2021年8月、大阪スパイスカレーへの愛が止まらない!修行続きのカレー新店めぐり
さて、8月はほぼずっと大阪にいました。お酒も飲めず人と会う予定は最低限な中でも、毎日お昼に美味しいカレーが食べられると思うと気分が上がるもの。東京に戻ってきてしまい、思ったようなカレーが全く食べられず悶々としています(笑)。それにしても大阪のお店ってどこも本当に客商売ってのをわかっている。飲食店が愛想悪いとかありえない。もちろんいろんなスタイルがあっていいのだけど、待たせるにしても気分良い声掛けをしていて、本当にみんな接客が気持ちよくて頭が下がります。
今回は関東地方の方、あまり役に立たず申し訳ありませんが各店のカレーの美しさを眺めてくださいね!
スパイスカリー バビルの塔(大阪・谷町四丁目)
カウンター+数席しかないこぢんまりしたお店ながら待ち行列ができる人気店。オフィス街の間のちょっとした隙間にあります。肉カレーと豆カレーの2種類から選ぶ、またはあいがけ可能なスタイル。この日はタコぶつおかかキーマと豆カレーというちょっと変わり種。出汁はあきらかに魚系の和風だし。これがタコに絶妙に合います。写真はご飯少なめです(最近はそういうこともあるんです)。
Columbia8 堺筋本町店(大阪・堺筋本町)
「右手にスプーン、左手にししとう」が合言葉。そして大阪発の、すでにローカル名物となったスパイスカレーという分野を切り開いた老舗です。本店は北浜ですが、滞在先の近所にある堺筋本町店へ。キーマカレーなのだけどとろみは少なくスープ的なルーが美味しい。明らかにこれも和風出汁。これなら風邪引いても食べられそう。作り方を調べたら、なんと玉ねぎもトマトも使っていない!これはびっくりです。今の流行スタイルとは違うけど、聖地巡礼を達成して嬉しくなりました。
そしてグレープフルーツジュースがついてくるのもデフォルト。この酸味が合うのだそうです。確かに辛さと酸味がちょうどいい感じ!
CURRY&NICE カトゥール(大阪・北浜)
あの名店旧ヤム邸の出身の方が作ったお店だそうです。まあいわゆるスタンダードなカレーばかり食べていると飽きるので、変わり種の4SY(レバーキーマとサバマスタードのあいがけ)を注文しました。これは・・・!良い意味でもはやカレーではない!レバーが嫌いな人でも食べられる、そしてレバーならではのとろみとまったり食感。サバはベンガル系の黄色いマスタードベース。さっぱりしていて、このバランスが絶妙です。最近サバカレーハマってて、ついついあると選んじゃうんですよね。美しい逸品でした。
Ali's Kitchen(大阪・心斎橋)
本格的パキスタン料理店。ハラル対応です。『日本一美味しいビリヤニ』と書いてあったのでビリヤニを頼みました。ビリヤニに関しては「うちがうまい!」みたいなこだわりが非常に目立つジャンルではありますが、たしかに今まで食べた中でも上位に入ることは間違いありません。14時すぎなのにかなりお客さん入ってましたしね。
良い色のまだら具合とライタの絶妙バランス、心斎橋の真ん中でアクセスも良いので一度試す価値はあるでしょう。
百薫香辛食堂(大阪・堺筋本町)
日によってメニューを変えているタイプの創作スパイスカレー店。一号店は後述する「定食堂 金剛石」さんなので見た目が似ているのも納得。この日はマスタードチキンとインディアビーフマサラの2種類、あいがけで頼んだので肉肉しいこと!!しっかりと肉の味を堪能できる一品でした。味がしっかり染みた台湾煮卵もカレーに負けない味。
夜は本当はスパイス飲み屋さんなのだそうです。お酒が飲める時期になったらすぐにでも行ってみたい夜営業。
My Name is りんりん(大阪・堺筋本町)
見た目の可愛さに騙されるな!という感じの辛さと痺れが楽しめる麻婆カレーです。というかカレーの定義が広がり、「スパイシーなソースをかけてご飯やパン類を食べるもの」という解釈をするなら、麻婆豆腐はカレーの一種ではないかという議論もされているこの頃。花椒を使ったカレーも流行っていますが、こちらは完全に麻婆豆腐がインド風になった感じのカレーです。しっかり辛い!
Numb(大阪・北浜)
今回行った北浜のお店はどこも本当に個性的で美しく、上品なカレーを提供していました。前述の「カトゥール」の本当に数軒先にあるNumbさんもしかり。お店もとっても落ち着くスペース、素敵なステレオなどあります。
この日はホルモンカレーと豆カレーのあいがけ。あいがけで1000円は最近では安いのではないでしょうか!アチャール類がカラフルでかわいいのも眼福です。コロナ禍の2020年6月オープンらしいので、頑張って続けていただきたいものです!
Buttah(大阪・長堀橋)
スパイスカレー、なんて言葉ができるずっと前から個性的なカレーを提供していらっしゃるのがButtahさん。細い路地の古民家にあるからよく見ていないと通り過ぎてしまいそう。しかしさすがの老舗でお客さんは絶えません。タイカレー系が充実しており、今回はナスキーマとベジタブルタイカレーのあいがけで。
4月のレポートに書きましたが、下北沢のADDAはこちらのキーマとデッカオさん(ここは未訪問)のカレーのあいがけなんです。ちょっとルーツにたどり着けたようで嬉しい!
定食堂 金剛石(大阪・松屋町)
お昼に和食の定食とカレーを出している大人気店。とはいってもカレーの方が有名で、8割がたカレーを頼んでいる感じ。和定食もすごい魅力的だったんですけどね・・・。この日はバターチキンマサラでお米はバスマティライスと日本米が選べます。こちらはご飯小盛りで煮卵つき(つまり標準価格)。しっかりした肉の味と工夫されたアチャールがお見事。最近のカレーは野菜は中に入れず、アチャールで工夫というスタイルが多いんだな・・・。
Sally Curry(大阪・北浜)
ここは超個人的な感覚で、たくさん行ったお店の中でもNo.1好みのタイプかも、と思えるカレー。「まだこんな面白いカレー眠ってたんやー!」と叫びたくなってしまいました(笑)2021年1月にオープンしたばかりの、Kitchen cafe bar『K’s Bullseye』のお昼時間の間借りスタイル、メニューは2種類のあいがけ1つ、基本海鮮系がベースで、この日は「あさりとイカと鶏肉と大根の三重奏カレー」「出汁ダルカレー」のあいがけ。これにしめ鯖などが乗っているという形で。スリランカ風のアチャールもついてました。
貝の出汁って本当に胃に優しくて、イカと大根も和食のおかず的な優しさを感じました。魚介カレーの可能性に挑戦しているお店、またリピートしたいです。
ヤドカリー あべのHoop店(大阪・天王寺)
カレーとクラフトコーラの店として天満橋本店ほか数店に広がっている老舗のスパイスカレー。天王寺で時間がなかったので、Hoopのフードコートにあったお店を選びました。ここではとにかく大阪人の「たくさん乗っててお得」根性を刺激する山盛りのカレーが楽しめます。
写真は「ヤドカリ―スペシャル」。カレー自体は最近流行りのさらさらというよりは、ちょっとまったりしたガラムマサラのカレー。しかし、アチャール・・・といっていいんでしょうか。これ。豆の煮物、きんぴら、山菜、などなど・・・なんかこれだけでお弁当みたいな感じなんですけど!こんないっぱい乗ってていいんですか!
煙華香辛(えんげスパイス)(大阪・千日前)
※2021年11月閉店しました。
千日前の赤ちょうちんが印象的な中華居酒屋で出されている間借りカレー。3種のカレーから選べる+豆カレー、ライタ、色とりどりのアチャールがついてきます。この日は「白ネギとセセリの辛口ジンジャーマサラ」「スパイシー鶏ナンコツキーマ」を選びました。店主さんは中華の料理人さんらしく、中華系のスパイスががつんと効いている感じ。お客さんは場所柄か男性多し。ちなみに写真はご飯少なめです!