超リアルな金融投資経験をシェア!「投資の話~お金についてスペシャル~」<後編>
20代の“投資思考”を育む「104(トーシ)コンソーシアム」。「20代104会議」の折り返しとなる第5回の後半戦をレポート。
「金融投資経験のシェア」をテーマに、3人のゲストが講演を行います。
①超身近な人が語る、超私的104体験談
1人目には、20代メンバーから杉本さんが登壇。
Q.投資を始めたきっかけは?
友達の勧めでインフルエンサーの投稿を見て始めました。印象的だったのが「S&P100」という指標をグラフにしたもの。リーマンショックなど世界的な不況で落ちていても、長い目で見ると上がっている。まだ20代なので時間もあるからちょっとは上がるかなと思い始めました。
Q.始めるときに不安だったこと、疑問は?
最初はギャンブルのイメージが強く、まずは仮想アプリで模擬投資体験をしたのですが、下がったときに、投資した金額がなくなるわけではないんだと感じました。一気に減るわけではないと思うと不安は払しょくでき、納得感をもって自分のお金での投資に踏み出せました。手続きや口座開設など疑問はたくさんありましたが、友達と一緒だったので気軽に始めることができました。
みなさんに共有したいのは、ギャンブルとは違い、「なくならない」ということ。また、これまでの講義でも出てきた「投資しないことがリスク」という感覚です。
Q.積み立てたお金は何に使いたい?
余ったお金でやるものだと思っているので、今のところ目的があるわけではありません。
Q.金銭以外のリターンはあった?
円安の話など、ニュースを見るときの捉え方が変わりました。
Q.周りの友だちの投資状況は?
だいたい5~6割くらいはやっているイメージ。つみたてNISA、会社のDCなど。余裕資金でやってると思います。
現在の投資について「うまくいっていると自分では思っています。毎日値動きを見てるわけではなく、ほったらかしています」と締めくくりました。
②104運営メンバーが極秘開示。長期投資をまじめにやってみた結果は!?
2人目は、りそな銀行の星屋さんが登壇。
前提として、特別なことはしていません、毎月コツコツ投資しているだけです。
リーマンショック直後の入社で、勉強もかねて1万円を試しに投資。翌年からつみたて投資を開始しました。給料が上がったタイミングで、投資信託でつみたてを開始。生活を切り詰めて投資をやり始めたらきつくなったので、満額はやめました。
入社から14年間、月平均9.5万円、投資信託50本以上に分散した“長期分散投資”をしてみた結果、投資総額は16,000千円が時価23,000千円に。インフレ率を加味しても利回り5%後半くらいです。
投資の目的は「働き手の創出」(ダブルインカムならぬトリプルインカム)。投資するときに意識していることは、老後資金としてためる意識を持たないこと、分散投資をすること、1回の投資金額をなくなっても許せる範囲の金額にすることなどです。
③104が上手い元同期。呼んできました。
3人目は倉成さんの同期であるGoogleの関龍太郎さんが登壇。お金の話は自分の半生の話になるということで、思考の経緯をお話されました。
13歳のころ、宇宙飛行士になりたかった。NASAに入るためには、当時、アメリカの理系大学に行くしかありませんでした。日本の高校から行った実績がなかったため、留学するしかないという結論に至りました。それを親に相談するも、受験から逃げているだけと一蹴されました。
そこで、すべての高校受験をわざと失敗しました。最後に受験したすべり止めの学校だけ本気を出して特待生になりました。そして、親には特待生の件は内緒にして、入学金と授業料をこっそり貯金し、高校留学の費用に充てようとしました。
これは学費をちょろまかしても足りません。学校に行くふりをして朝から夜までバイトしましたが、それでもとても足りません。
そこでお金を増やす方法を考えると、どうやらお金に働いてもらうのがいいらしいと何かの書籍で読みました。当時まだ16歳で、個人での株式口座の開設は難しかったので、祖母に頼んでこっそり口座をつくってもらい、なんやかんやで400万円ためることができました。
それでも1年分の資金しか作れませんでしたが、そのころにはさすがに親にばれていたので、そこまで本気ならと、大学入学用の費用を前倒しで使わせてくれて、晴れて高校留学ができました。
3年間の寮生活は親の資金でなんとかなったので、ためた400万円は大学資金のため投資に回しました。すると、3年間で400万円が700万円くらいに。
当時、行きたい大学の学費は年間600万円。学費ローンで2000万円を個人名義で借りました。何が何でも返済しなければいけないので、2年8カ月という猛スピードで卒業しました。
社会人になって運転資金も入り、投資について考えるようになり、いろいろやった結果、2000万円を4年で完済しました。投資で作った資金はゼロになりましたが、この経験を生かして、余剰資金は投資に回し始めました。現在も、老後や、教育資金のために貯金だけではなく投資に収入の多くを割いています。
今欲しいもの、やりたいことがなくても、何かやりたいと思ったときに使えるものを準備しておくことが重要です。若さ(時間)は最大の資産。複利での運用ができる投資案件・物件、投資信託などは、時間がお金を作ってくれます。
『投資は夢を叶えるためのものでもある』
お金がすべてではありませんが、お金があれば可能性は広がります。夢の実現にもつながるかもしれません。お金について考えることはとても大切。
講義後、メンバーからはたくさんの感想が寄せられました。
・メンバーやゲストの方々のお話を聞いて、結局ネットなどで記事を見るのではなく、実際に経験した話を直接聞くことが一番いいと感じました。
・投資は夢を叶えるための手段にもなり得るんだと感じました。どうしても現実的にお金がないと始められないことはたくさんあるので、そういう意味でも投資の必要性を感じました。
・思ったよりも投資をしていない人への敷居が低いと印象が変化しました。自分自身が投資をしているにも関わらず、難しく考えてしまっていることに気づきました。
・同じテーマでもそれぞれに意見があり、学びが大きかったです。お金が「なくなる」のではなく「減る」感覚という言葉にはなるほど、と思いました。
・とりあえず安全な長期投資を始めればいいという考え方も多いですが、今回の講義で投資の本質、種類、メリットデメリットをしっかり理解した上で投資を行うことが大事だと気づきました。
・人によって投資への考え方が違うからこそ、教えてもらうこととともに、自分で考えて勉強することも大切なんだと実感しました。
さらに、投資未経験のメンバーからは如実な意識の変化も!
<会議後のアンケートの回答>
・皆さまの具体的なお話を聞き、長期投資の重要性・メリットを実感できたので、近々投資を始めてみたいと思いました。
・投資を始めるきっかけは本当に多様であるんだと実感しました。些細なきっかけでもいいので、これを機に始めてみようと思います。
投資未経験者は、3人の投資体験談を聞いて、投資意向がかなり高まったようです。身近な人の投資体験談や、個人の投資の実績を紹介することが、態度変容を起こすキッカケになるようですね。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?