見出し画像

てんてんまるまる

思い返してみると去年はお人前で歌うことがほとんどなかった。例年は月に5〜6本で年間通して70本ほどライブをしていた。今年は10本もやってない気がする。数をこなせば良いというものでもないだろうけど、流石にステージの上に立つ機会が少なかった。

人前に立って歌うことは、僕にとって日々に句読点をうっていくようなものなのかもしれない。(みんなそれぞれ句読点となる、何かを持っていますよね)
一年が、うなぎみたいに、掴みどころなくぬるぬるとすべっていくよう過ぎていったように思う。

つい夕方まで寝てしまって、起きるとすぐ世界は夜に移り変わり、取り残されたような気分になる。「気づけば夜」そんな感覚。
ところどころ記憶が空の彼方へすっ飛んでいったんじゃないかと思うくらい、思い出が少ない。おそらく何処かで僕の記憶がぷかぷか宙に浮いていて、(軽いから浮くのですよ)
それを散歩中の犬が訝しげに見つめていることだろう。

これは自分がだらしがないだけでどこかの誰かさんのせいではない。ライブができようができまいが同じようなことになってた気がする。周りを見てそう思う。僕はよくぼうっとしてしまうから。

救いは、年が明けるまでに完成させようと思っていたものの二つのうち一つは、なんとか形にできたこと。
それと幾らかお気に入りの曲をつくれたこと。それを今後、形にしていこうと思えたこと。
何も残っていないと思っていたポケットの中には、ほんの僅かにぶく光るものがあった。穴が空いていてすぐに落っことしそうだけど、しっかりこれは離さないようにしないと。

もう片方は途中で投げてしまってからっきし駄目だった。長いこと前に進まずにいる。
これは誠に僕らしい。
しかしやめたわけではない。




どこかの誰かの、或る一日の句読点にならねば。

てんてんまるまる。















追記
あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
年が明けると、何も変わってないのに何かが変わった気分になりますね。

今年の初ライブは東京でやることになりました。なにやら外でやるみたいで、どうなることやら、、。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?