、がんばって読み解いているところです。
『7つの習慣』の核心となる「個性主義」と「人格主義」という言葉は、日本人にはやや理解がしにくいというか、混乱する表現です。
現在の日本において「個性」という言葉は、よいものとして使われています。
いかに個性を輝かせるかと、試行錯誤しているくらいです。
しかし、『7つの習慣』の中でコヴィ博士は、どちらかというと否定的な意味合いで使うことが多いのです。
(実際は否定しているわけではないのですが,文脈上は否定的に使っています。)
そのため、「個性主義に陥っている」みたいな表現をされると、「えっ、個性がダメなの?」という戸惑いを生じさせます。
その戸惑いが、「個性主義」の理解を妨げていると思います。
そしてもう一方の、人格主義の「人格」というのは、日常語というほどには、使われません。
やや専門的に、「人格障害」なんて言われたりしますが、では、人格って何?と問われると、答えに詰まってしまいます。
そこにきて「人格主義」なのですから、いったいなんの主義なのかが、よく分からないという人が多いのではないでしょうか。
やはり戸惑ってしまいます。
ここで、コヴィ博士の肉声を直接(英語の表現で)聞いて、単語の理解を進めてみます。
英語版だと、
個性主義は,「Personality Ethics」です。
人格主義は、「Charactor Ethics」です。
こうして対比してみると、なんとなく特徴が見えてきます。
Personalityは、Charactorに比べると、個体や個人に強く注目しています。
その人に属するもの、その人だけにあるものが強調されています。
Charactorは、個体を超えた、人間という存在に注目しています。
人類に普遍的に通じるものが強調されています。
そう考えた場合、個性主義という表現を膨らませると、「個人の属性に重きを置いた考え方」と言えるのではないでしょうか。
略して,個性主義です。
属性というのは、機能とも言えます。
個人を高機能にすること。スペックです。ファンクショナリティです。
人格主義という表現を膨らませると、「人間の品格に重きを置いた考え方」と言えるのではないでしょうか。
略して、人格主義です。
品格というのは、人間としての気高さです。
尊いと感じる佇まいや振る舞い。スピリッツです。ノーブリティ(noblity)です。
(ちなみに、"スピリッツ"というのは、『7つの習慣』の最後に紹介されるテイヤール・ド・シャルダンの言葉にも繋がる重要なキーワードになります)
最後に簡単にまとめます。
個性主義は、個体の属性。スペック。ファンクショナリティ。高機能さ。
人格主義は、人間の品格。スピリッツ。ノーブリティ。気高さ。
このように理解しておくといいと思います。