夫を迎えに行く
バニラヨーグルトのカップが三つ、
洗ってキッチンに干してあった。
今朝、子どもたちと夫が食べたものだ。
何て平和な光景なんだろう。
夜も深くなってきているのに、
夫は一向に帰ってこない。
私はベッドに入って、
体から抜け出して夫を迎えに行く。
夫はようやく会社で仕事を切り上げて、
電車に乗ったところだ。
私は夫の前に立って、頭を撫でる。
おつかれさまと言いながら。
そして、おでこにキスをする。
夫の隣に座って、
うとうとしている夫の頭を私の肩に乗せてあげる。
家の近くの駅に着いたら、
そっとほっぺたを触って起こしてあげる。
パソコンやら携帯やらタブレットやら、
ガチャガチャと入って重くなった夫のカバンを、
半分支えてあげながら一緒に電車を降りる。
家に着くと、私は体に戻る。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?