想像力って”思いやり”だよねって話。
駅に行くと、たまに「まだ会社員やってるの?」とか「まだ●●してないの?」とか、特定の職業をdisる看板を見かけますが、皆さんは、そういう看板を見て、どう思われますか?
…ある日、私の彼氏がこう言いました。
「人の職業を否定する人って、人間として終わってると思う。」
話は変わりますが、彼の家は、家族で絵画教室を営んでいます。
しかもこの教室、都会にあるわけでもないのに、各地から生徒が集まるような人気の教室です。
ですが、「絵画」をやってるというだけの理由で、他人から心ない事を言われることも、度々あるようです。
彼は続いて言いました。
「他人の職業を否定する人ってのはさ、つまり、想像力がないんだよ。想像力が無いってことが1番の問題なんだよ。」
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私は、それを聞いて、「わかるな〜」と思いました。
なぜなら、私は美大を卒業してすぐ、フリーランスの作家になったのですが、美大生にしては珍しく、「いろんな職業の人の活動をサポートする」タイプの作家になりました。
例えば、音楽家の方から「オリジナル曲のPVが欲しい」と言われれば、PV制作を担当しましたし、講演家さんから「イベントのポスターが欲しい」と言えば、ポスターを制作しましたし、
とにかく多種多様な職業の方と関わりました。
そのおかげで、今までクリエイター(作家)とばかり一緒にいた私は、「職業」というものに対して、カルチャーショックを受けました。
他人がどんな心意気で、その仕事をやっているかという事は、その人に実際会ってみないと分からないもんだな。と教えられましたね。
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「社会整理士協会の社長さんとのお茶会」
私は数年前、とあるお仕事の打ち合わせで、社会整理の社長さんと2人でお茶をしました。社会整理士というのは、廃棄物の整理や、孤独死の現場などに残る遺品の仕分けなどをするお仕事です。
私は最初、「孤独死の現場って、そういうことに耐性がないと大変なのかな?」
と、そればかり考えていたのですが、
実際に社長さんとお話したことがきっかけに、私の「死に関わるお仕事」に対する概念が変わりました。
彼は、お仕事で、陰惨な現場を見るたびに
「うわっ」と思うよりも、
「こうなる前に、なんとかしてやりたかった・・・。」
と、悔しいような、やるせないような気持ちになるようです。
…これってすごい、人に対して「愛」があるなぁと思いました。
さらに、その話を語る彼の言葉には、強い想いと、「悲しい最後を迎える人が少しでも居なくなるようにしたい」という凄まじい情熱を感じました。
私はあっけに取られ、職業に対するイメージは覆されました。
なぜなら
”人の死”に関わるお仕事(看取り看護や、納棺師など)をされている方って
人間を人間と思ってお仕事をすると、尋常じゃなくしんどいので、
そういう感覚を捨てている人がやっているんだ。
と勝手に思っていたからです。
ですが、むしろ、通常の人より、他人に対して愛がある人間も沢山いました。
人を人だと思っているのはもちろん、この人には「それに向き合う強さと覚悟」がある。という違いがあるだけだったんだなと思いました。
ちなみに、その時にお茶をした社長さんが、最近本を出版されたようですが
Amazon(Kindle版)でベストセラーになってるみたいです!(嬉しい!)
書籍は下をクリック↓
「ストップ孤独死(鈴木健司 著)」
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「それぞれの人間にストーリーがあるだけ」
私は、いろんな職業の人と関わる経験が、他人の事を考える「想像力」を育ててくれたと思ってます。
そして、職業自体にいい悪いがあるわけでなく、(あ、闇稼業は別ですよ)
それぞれの人間に、それぞれの想いとストーリーがあるだけなんだと思いました。
あの時の経験は、本当に今の自分の助けになってます。
ではではーー!