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中学生起業家が生まれた起点はストローと餃子。

長女ですが、年に少なくとも4回は講演をさせて頂いています。
そこで親としてよく受ける質問なんですが、

「今の長女さんが起業という選択をするのに
何かしらきっかけがあったと思うんですが、
どんなことでしょうか?」
というもの。


端的に、
「起業って、人生の選択肢を手に入れること」
だと思うんですね。
娘もよく言ってますけど。

そりゃ資金調達や、維持することの大変さ、
なんなら「9割の苦しさと1割の楽しさ」
なんてことも伝えてますが、
(うちのような小規模法人でもそれなりにあります)


親として、「起業することが大前提」とは
一切していません。



むしろしなくてもいい。


ただ、起業家のマインドは絶対あったほうがいい。
これを早くからトライ&エラーできる環境に
身を置くことで、この先の子どもたちの人生で
どこかにフックがかかる瞬間、スパークするだろうな
ぐらいの感覚でいます。

文科省のアントレプレナーシップ教育に書いてあることの
ある種そのまんまでもあるんですが。
でもこれ読むのと実体験ではえらい違いがあります。


そのきっかけとなった出来事について、
親はしっかりと覚えている(本人半分ぐらい忘れてる)
ことをシェアさせてもらいますね。
これ、彼女が当時小4の時の話です。
~~~~~~~~~~~~~

「私、環境委員になろうと思ってるんだよね。」
夜寝る前。

急に長女(小4)がそう言いました。

「いきなりだけどさ、5年から委員会に参加するようになるのね。」

私「へぇ・・・図書委員?」


彼女は本が好きすぎて、学校の図書館に置いてある
おすすめ本を冊子を作って紹介する
「ミニ図書係」なる自主的な役割をこの2年ほど
続けていたので、何も疑わず図書委員になるのかなと
思ってたんです。


が、違った。


「図書委員はいい。だって休み時間に図書室で貸し出し本の受付

することがメインだって言ってたから。

私の時間をそこには使いたくないなって」


私「じゃ何すんの?」

「環境委員がやりたい。」

私「環境委員って、校内美化のイメージしかないんだけど」

「でしょ。昔はそうだったんだって。
でも今はそれだけじゃなくて、しっかりと
環境について考えたり、活動したりするって
先生から聞いたんだよね。今日ママとも話してたんだけどさ、

環境問題って自分の力だけじゃ何にもできないって
皆んなが思ってるのかな?

それとも誰かがやるだろって皆んな無関心なのかな?


「そう思ったらさ、みんなに声を届けた方がいいよなって
思ったのね。
具体的には、給食のプラのストロー、
あれを全校で止めたいの。無駄だもん。
いまみんなストロー止めてるのにさ。

工作の時間にそこらへんに生えてる竹に穴開けてさ、
Myストロー作る分にはお金もかかんないし、
ダメになっても負担ないでしょ。」


「天才かっ!」


「そういうアイデアめっちゃいいね。
実際環境委員になったら、もっといろんな人の
意見も出てくるし、良い形も生まれるかもね。

というか・・・本当にパパの子?
小学生の時そんなこと考えもしなかったし、

土管にもぐったり、秘密基地作ったり、
そんなんばっかだったよ、パパ。」


パパがアフォなのは知ってる。(きっぱり)
でもうらやましいなって思うこともある。
あれもこれもダメダメ言うのが多くないかなって
思う時があるし、そのくせ自分たちは
甘かったりするじゃん、大人って。」


私「あsdgj;おくぁうぇrgfs」(以下略)


という、とてもこれから寝る前とは思えない
決意表明を聞き、身の引き締まる思いで

ひとり嬉しくなってお酒飲みました。(←甘い人1号)

~~~~~~~~~~~~~

結果、彼女は環境委員になり、
ストロー廃止に向けてプレゼンしたものの
前後の言葉はあったと思いますが
(素敵な先生でしたよ)
「行儀が悪いんじゃないか」
と言われ、あえなく却下。

その日、学校から帰った娘は
めっちゃ怒ってました。

「大人が作ってきた社会で、
地球がおかしくなってる。
ルールは大人しか作れないのはおかしい。

後先考えずに好きなもの食べて、
ポイ捨てして、路上喫煙して、
酒飲んで酔っ払って、
自分が正しいみたいなことを言う人が
ダメダメダメダメ。


いやそっちでしょって言いたくなる。」

最後の方は涙目になって訴える娘に、
餃子を焼いていた父の手は止まり、


なんも言い返せない・・・

「んじゃ学校に依存しないで、
同じ意識持った仲間集めればいいんじゃない?」
とやり方がわからなかった父娘は、
「市民団体を作る」ということに行きつき、
地域の子どもたちを学校の枠を関係なく集め
活動をしてきています。
(SDGs推進隊という名前で活動中)

それが今私が代表をしている、もう一つの法人、
一般社団法人のベースになっています。

話は戻りますが、
長女は小学校卒業まで、一度もストローを使わなかった
そうで、ただ周りからは
「使えばいいじゃん、変なの」
と言われ続けていたとか。
(後で知ったけど)

そしてSDGs推進隊の活動を聞いたとある市議が、
「必要な人を除けば、確かになくても困らない。
まして環境対策やSDGsアクションを市政として
進めている中で、ストローはなくしてもいいのでは」
と動いてくださることになり、

昨年度から川崎市では、全小中学校の給食で
ストローレスパックへと移行しました。

川崎市のプレスリリース


これによって、娘が得たのは
「行動 がすべて」
「出来ない理由よりもやる理由を作る」

ってことだと言ってました。

中学受験をした娘は、
この悔しかった気持ちがベースにあったのか、
ふとした親子の会話で起業の道に興味を持ち、
今の話に繋がっていきます。

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今井雄也
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