今週のフラクタル8 (c(z^3/(z^3-(1+0.1i)(z-1)-1)-1)+1)
どうも、108Hassiumです。
今週は$${c\left(\frac{z^3}{z^3-(1+0.1i)(z-1)-1}-1\right)+1}$$という関数から生成されるフラクタル図形をお届けします。
c(z^3/(z^3-(1+0.1i)(z-1)-1)-1)+1
概形は$${\frac{c}{z^2-1}+1}$$のマンデルブロ集合とそっくりですが、細部は$${\frac{z^3}{z+0.1i}+c}$$と似たような感じで崩れています。
※☟$${\frac{c}{z^2-1}+1}$$の解説がある記事
※☟$${\frac{z^3}{z+0.1i}+c}$$
$${c\left(\frac{z^3}{z^3-(1+0.1i)(z-1)-1}-1\right)+1}$$の臨界点は$${0}$$と$${\frac{3}{2}-\frac{3}{2+0.2i}}$$の2つがありますが、今回は$${z_0=0}$$から生成されるフラクタル図形のみを扱います。
ジュリア集合の方も、当然ながら$${\frac{c}{z^2-1}+1}$$っぽい概形を$${\frac{z^3}{z+0.1i}+c}$$っぽく崩した感じになっています。
以下の記事で「シンプルな形の関数に小さな変化を加えて変形させたジュリア集合」を"perturbated julia set"(摂動ジュリア集合)と呼ぶ、という話をしました。
今回の$${c\left(\frac{z^3}{z^3-(1+0.1i)(z-1)-1}-1\right)+1}$$という関数も、$${\frac{c}{z^2-1}+1}$$に微小な変化を付け加えたものになっています。
※perturbated julia setという単語が他の人にどう使われているのかよく知らないのですが、$${z^2+c+\frac{0.001}{z^2}}$$のように「元の関数+摂動項」という形になっていない関数も私は広義の摂動ジュリア集合と呼ぶことにしています。
摂動ジュリア集合でよく見かける、メインの初期値に対応するサイクルに収束する領域が丸い形の白領域(メインじゃない初期値に対応するサイクルに収束する領域)を囲んでいるタイプのジュリア集合です。
白領域が枝分かれするパターンのジュリア集合です。
最後のやつは$${z_0=0}$$の周期が62なのに対し、白領域の方は140周期でした。
さっきのやつの白領域がメインの収束領域に置き換わったようなジュリア集合です。
花状の白領域がメインの収束領域にめり込んだジュリア集合です。
花状の白領域が枝分かれしたパターンです。
先程のものとは逆に、メインの方が枝分かれしたパターンです。
広義摂動ジュリア集合ではあまり見かけない感じの白領域の入り方をしたジュリア集合です。
いつものやつです。