詩『反対心体』

 なりたくないのにおとなになった
 こどものままで二十歳むかえた

 心を置いて 身体は老いる
 
 こどもの頃は みんなが言った
 大人っぽいね 大人みたいね
 悟っているね 耳年寄り

 そうしないと いけなかったから
 良い子でいないと いけなかったから

 だけど どうして
 気付けば 周りの人たちが
 私よりも こどもだった 人たちが
 私よりも 大人になっていた

 周りは 変わるのに

 変わらない 私

 成長してない 私だけ

 大人にならなきゃ
 大人になりたくない

 幼いと思われたくない
 こどものままでいい

 ちぐはぐ ばらばら

 矛盾だけれど 両方本心

 こどものままでいたいけど 
 いられない

 大人になりたくないけど
 ならなきゃいけない

 こどもの心 置いていく 身体
 こどもの頃が 大人だった私
 大人になったのに こどもの私

 はんたい しん たい
 反対 心 体

いいなと思ったら応援しよう!