今週のフラクタル59(c(9z-3)/(z^3-3z^2))
どうも、108Hassiumです。
今回は$${\frac{c(9z-3)}{z^3-3z^2}}$$に関するフラクタル図形をお届けします。
c(9z-3)/(z^3-3z^2)
$${\frac{c(9z-3)}{z^3-3z^2}}$$は0→∞→0という発散サイクルを持つ2周期発散関数です。
臨界点は$${z=1}$$のみで、多重度は2です。
拡大図です。
臨界点の多重度が2なので、$${z^3+c}$$のマンデルブロ集合に似た形の飛び地が見られます。
以前紹介した$${\frac{c}{z^3-3z^2}}$$と同じく$${\frac{c(9z-3)}{z^3-3z^2}}$$は位数2の極を持つ関数です。
そのせいなのか、マンデルブロ集合上での右端の方の$${c}$$に対応するジュリア集合には$${\frac{c}{z^3-3z^2}}$$のような糸状ではないものの粗めの網目模様が現れます。
網目が粗くなるのは右端の方のcを使った時だけで、左の方へ行くと普通(?)の2周期発散ジュリア集合になるようです。
どうやら「位数2以上の極が発散サイクルに含まれると発散領域の模様が糸状になる」という分析は不正確で、もう少し細かい条件がありそうです。
以前「con系ジュリア集合でよく見る特徴」として紹介した「アーチ形接点」を持つジュリア集合です。
実は2周期発散関数のジュリア集合ではcon系でなくても時々見かける(例えば(1.66+0.15i)/(z^3-1)+1等)特徴なのですが、今回のようにはっきりと「con系っぽいな」と思えるような形で現れるのは珍しい気がします。
いつものです。