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第8回20代104会議「20代の、20代による、20代のための、投資を促す⽅法。もしも全てが投資なら、こんな新サービスがあり得る②」

今回で最終回を迎える『20代104(トーシ)会議』。「20代の、20代による、20代のための、投資を促す⽅法 / もしも全てが投資なら、こんな新サービスがあり得る」というテーマで、20名の20代に発表してもらった。前回の記事では大人が選ぶベスト3をご紹介した。

大人が選んだから、次はいよいよ……!?

今回の記事では20代が選ぶベスト3と、特別賞であるForbes賞をご紹介していく。20代の柔軟な発想と投資思考によって、その辺りでお目にかかれないユニークなアイデアが選出された。きっと読者の普段のビジネスにも、良い刺激を与えてくれるだろう。

・20代2位「三菱UFJ国際投信 / mini-me (人生並走型ファンド)」※同率2位

継続は力なり、というけど続かない。そんな悩みに焦点を当てたサービスだ。mini-meとは「小さい私・自分の分身、自分の幼い頃や自分の子供のことを指す自分の分身」を意味する。子どもから大人まで、人生をmini-meと一緒に歩んでいく。

まず子ども時代は、親と共にゴールと頑張りを設定する。親がお金を入れた分だけ、子どもが頑張ったらmini-meが成長していく。親が、子どもの頑張り分のお金(頑張りマネー)を子どものmini-meに投資して、努力が苦手な状態をゲーム感覚で楽しみながら、努力を可視化し、投資思考を身に着けることにより解決していく。リターンとして、親子円満、お小遣い問題解決、金融教育などが挙げられる。

ゲームが大好きな子どもにとっても、努力させたい親にとっても嬉しい

大人になるとゲームばかりでは少し物足りなくなる。そこで出てくるのがmini-meの大人バージョンだ。自分が、自分自身の頑張り分のお金(頑張りマネー)を、自分のmini-meに投資して、何かを言い訳に目標達成できない状態を努力を可視化し、インセンティブを設けることで解決する 。頑張りは 資格試験の勉強でもいいし、筋トレなどでもいい。

さらに大人バージョンでは目標を達成したら、賞金を達成できるというシステムも 導入されている。一年で半分の目標を達成したら、成長株ファンドがプレゼントされるのだ。これは俄然やる気が出て、「今日は疲れたから、ジムに行くのやめておこうかな」と思っていても、賞金がもらえるなら己を奮い立たせてでも行くのではないだろうか。

日々の頑張りはインデックスファンド、賞金はアクティブファンドなど賞金も違う。

忘れてはならないのは、 このファンドを運営する投資信託会社のリターン。 まずはじめに差別化しにくい投資信託で、手数料以外での差別化を図り注目を集めることができる。次にインデックスファンドで、この投資信託の会社の印象を持たせることができる。また成長株ファンドにも触れてもらうことで、未来の顧客への種まきにもなるのだ。

過去の20代を表す言葉としても出てきた『横並びバイアス』の克服にもつながる。横でなく、自分を見ることで、自分に自信を持てるようになるのだ。

・20代2位「パーソル ホールディングス / 体験投資デリバリー」※同率2位

投資とは、金銭的リターンだけを意味するのではない。経験や体験も含め、人生すべてが 投資である。このことは理解しつつも、何をしたらいいのかがわからない。そんな人は多いのではないだろうか。そこで発表者が思いついたのは、「あなただけの体験を提案させていただく」というサービスだ。

まずは個人情報を入力しつつ、質問に答えていく。今大事にしているのは仕事なのか、プライベートなのか?といったような、2択の簡単な質問だ。答えていくと、回答から導き出された価値観にあった体験内容が毎月、体験チケットとともに届く。

シンプルで分かりやすい

どんなジャンルの体験を提案してくれるのかというと、一例がこちら。仕事のスキルや環境に興味があるならワーケーション、投資に興味があるならウェビナーといったように、毎月 ドキドキワクワクできる。

確かに自分の大事にしている価値観って、その時によって違う

パーソルが間に入れば、お仕事体験、夢のインターン企画といったキャリアに繋がるような経験も同時に提供できる。体験・サービスに投資して、ユーザーに投資・経験を提案し、体験を通して、新たな価値観に触れる。何とも胸がときめく素敵なサービスだ。

・20代1位「セゾン投信 / 完ぱくっ!宣言」

20代1位に輝いたサービス。課題は、「宴会ご飯あまりがち問題」だ。金融機関などはお客様の会などで宴会が多い。取引先であるお客様が食べ残してしまったものを「食べたいのにな」と思いながら会場の撤収作業を行う経験は、金融出身者なら誰もが通る道である。フードロスの観点からも、何とももったいない。

宴会では 14%くらいが 廃棄されている

取り組みとしては、ドギーバックが挙げられるがあまり実践されているわけではない。そこで発表者が思いついたのは、「予約サイトを通して店を予約。そこで全部食べ終われば、完ぱくっ!認定をもらえて、後日ポイントが付与される」というもの。

まず行政から飲食店にステッカーを配布。予約サイトから該当の店に幹事が予約し、完食すればポイントを獲得できる。ポイント分は行政が補助すれば、飲食店の負担も少なくて済む。

キャッチ―な名前で、20代にも人気だった『完ぱくっ!宣言』

リスクは飲食店が協力してくれるかどうかだ。ポイントによってお客様は増えるけど、行政に報告するポイント業務の負荷がかかる。メニューを考え直さなくてはいけない局面も出てくるだろう。コロナウイルスや感染症の問題も発生した時の対応にも迫られる。

メリットとしてフードロスの減少、飲食店の片付け時間短縮が挙げられる。幹事にもポイントが入るし、宴会の参加者もしっかり食べることができる。

・Forbes賞「住友林業 / 「落とし穴」と「教訓」を共有する社内 SNS の開発」

Forbes賞を受賞したのは、社内SNSのサービス。住友林業が挫折した新規事業を、社内 SNS に投資することで 、新規事業の停滞が解決でき、失敗を恐れない風土や取引先の提案力強化を得ることができる。

発表者は入社以来、社内の業務が属人化されていることに、もやもやを感じていたという。例えば過去の事業が体験に引き継がれないことがあった。また、できる人に新規事業の負荷が偏ってしまい、事業の推進力はその人に委ねられていたため、推進力が弱まってしまっていた場面もあったのだという。そこで新規事業の落とし穴と教訓を共有する、社内 SNS を開発というサービスを思いついた。

落とし穴と教訓に焦点を当て、140字以内で共有する。

これによって新規事業の課題解決に生かすことができる。投稿者との個別相談をすることで自分の課題解決や、今後起こり得るリスクを事前に防ぐことができる。また、いいね!ボタンを押して、投稿者とつながることもできる。

リスクとしては、失敗を投稿するというのは気が引けるかもしれない。しかし匿名にすれば、心理的安全を担保することができる。社内メディアとしての利便性を追求したり、投稿者との個別相談にすることで、解決できないわけではない。

「失敗だって資産だから」という素晴らしいメッセージ

リターンとしては、失敗を恐れない風土を作ることができる。社員の心理的負荷が減る。また新規事業を進める中で、見えないリスクに対する不安を払拭することもできる。失敗を回避するものから 活用するものと意識が変わっていく。

Forbes賞を受賞したこのサービスは、こちらの記事でも紹介されている。気になる人はぜひ見てみて欲しい。

人的資本元年!「失敗だって資産」と言える会社は最高
https://forbesjapan.com/articles/detail/62622

「投資で未来を変えていく」というミッションをベースに、1年に渡りイベントを開催してきた、104(トーシ)コンソーシアム。これから日本の未来を作っていく20代の皆さんは、きっと投資思考を培うことができただろう。そう確信することができるプレゼンばかりだった。

もちろん投資思考は、学んで終わりではない。これからも実践を継続して、長い人生をより豊かにしていってもらいたい。それが主催者たちの思いだ。 読者の皆さんの中で、迷ったり、落ち込んだりした時は、ぜひ104(トーシ)コンソーシアムのnoteを見に来てほしい。 生きるヒントが、きっとどこかに散らばっている。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました!
2023年度も新メンバーを迎え6月より開催予定です!お楽しみに!

一年間お疲れ様でした!


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