退職率が過去最高を記録した
大量の退職者が出ました
年度末を迎えた。今期は過去にないほど退職者が出た。例年10~15%くらいだが、今期は25%前後。過去最高の不名誉な記録を残した。しかし、管理職として反省すべきは不名誉な記録ではなく、そこに至ってプロセスにあると思う。
普段のコミュニケーションでメンバーの変化に気付き、転職のシグナルをキャッチできていたか否か。そこが大事だと思うが、大半がキャッチできておらず、退職の意思が堅い状態での報告、もしくは他社で内定が出た上での報告が多かった。
退職を希望するメンバーによくよく話しを聞いてみると、面接で聞いた話と違う、想像よりも残業が多い、仕事量が多いうえで、制限が多い、いまの管理職を見ていると目指す気にならない… といった組織を運営する人間からすると残念な理由から退職を選択している。採用活動ではリアルを伝えてきたつもりでいたが、なぜこのようなギャップが生まれたのか…。
採用担当者も退職してしまったので、実際にどのような話しをして最終的に動機付けを行ったのか、わざわざ当人に確認しようとは思わないが、ある程度のあたりはつく。今後は仮説に基き、改善に向けて採用活用を進めていかなければと思う。
改めて、感情を押し殺すことを学んだ
これまでは退職するメンバーとはどんな形であれ、最後に話す機会を設け、次の環境でも頑張ってくれという想いを伝えるようにしてきた。しかし、今期はそんな気持ちにならず、機会をセッティングしなかったメンバーが大半だった。その理由は最後に話しをしても負の感情しか湧いてこないだろうと思ったからだ。
メンバー全員平等に接すべきという人もいるが、私の場合、実績を出している(出すためにがんばっている)メンバーにはえこひいきをする。それが会社(社会)では普通だと思っている。平等なんてことはありえない。今回退職したメンバーの大半が大した実績を出さず、何かあれば他責し、組織の文句を言う。挙句の果てにはルールや権利を主張する。もし話しをしていたら直接伝えかねない「退職してくれてありがとう」と。
ただ、そんな余計なことを言ってしまい、労基にでも駆け込まれたらたまったもんじゃない。こんなご時世なので穏便が終わらすのが一番。なので、最後に感情を無にし、一言二言、笑顔で会話しさくっと送り出すようにスタンスをかえた。ある意味で逃げだが、これが現時点でできる精いっぱいの行動だ。
今期の想定外の大量退職は組織の雰囲気にマイナスの影響を与え、立て直しに時間が掛かるだろうと思っていたが、案外そんなことはなさそうだ。マンパワーに関しては外部のリソースを活用することでカバーでき、残りのメンバーたちも引っ張れる気配はいまのところない。幸か不幸か退職者の大半が良くも悪くもパッとしないメンバーだったということで助かった…。
来期は採用でのミスマッチを防ぎ、組織のロイヤリティを高め、退職率の改善に取り組んでいきたい。