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100人カイギsummit2020 DAY6 -オンラインで拡張するローカルのこれから -Report

2020年11月7日に行われた 100人カイギsummit2020。トークテーマは『オンラインで拡張するローカルのこれから』のレポートをお届けします。

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 お話の内容をリアルタイムで可視化する、グラフィックレコード(iidamaikoさん作)とあわせてお読みください。

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100人カイギsummit2020
 一般社団法人INTO THE FABRIC(所在地:東京都港区、代表者:高嶋大介、以下:ITF)の主催するコミュニティ、100人カイギ(※)は2020年11月2日(月)〜7日(土)の6日間、「100人カイギsummit2020」をオンラインで開催。
テーマは「つながる、その先」。
新型コロナウイルス感染拡大によって、これまで当たり前だった「人と出会うこと」に大きな変化が生まれ、コミュニティのあり方が問われています。 これからの時代、人と繋がる意味・価値を、多様な登壇者計43名とともに改めて考えるイベント。
WEBサイト

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【登壇者】
・市川文子さん 株式会社リパブリック 共同代表
・近藤ナオさん 旧グルジアからオンラインで登壇
・富田能成さん 横瀬町町長

「風の人」と「土の人」

風の人(移動してくる人たち)
土の人(根付いている人たち)

という言葉がありますが、皆さんは自分はどちらか考えたことはありますか?

地方創生では「よその人」「地元の人」と言い換えられるれることも多いですが、最近は複数拠点を持つ人も増え、この振り分けが単純ではなくなっています。

「よその人」という感覚が強く残っていると、地域振興に関してポジティブな印象がなくなりますね。この感覚は、時代が進むにつれて少しずつ捉え方がゆるんでいるかもしれません。

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国境を超えた複数拠点を持つ近藤さんですが、短期ステイの感覚ではなく、ローカルに根差す自覚を持った生活を送っています。各拠点に居住許可証を持ち、娘さんもアムステルダムの学校に通っています。拠点を転々としていますが、それぞれの場所にきちんとしたローカルの暮らしを両立しているのです。

「泊まりに行く感覚」と「家に帰る感覚」は全く違いますが、この生き方を実現できるのは、拡大家族を経たたくさんの家族感覚を持つ近藤さんならではのが強みなのかもしれません。

各拠点で土地の人とつながり続けるスタイルには、インターネットと同じような作用があるそうです。グルジアでは、まだ行ったことのない家を遠隔で紹介してもらいキープしたこともあるそう。


遠隔でつながりを続ける

市川さんは、自らが制作に携わった雑誌「MOMENT」創刊号での特集を紹介しながら話を進め、ました。本誌のテーマ「able city(人間の可能性を広げることをテーマにしたまちの取り組み)」が、横瀬町のあり方と似ているのではないかと提起しました。

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・スペイン・バルセロナに4000人のコミュニティを創る都市生態学庁ディレクター
・孫世代まで据えたデジタルファブリケージョンを林業に取り入れる人たち
・フィンランドレストランデーという決められた日に一般市民が個人で作った食べ物を売れる取り組みの広がり(現在は検索して実施地に行くことができ、食の多様性が広がっている)

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横瀬町は3000軒ほどの町で、これはバルセロナのコミュニティの規模と似ています。この規模感は、ひとりで全員の顔と名前を覚えられるサイズ感なのだそうです。

オンラインオフラインの共存

オンライン化したことで、様々の可能性から選択肢を選びやすい環境になりました。能動的に生きることの価値が上がり、やりたいことができる心地の良い場所に自ら選んだ手段でつながれるようになりました。

小さなコミュニティが間口を広げられるため、スタート規模の大小に関わらず、大きくなれる可能性があります。また、世界とつながりやすくなったことで、ローカルの伸び代が戦略次第でいくらでも増やせるようになりました。

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近藤さんは、拠点(自分のローカル)を増やす方法として、金銭的リスクの減らし方を紹介しました。近藤さんは全拠点の家賃と光熱費の合計をおよそ8万円に抑えているそうです。それぞれの拠点で、ひとりでひとつの部屋を使うのではなく、ワンルームを4人でシェアしている状態です。この感覚も、それぞれとの関係性をオンラインで補填できるからと言えるのかもしれません。

情報格差をどう埋めるか

とはいえ、オンラインの世界はまだ人を選ぶのだと富田さんは言います。土の人の立場としてはつながれない人とのコミュニケーションが当面の課題です。

富田さん自身は50代。ギリギリデジタル化に乗れている世代ですが、上の世代のことを考えると最低でも20〜30年先までは情報量の差の埋める作業が必須だと考えています。

プロトタイピング(大まかなプログラムをもとにユーザーの要求を反映・改善していくこと)を行いながら、新しい価値観や幸せのあり方が芽吹く場所を耕し、風の受け入れながら水際のマネジメントをしていくことが富田さんの今後のミッションだそうです。富田さんと横瀬町の今後の動きにも注目していきたいところですね。

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複数拠点を持ち、一見土の人と真逆の動きをしているように見える近藤さんですが、最低でも2ヶ月に一回は対面でのコミュニケーションをしないと、いくらオンラインでコミュニケーションをとっていても当人の言葉の質感が薄れるのだと話します。

オンラインはあくまで補填の手段であり、拠点は自らの別荘ではなく、あくまで家の感覚を持っています。ローカルの感覚をキープするために、オフラインで会う頻度は必要だと考えています。

ここまでの話を受け、市川さんは『仕事ありきの引っ越し』という価値観から、『まずは暮らして、そこで生まれるものを享受する』という生き方も良いという考えの変化があったとまとめました。

ローカルが遠いゴールではなく、そこから"も"何か始められるスタート地点として、今いる場所とは違う場所"にも"ふれる機会が増えていきそうですね。

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100人カイギsummit2021

今年は11月3日(水・祝)に2会場で同時開催いたします!

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今年のテーマは「つながるは、ひろがる」
イベントの詳細はイベントページをご覧ください!


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