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町工場が初めて自社商品作りにチャレンジしてわかったこと。(後編)

こんにちは!シマワという会社の2代目をやっている、とーごといいます。
前回自社商品を作る決意の仕方~ギフトショー出店までを書きましたので、今回はクラウドファンディング編を書こうと思います。
クラウドファンディングは応援して頂ける方に、先にお金を出して頂き製造を後から行うことができるので、在庫リスクなく製造ができる大変ありがたい制度です。基本的なクラウドファンディングのメリットは今回省かせて頂き、町工場が自社商品を作る上でのクラウドファンディングの位置づけを書きたいと思います。

前編はこちら。↓


1.クラウドファンディングを行うメリット

1,メディアとしてのクラウドファンディング
今回Makuakeというクラウドファンディングを利用しました。Makuakeは日本未発売の物しか出品できませんので、世の中に無い、新しいもので溢れています。なので新しいものを探している、TV関係者、雑誌関係者、小売店の方など沢山の方が見ています。Makuakeは一つのメディアと言っても過言ではありません。弊社もMakuakeに出品し、TV関係者の目に止まり、テレビ東京にて放送しているWBSのトレンドたまごというコーナーに取材して頂き、出演することができました。他にも小売店やネットショップの方々から問い合わせを頂けました。メディアとして沢山の方に見て頂けるのはかなりのメリットになります。

2,テストマーケティングになるクラウドファンディング
クラウドファンディングを行うと、どのような方が購入してくれているのかを見ることができます。性別や、年代、どのカラーが人気かなど、テストマーケティングを行うことができます。Makuake自体を見ているユーザーは男性の比率が多いので一概には言えませんが参考にすることができます。
otoの場合ですが、購入して頂いた方は40代以上の男性が80%でした。なので一般販売ではこの層がターゲットにできるな、カラーはシルバーと黒系が人気だなと考える事ができました。

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3,クラウドファンディングページを製作するに辺り、自社商品の強みをブラッシュアップできる。
クラウドファンディングを行うに辺り、自社商品をアピールするLPページを製作します。その過程で、自社商品のどこが強みで、何が新しいのか、なにがすごいのか、セールスポイントはどこか、など改めて考えることができます。これは今後一般販売や小売店のバイヤーの方と話す時に大きな強みになってきます。

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4,お客様の声が聞ける
クラウドファンディングを行うと応援購入して頂いた方から、色々な意見を頂くことができます。otoの例でいくと、アウトドアで使用してみたいですなどの利用シーンを教えて頂けたり、iPadでも使用してみたいなど次の商品のアイデアになる意見も聞くことができました。なによりも嬉しいのがお客様かから温かい応援メッセージを頂けたことでした。町工場を応援してくださる意見や、昔スピーカーを自作していた方から「カスタムできるのが面白い」など沢山のメッセージを頂く事ができました。ありがとうございます!

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2.デメリット

クラウドファンディングを行っているて募集期間~リターン配送が終わるまで、一般販売を行うことができません。
なので弊社の場合ですが、東京ギフトショーで繋がった小売店のバイヤーの方にクラウドファンディングが終わるまで待って頂く事になりました。どうしても期間が空いてしまうと商品の旬や、バイヤーさんが探している物、売りたい時期などがずれてしまうのでこれが最大のデメリットになるかと思います。なのでできればクラウドファンディングを先に行ってから、展示会にでることをオススメします。


3.クラウドファンディングの始め方

まずはMakuakeのWEBページからユーザー登録を行い、プロジェクトの申請を行います。

クラウドファンディングを行うに辺り、Makuakeから一人キュレーター(プロジェクト担当者)がついてくれます。キュレーターの方は歴戦の勇者なのでクラウドファンディングに関することはなんでも教えてくれます。しかし、キュレーターの方は一人で70個以上のプロジェクトを抱えているのでなにせ多忙です。まめな方、そうでない方がいるのが現状のようです…
LPページを製作するに辺り、自分で製作もできますが、MakuakeのLPを専門で作ってくれるところもあります。クラウドワークスなどで個人の方が受けていたり、会社として受けているところがあります。費用感ですが、写真を支給する条件で、ページ製作10~20万や10万円+達成金額5%~10%などです。

4.クラウドファンディングの正攻法

これは私がクラウドファンディングを行いながら思った主観で書いてみたいと思います。まず一番大事なのは、makuakeのWEBサイト上のトップページにいかに乗ることができるかが重要になってきます。makuakeのページを見ている方は新しいものが好きなアーリーアダプター(初期採用者)です。この方達は新しい商品が大好きです。一般の消費者より応援してくれる可能性が高い方たちです。この方達にいかに自社の商品を知ってもらうかが重要になってきます。makuakeのトップページにはあなたへのおすすめ、今日のピックアップ、今日のランキング、新着のプロジェクト、活動レポート、注目のリターンなどがあります。今日のランキングや今日のピックアップに乗るためには、一日のPV数や応援購入数などをmakuakeのアルゴリズムが判断して選抜していると思われます。ここに乗る事ができればかなりの露出になります。そのためにスタートダッシュが重要になります。スタートダッシュとは募集スタートから3日以内に応援購入金額を伸ばすということです。スタートダッシュが成功して、makuakeのアルゴリズムに引っかかり、ランキングやピックアップに載る。それで露出が増えてさらに数字が伸びる。好循環に繋がっていきます。makuakeの最終的に集まる金額は初日から3日間のおおよそ2倍~3倍と言われています。(例、初日から3日間で100万円集まった場合、最終金額は200万~300万)スタートダッシュがめちゃくちゃ大事になってくるのです。スタートダッシュを成功させるには、プロジェクト開始前から買ってくれそうな人を集める方法があります。ティザーサイトを作り、Facebook広告で集客し、公式LINEやInstagramなどのSNSにファンを集め、makuakeスタート開始と共に一斉に告知するパターンです。makuakeは通常早割20%オフなど初期に一番お得に買えるような金額設定をする事が多いので商品が欲しい方はなるべく安く買いたいので急いで買ってくれます。これがスタートダッシュとなり、その後の露出に繋がっていくことがでいます。活動レポートを書くことも重要です。活動レポートを書くとトップページに載ることできますし、購入して頂いた方にお礼や、現状の報告をすることができるからです。makuakeの成功には商品の魅力も重要ですが、見せ方などのちょっとしたテクニックが必要になっているのが現状かと思います…。プレスリリースを打つのも効果的です。個人的には売上重視のアルゴリズムも大事ですが、本当の意味でのクラウドファンディングに陽の目があたる制度もあってほしいなと思っています。

クラウドファンディングについては基本はこちらの記事がわかりやすくまとまてありましたので一読してみるといいと思います。

というわけで

またまた長くなってしまいました…
一般販売が8月後半から開始しますので、次回は一般販売編としてポップアップストアや小売店での販売について書きたいと思います。


----- 😎お知らせ😎 -----

来る7/21日に恐縮ではありますが、クラウドファンディングについてのオンラインセミナーに登壇致します。自社商品作りやクラウドファンディングに興味がある方は是非。

現在初の自社商品otoをオフィシャルECページより予約受付中です。

8月25~31日まで阪急百貨店うめだ本店10階「うめだスーク」中央街区パークにて「スークなCAMPSITE(仮)」の町工場×アウトドアコーナーに出店致します。東京の町工場を中心に9社で合同出店致します。(本決まりではありませんが出店名はTokyo machi ko-baです)商品開発やクラウドファンディングについて聞きたい方がいればお待ちしております。各種SNSやHPからご連絡頂ければその時間に売り場にいるように致します。その他クラウドファンディングについてお聞ききしたいことがあればお気軽にお問い合わせください。


サポートされたお金はすべて新商品開発に使わせて頂きます。