【提案?】KOC審査員「松本人志→小林賢太郎」論
はじめに
松本人志がテレビから姿を消しはや半年。M−1の審査員についてのnoteを書きました(お暇でしたら是非)。
で、気付いたんです、「M−1の前にキングオブコントがあるじゃん!」と。
本投稿では、松本人志のいない『キングオブコント2024』において、その空いた審査員席に座ってほしい人物について語ります。
※この投稿は全て薄いお笑い好きの“自論”に過ぎません。事実・解釈が全然違っている箇所もあるかもしれません。というか割とあると思います。以上の点ご留意の上!
KOCに松本人志は必然か?
2分野における松本人志
いきなりなのですが、僕は『M−1グランプリ』と『キングオブコント』の2大会において、松本人志の存在感は大きく変わってくると思っています。存在感というか、「重要度」と言えますでしょうか。M−1における松本人志の方が、KOCにおける彼よりも圧倒的に権威であろうと考えるのです。
その2つの差は松本人志、ダウンタウンの漫才・コントそれぞれの分野における立ち位置にあります。
漫才界におけるダウンタウン。ダウンタウンといえば、言わずもがな漫才界に革命を生み出したコンビです。それまでの漫才の形を変え、「ダウンタウン以前以後」と評されることもしばしば。ここでの彼らの立ち位置の凄さは、やはり“代わりがいない(出てきていない)”点です。一時代を創り出すようなパワーがありましたし、その時代を塗り替えるような他有力者も現れていないでしょう。漫才におけるダウンタウンは、いわば「圧倒的なカリスマ」です。
コントにおけるダウンタウン。これについては『ダウンタウンのごっつええ感じ』『4時ですよ〜だ』といった「テレビコント(造語です)」の業績を挙げられることが多いです。いきなり造語を出してすみません。この「テレビコント」の特徴を定義するならば、盛大なセットや不定形のメンバー(大勢のメンバーやゲスト)、テレビの資本を生かした演出といったところでしょうか。たしかにダウンタウンはコントにおいても大きな成功を収めていますが、漫才におけるそれとは比べ物にならないというのが私の理解です。コントにおける松本人志は、「テレビのスーパースター」であり、ドリフターズやビートたけし、とんねるず、ウッチャンナンチャンらと肩を並べるような存在と言えるでしょう。
賞レースとテレビコントではコントの「種類」が違う
先程説明させていただいた「テレビコント」という言葉の語義を考えると、KOCで競われる「賞レースコント」とはネタのあり方が大きく違います。メンバーが固定されている点、制限時間がある点、セットが共有される舞台の上に設営できる程度の簡素な物である点、「バカ殿様」「タケちゃんマン」のようにシリーズ化もしない単発のネタである点など、テレビコントとは全く別物であると言えるのです。
松本人志がテレビコントのプロであるとするならば、賞レースコントについては必ずしもカリスマというわけではないのかなぁ、と思った次第なのです。上記の分析からして、「コントの日本一を決める賞レース」の審査員を松本人志が務めることは、(もちろん適任者の一人であるとは思いますが、)やはりM−1のそれとは重要性が変わってきます。
では、コント師の「カリスマ」は誰なのでしょうか?タイトルに書いてありますのでもうお分かりでしょう。そうです、小林賢太郎です。
コントにおける賢太郎
コントの“カリスマ”小林賢太郎
KOCに出場するようなコント師が「憧れているコント師」という話題で、十中八九名前を出すコンビ・ラーメンズ。そのもはやアートの領域にあるとも言えるシュールなコントスタイルはお笑い界のみならず演劇界からも高く評価され、ロングコートダディ、男性ブランコ、ダウ90000といった東西の若手実力派コント師が影響を受けたと公言している芸人です。そんなラーメンズのネタ作りを主に担当していたのが、小林賢太郎です。劇作家としても活躍しており、東京五輪開会式の演出に名を連ねた(後に解任)ことでも知られます。プロフィールをこれ以上長々と語ることはしませんが、上の簡単な説明にもわかる評価やその影響はまさに「カリスマ」的と言えます。
また、ラーメンズはバナナマンやおぎやはぎ、エレキコミックといった芸人たちとも親交が深いことでも知られます。彼らとラーメンズはいわば東京コントの”本流”と言える芸人の一角をなしていたわけです。そんな名だたるコント師に埋もれることなく今なお「伝説」として語り継がれる彼らの存在感はやはり大きいものだったことが伺えます。
私は松本人志の休止により空席となった審査員の座には、ラーメンズ、もっと言えば小林賢太郎に座ってほしいと考えています。
「漫才における松本人志 = その分野のカリスマ = コントにおける小林賢太郎」の図式を私が描いていることを説明させていただきました。
賞レースコントとの親和性
また、先ほど述べたテレビコントと賞レースコントの差異という面でも、小林賢太郎は適任と言えます。
ラーメンズのコント経歴は、「爆笑オンエアバトル」や劇場での公演がメインであり、そのどれもがテレビコント的特質を持たないことが分かります。あくまでセットや演出、演者などに制約のあるコントでここまでの地位を成したわけですから、賞レースコントを見る審美眼についても絶対的なものがあると思うのです(実際どうかは素人の僕にはもちろん分かりませんが)。
もし本当に小林賢太郎がその席に座れば
私は小林賢太郎がその席に座れば、KOCは賞レースとしての権威を大きく引き上げると考えています。今までに述べた理由もありますし、KOC自体のM-1と比較した際の低迷もあります。小林賢太郎というコントの「圧倒的カリスマ」が、KOC、ひいてはお笑い賞レース界全体に新風を巻き起こすと思っているのです。
おわりに
ここまで長々と喋っているのですが、KOCの審査員席に本当に小林賢太郎が座ってくれる、座ってくださるとは考えていません。もし現実になったら夢を見てるとさえ思ってしまうでしょう。はじめに注を入れさせていただいたように、あくまで自論なのです。
それでもこんな妄想を最後までお読みいただいた方、ありがとうございます。そして、ぜひあなたの審査員予想も、noteなりTwitterなりに書いていただきたいです。色んな人の予想を観たいと思っているので...。
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