
正月飾りとともに新年の願いを燃やす『左義長』の魅力
こんにちは、佳輪(かりん)です。
贈り物向けに名入れのできる縁起物の包丁を販売しています。
昨日はきれいな満月でしたね。夕方18時ごろ、雲にかかってオレンジに光る瞬間があって神秘的な感じでした。きれいな満月見れると嬉しいですね。
昔の日本人は、満月を縁起の良いめでたいものとして拝み、旧暦では一年で一番最初にくる初春の満月の日を「元旦」としていました。今では「小正月」と呼ばれています。旧暦(太陰太陽暦)では、月の満ち欠けで日付が決められていて、新月が1日、そこからおよそ15日たった頃が満月です。満月の日を十五夜お月様とよんだりしますね。
小正月に行う左義長とは
さて今日は、日本の伝統的な火祭り「左義長(さぎちょう)」についてご紹介します。左義長は、この小正月(1月15日)に行われる行事で、地域によっては「どんど焼き」「道祖神(どうそじん)祭り」「三九郎(さんくろう)焼き」などとも呼ばれています。この行事では、正月飾りや書き初めを持ち寄って焼き、その火で餅や団子を焼いて食べることで、無病息災や五穀豊穣を祈願します。
左義長の由来
左義長の由来と歴史左義長の起源は平安時代にさかのぼります。当時、宮中で行われていた「三毬杖(さぎちょう)」という行事が民間に広まり、現在の形になったとされています。この行事では、正月飾りや書き初めを焼き、その煙が天に昇ることで神様に願いが届くと信じられていました。また、火には物事を浄化する力があるとされ、歳神様を送り出す意味も込められています。
また、行事の際に焼くものや、その火で焼いたものを食べると得られるご利益も地域によってさまざまです。例えば、書き初めを焼いた時に炎が高く上がると字が上達すると言われている地域もあります。
滋賀県近江八幡市で行われる「左義長まつり」は、国選択無形民俗文化財にも指定されているお祭りです。化粧をした担ぎ手の男性がダシを持って練り歩き、左義長同士でぶつけ合う喧嘩なども行い、最終日に燃やすという内容になっています。また、神奈川県大磯町で行われる「大磯の左義長」は、国指定の重要無形民俗文化財にも指定されています。子どもたちが集めた正月飾りをその年の恵方で火をつけ、この火で団子を焼いて食べると風邪をひかない、松の燃え残りを屋根に乗せると火事避けになるともいわれています。
左義長は、日本の伝統的な行事として、地域の人々が集まり新年の無病息災や豊作を祈る大切な風習です。地域ごとに特色があり、それぞれの文化や歴史を感じることができます。皆さんもお近くで左義長が行われる際には、ぜひ参加して日本の伝統文化に触れてみてはいかがでしょうか。
追記
1月15日は、かつて成人式(祝日)でした。2000年よりハッピーマンデー制度によって、1月の第二月曜日に変更されました。
かつて、1月15日は元服の儀式がありました。今でいうところの成人式です。日本では祝日、祭日の日にちに意味が込められているものがたくさんあります。そんなこともまたご紹介できたらと思います。
佳輪(KARIN)