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\\\呼吸法は『魔法』の始まり~その4
~天空からの呼吸が身体の中心軸に降りて来る~
また今回も、前回よりの続きのお話しです。ただの空気を『気のエネルギー』に変えるという内容でおおくりいたします。
人の身体と空気とは、とっても仲良しになれるものですね。今回のシリーズは「呼吸法のたくらみ」とはなっていますが、呼吸法のやり方などはぜんぜん書いてはいませんね。ただただ、右からの空気からの気圧と、左からの空気の気圧を感じていってくださいね、ということだけで続いています。
呼吸器を使って息を吸うということは、まだここではいたしません。いつかはいたしますが。身体全体で、地球の空気の気圧を感じるだけのお話しを書いています。鼻先で息を吸うという代わりに身体のチカラを抜く、ということだけのお話しでこの先進んでいく予定です。
まずは、左右から推されてくる空気の気圧のチカラに対して、少しでもはね返すことなく、完全に受け身となってみましょう。ゆったりと、左右の空気の気圧を感じて、それも、皮膚の表面だけではなく、筋肉の中にまで、血管の中にまで、内臓の中にまで、骨の中にまで、細胞の中にまで・・・、というくらいに、完全に空気の気圧に侵入されてしまうくらいの、チカラ抜きをしてゆくのです。
そうなのです・・・、この呼吸法は、自分がやるのではなくて、空気がやってくれる呼吸法なのです。空気がしてくれる「空気圧の自然呼吸法」とでも名付けましょうか。自分はただ、気圧を受け入れるだけ。ただし、今の段階では、右からの空気圧と左からの空気圧だけです。この、ふたつの左右の気圧を、「同時・同量・均等」で感じてください。正面からの気圧は、(まだ)感じなくて結構です。
この、左右同時・左右同量・左右均等の感覚を保ってゆきますと、身体の真ん中に『中心軸』を感じられるようになります。左右があれば真ん中があらわれる。当たり前ですね。頭頂から、タテに通る中心軸です。
左右が均等になってゆけば、自然に中心が出来てきます。左右が不均等ですと、中心はあらわれません。軸は真ん中に出来ます。頭頂からというか、上空というか、天空というか、アタマのずっと上から降りて来ます。
身体に中心軸を感じられると、それが『気のエネルギー』の始まりになりますよ。この軸は、太くてしっかりとした固いものではなく、中空のような、管のような、マカロニの穴のような、脈のような、この軸の内部に、天空からの何かが通ってくるような役割をしてくれるような『中心軸』です。
左右が均等になってこそ、中心軸ですよ。左右が無いのに中心軸はありえないのです。いきなり中心軸だけがあらわれるということは、ありません。この『中心軸』に、「天と地」をタテに通るようになってから、安定した『気のエネルギー』が保証されると、思ってください。
これはイメージの世界ではなくて、物理的な感覚です。左右からの空気の気圧も、想像力で感じるのではなくて、物理的な皮膚感覚なのです。タテに通る中心軸も、想像力ではなく、何か身体の中に通っているという、物理的身体感覚です。
これは幾何学的であったり図形的であったりします。左右の空気の存在も、だんだんしっかりとした「空気の存在」を感じられるように変わってきます。「空気、居るよねっ!」というような。
左右がそろって真ん中が出来て、タテに通る中心軸へと、お話しがだんだん進んできました。左右均等・垂直な軸のあらわれ。この垂直な中心軸は、立った姿勢であるとすれば、両足の中間を通って、地球の真ん中に通るようになります。真っすぐにです。
両足の真ん中の真下には、地球の真ん中が見えるようになります。なんだかすごいハナシになってきましたが(笑)、これはSFとかフィクションでもなく、ごくごくあたりまえの自然な、自然体な世界なのですよ。左右を均等にしただけで、いろいろなところが均等にそろうようになって来るわけです。
今回のシリーズは、「呼吸法のたくらみ」なんていう、いかにも呼吸法をする人間側のような表現となってはいますが、実はこれは「空気側のおこなっている呼吸法のたくらみ」なのかもしれません。空気が持っている法則のような内容になってゆきそうです。書いていてそう感じます。(続きます~)
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「呼吸」のつくり方。
しらのゆきひと///呼吸のデザイナー
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