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キッチンでお手軽自家現像(基礎知識)

フィルム現像は、手順さえ間違わなければ、ほぼ失敗はありません。出来栄えの良し悪しはありますが、ミニラボで現像を依頼し出来上がったネガは、スキャンしてデジタルデータに変換するには、問題ない万人受けする出来栄えなのですが、こと印画紙に引き伸ばす場合コントラストが高く、イメージ通りの仕上がりの許容範囲が限られます。ネガフィルムのラチュード(プリントで出せる許容範囲)露出で約7段と現段階ではデジタル(ラチュード5段)より失敗が少ないメリットを押しつぶしています。そこまで、必要になる作品は、沼にどっぷりの方達くらいですが・・・(笑)

私の仲良くして頂いている尊敬する写真家「渡辺信夫」さんは、写真は科学だと教えを頂きました。科学ですから、データどおり間違わなければ失敗は無いと言い切ります。

簡単に現像の原理を説明すると、現像液すなわちアルカリの水溶液にフィルムを漬けて、撮影した像を浮き出させます。液温が高くなると像の浮き出方が早く、時間が長くなれば濃くなります。この時間と温度のデータが科学なのです。像が出てきたらその濃さを止めるのが定着液、酸性水溶液です。アルカリを酸で中和すると、現像は止まります。程よい濃さで止まったものを水でよく洗い流して乾かせばネガのフィルム現像は完成です。

簡単でしょ!でも奧は深いです、超微粒子現像、粒子を大きく残した素粒子現像、ハイコントラスト現像や、ローコントラスト現像と、好みイメージに合わせたネガフィルムを作ることができるので、これが完成形とゆうものがありません。趣向は10人10色です、趣向にあわせて現像をお楽しみくだされば良いかと思います。

余談ですが、アルカリ液と酸性液で現像ができるので、過去にはインスタントコーヒーを現像液として現像する珈琲現像なるものが流行った時期もありました。気軽にチャレンジして遊ぶのもありですね!

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つづく

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