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楽器初心者が人生初のリモート演奏企画に参加した話

最初のきっかけは二月に聴いた演奏動画。

沢山の人達が音を重ね合わせていた。 

しかも私の好きなゲームの曲である。



心、震えた。なにこれ、めちゃくちゃ楽しそう。

いいなああああ。参加したい。

と率直に思ったのは覚えている。
だが、その反面、



でも私に出来る訳がない。


と諦めていた。

何故かと言うと、自分の音楽歴はかなり浅い。

始まりは今から15年前(少し語る)



楽器は大人になってから始めた。
それまでは学校の授業以外でまともに音楽と関わることもなかった。
楽器演奏に憧れはあったが難しかった。何しろ楽器は高価なもの。
(学校で貸出もあるみたいだが、やはりやるならマイ楽器が欲しかった)
プロを目指すとかでない限り親には頼みにくいものも事実だし、そもそも家で練習出来る状態ではないのだから。

その後、運命的なゲームに出会った。

金色のコルダ
元々は遙かにハマり、そこからイベントで存在を知り、無印でゲームをし、リアルタイムでアニメを見始めた。

作中ではどこかで聴いたあのメロディがたくさん流れてきた。
多分それが一番の理由である。
ここで知らない曲ばかりだったらやってなかっただろう。

聴くだけじゃなくて自分でもやってみたい。




と気づいたら色々と調べだしていた。
楽器は最終的にバイオリン、フルート、クラリネットの三候補あったが、なんとなく音が出しやすそうな、リコーダー縦笛的なイメージで、クラリネットに決めた(安易)

やるならグループより個人だろうとレッスン出来る教室を探し、とりあえず体験で行った。
音を出すのに30分かかったのは今でもはっきりと覚えている。綺麗な音ではなかったが、それでも嬉しかった。

もっといい音を奏でたい。

そんなことで結構軽い気持ちで音楽を始めた。

が、実際のところ私にとっては厳しいレッスンだった。結構スパルタだった。先生との相性も合わなかった。多分目指す方向性が違っていた。

私は、緩く楽しくがモットーだったが、
先生はとにかくうまさを追求するタイプ。
(もちろん楽しく演奏するには最低限の技術力は必要だとは分かっている)

出来ないと相当怒られていた。

一切楽しくはなかった。
当時は毎週レッスンを入れていたが、それすら辛かった。

結局1年とちょっとでそこのレッスン教室は辞めてしまった。

やっぱり私には音楽出来ない、向いてないんだ。

そこから音楽からは一切離れてしまった。
楽器も楽譜も見るのも嫌でいつしか押入に身を潜めるようになった。

再度のきっかけ

音楽から離れてから数年後、引越をし新生活を始めた。
生活にも慣れてきて、何かやりたい意欲が芽生えていた。

何かと言っても全くゼロからはハードルが高い。
私の中で、過去にやってきたものと言えば

音楽?

1年ちょっとでやってないに等しいが、
それでも楽器はまだ残してあった。
試しにちょっと吹いてみたら音が出た。
泣きそうになった。


もしかしたら、また出来るかもしれない。

近くでレッスン可能な場所があるか調べてみたら、なんと奇跡的に30分圏内で行ける場所があった。前のレッスン教室は1時間近くかかり遠かった。
ここなら自転車でも行ける!

ただ先生との相性は?
そこはちょっと怖かった。ただ行かないと会わないと何もわからないし、始まらない。

とりあえず体験レッスンを申込むことにした。


が、当日インフルエンザにかかり行けなくなった。なんて間の悪さだろうか😂
その後レッスンを一回お願いした。
私のやりたい方針を話し、それを理解してくれた上でのレッスンが始まった。

先生はとにかく柔軟に対応してくれた。
私がやる気がない時などはレッスンより雑談の時間をあててくれた(それがいいのかは全く別問題だが、私にとってはありがたかった)

レッスン日も臨機応変で対応してくれた。
体調崩してなかなか出来ない時も多かったから、
そこも本当に助かっていた。
連絡とかもこちらから言わない限り一切してこない(レッスン催促もない)

この緩いスタンスだったからこそ、続けられた。

ちなみに去年は初の発表会に参加して
「亡き王女のためのパヴァーヌ」を演奏した。
あの時ばかりは約三ヶ月間、自分の中ではかなり頑張っていた。あんなに音楽に時間を費やしたのは始めてだった。
その曲にしたのはもちろんコルダの影響である。


と長くなったが、これが私の音楽歴である。
(楽典とかはほぼやってない)
つまりは素人同然。
誰かと合わせたこともない。

足を引っ張る、迷惑かけるのは目に見えてわかった。そんな自分が参加できる訳がない。
と思っていた。

とは言え、まずは聴いた音楽の感想をどうしても伝えたく、主催の方へ連絡したところ凄く丁寧な返事を頂いた。

知り合いの方の企画があるので、良ければ〜

とのお声かけまで。
もちろん私の演奏レベルは知らない。
ただやる気はある!やりたい!的な雰囲気は醸しだしていたので、情報共有をして貰えたのだろう。ありがたいことで🙏

その後、企画主催の方へご挨拶に伺い、
色々と不安要素も含めてご相談させて貰った。
(始める前から弱腰な自分をおおらかに受け止めて下さりありがとうございました)
そしてもちろん先生にも相談した。

一般的にみたらそこまで難易度は高くない。

けど、今の私には・・・・・・頑張り次第かな。

と言われた。
つまりは相当頑張れば出来る!
とのこと。

こんなチャンス二度とないかもしれない。
私は参加を決めた。
そこから、レッスンはもちろん練習時間を増やした。
ちなみに自宅では一切音出しは出来ないので、
近くの公共施設で練習室を借りた。
それもなかなか空きがなかったりして、
予約も一苦労。
平日の夜くらいしか使えない。
週2くらい出来れば上出来だった。

音出し出来ない時は予め配布してもらえた音源をひたすら聴いて覚えること繰り返す。

そんな日々がひと月続いた。
自分の中では相当頑張っているつもりではいた。
少なくとも1年前の自分と比べたらレベルアップはしてる。




だが、まだ全然足りない、届かない。
指が思うように動かない。音が出ない。

そして職場の異動もあり、生活スタイルが一変して、なかなか練習にも身が入らなかった。
締切は容赦なく近づき、徐々に焦りを感じ、音も荒れていた。

かなり辛かった。
もうやめようかなともちょっと思った。
無情にも世の中には頑張っても出来ないことはある。ああ、やっぱり自分には誰かと合わせるなんて無理なんだ。と。

 
そんな中、唯一そんな気持ちを吐き出せる人がいた。その方のおかげで最後までめげずに頑張りきることが出来た。
多分一人で抱え込んでいたら絶対やめていた。


そんな苦悩?を抱えながらもなんとか、音源を提出して、お披露目になったのが
こちら!

いや〜凄い(語彙力が崩壊)
まさにオーケストラ!!
私の音もきちんと混ざってる😭
(色々とお手数をおかけしました🙏)
夢のような時間。

こんな奇跡…起こるんだなと。
誰かと合わせることなんて、きっとないと
思っていた。

多分今回色々と重なったからこそ成し遂げられた。

最初の企画者様との出会い。
今回の企画者様との出会い。
そして他参加者の方との出会い。

もちろん過去にやりとりなど繋がりは一切なく、みなさま初めまして。

音楽と作品への愛のおかげはもちろん、お人柄の良さもあり、あたたかく対応してもらえたのはとても大きかった。

どれか一つでも欠けていたら成し遂げられなかっただろう。

沢山の奇跡に感謝を込めて。


ゆっくりでいいからもっと上手くなって、
また誰かと合わせてみたい!!



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