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≪葛飾区≫女性のための防災講座参加レポート【第二部】

 みなさま、こんにちわ!
いよいよ2021年最後の1か月になりましたね。
これから年末年始に向けて徐々に慌ただしくなってくる頃ではないでしょうか。
12月に入った頃から徐々に色んな所を掃除して、年末年始はゆっくり過ごす…
…というのが理想なんですが、毎年結局バタバタとギリギリまで大掃除をしています…

 今回は前回に引き続き、葛飾区が開催した防災講座の受講レポート後半をお届けします!
自助・共助について考える、行動するきっかけになってくれたら嬉しいです。

女性のための防災講座概要のおさらい

開催日時 2021年11月14日(日)13:30~16:00
≪葛飾区≫女性のための防災講座(オンライン開催)
第一部 葛飾区の災害リスクと防災対策
第二部 自分と家族のための”共助力”アップ

前回は第一部葛飾区危機管理課による「葛飾区の災害リスクと防災対策」のレポートをお届けしました。
詳しくはコチラをご覧ください。
今回は第二部の講座内容をご紹介します!

第二部・自分と家族の共助力アップ

【自助】

 第二部の講師は弊社百年防災社代表取締役の葛西優香が務めました。
「自分と家族の共助力アップ」と題し、普段から出来る「備え」について学びました。

 第二部は「自助」「共助」「避難所運営」「これからの地域」4つのテーマで話が進められていきました。

「自助」とは、災害が発生したときに、まず自分自身の身の安全を守ることです。この中には家族も含まれます。
自分自身で普段できる「備え」を考えます。
講座の資料では実際大きい地震に見舞われた方の自宅の様子が紹介されました。
キッチンの棚が落ちて通路が通れなくなっていたり、リビングテーブルの後ろにある本棚から本が大量に落ちたりしていました。

 もし地震が起きた瞬間、そこに人がいたら…
棚や本が降りかかってきて、大けがをする可能性があります。
それを防ぐために、本棚には落下防止のバンドをつけたり、棚を固定したり、今のうちに出来る備えがあります。
自分の部屋を見回してみて、大きな地震がきたら…と想像して今出来る備えを実践してみようと想いました。

【note12】家具固定

そして自助といえば備蓄!
自宅での食料などの備蓄内容についても触れられていました。

 みなさんは自宅にどのような食料をどれくらいの量備蓄していますか?
家族の人数や年齢層によって、量も内容も各家庭によって大きく異なってきます。

お子さんがいるご家庭では、子どもが喜ぶような甘いものを備蓄しておくのがお勧めです。
最近では長期間保存出来るお菓子も増えましたよね。
ローリングストックで普段食べているお気に入りのお菓子を多めに買っておくのも良いと思います!

 また、ご高齢の方がいる家庭でも備蓄品に配慮が必要です。
刻み食やおかゆなどの食べやすいもの、また避難中は必要な薬が手に入りにくくなるので、常備薬やお薬手帳なども用意しておくと安心です。

 備蓄品のほかにも移動中に災害にあった時の為に、コンパクトな防災セットがあるとお勧めだという話もありました。
女性は、生理用品を持ち歩いておくと安心です。
生理はとてもデリケートなので、災害が発生した時に急に生理が来ることも考えられます。
想定外の事が起きた時のために、是非普段使うカバンに入れておきましょう。

 その他、簡易トイレやヘッドライトを小さいパックに入れて持ち歩くのもお勧めです。
小さく一つにまとめておけば、普段持ち歩くのに邪魔になりませんよね!
講座のあと、早速100円均一のお店に行き、持ち歩き用の簡易防災セットを作ってみました!

【note12】持ち運び防災セット

 生理用品以外はすべて100円なんです!
ヘッドライトも100円だったので、今度寝室用に追加で購入しようと思いました。
こうして防災目線でお店を巡るのも楽しかったです。

【共助力・避難所運営】

 共助は「共に助ける」と文字にある通り、地域やコミュニティといった周囲の人たちが協力して「助け合う」ことをいいます。

 みなさんには、自宅からどの程度の距離に助け合える方がいますか?
また、その方はどのような時間にどんな生活をしていますか?
思い浮かべてみて下さい。

 災害発生時、ご近所の知り合いについて生活リズムを把握していれば、お互いの助け合いに大いに役立つかと思いますが、そこまでお互いのことを知り合っている人というのは中々いないと思います。

それどころか、知り合いすらいないという方も多いのではないでしょうか。
顔見知り程度の人がいるなら、挨拶ついでに少し世間話をしてみる。
全く知り合いがいないなら、ご近所さんと挨拶だけでも交わしてみる。

今の状況から少しステップアップした関係を目指してみてはいかがでしょうか?
挨拶を交わすくらいの仲でも、いざという時、顔を見た時の安心感はとても大きいと思います。

 また、ご近所付き合いが希薄な現代、人や組織が繋がろうと、様々な取り組みをされている団体や地域が紹介されました。
賃貸アパートで防災マニュアルを作ったり、マンション入居と同時に防災地区計画作成に参加できるようにして、町会とマンションの入居者の繋がりを積極的に作ったりという具体例がありました。

【note12】地域の取り組み

 どの取り組みからも、その土地に住む人たちが防災を通して人と繋りたいという強い想いが伝わってきました。
今回講座で紹介された実例がもっと多くの地域に広がって、新しい形で人と人とが繋がり、いざという時の助け合いが出来るようになればいいなと思いました。

 そして共助の力…助け合いは災害発生時に大きな力になり、人の命を守ります。
過去、日本で発生した大きな地震では人々の助け合いで多くの命が救われてきました。

地震発生直後は、住民同士での救助が大切になってきます。
避難所生活では、被災者同士が支え合っていく必要があります。

震災が起きた直後から避難所生活まで、色んな場面で人が人に助けられてきました。
救われてきた命が多くあります。
講座では、被災された人たちの声が多く紹介されていました。

「夫が会社に残っており、子どもと二人で避難所に来たが、子どもが大泣きして困っていた所、年配の女性が声をかけてくれて、子どもをあやしてくれた」
「家の整備費用の見積もりがとても高くて困っていたら、近所の方が不正業者が出入りしていることを教えてくれて、被害にあわずにすんだ」

 心の支えになるのはもちろん、ちょっとした声かけが、その人にとって大きな救いになることがたくさんあるんだなと、被災者の声を聴いていて思いました。

 その他にも被災者のリアルな避難所での体験談が多く紹介されていました。
共助の大切さが伝わるのと同時に避難所生活での苦労も多く、長期化した時の避難所生活とその運営はとても難しいんだろうなと感じました。
また、その課題に対して、事前に地域の住民同士で協力して備えておけるようになりたいなと改めて思いました。

【これからの地域作り】

 ここまでの講座で、共助と地域での繋がりを持つ大切さを学びました。
そしてこれから私たちはどのように活動していけばいいのか…
いざ一人で動こうと思っても中々難しいことがあるんじゃないかと思います。
しかし、実際に災害が起きたことをきっかけに地域で活動をはじめた団体が全国にいくつもあります。
特に、女性が中心になっていて今もなお活動されている団体が紹介されました。

●女性たちが中心になって考える防災①(岡山県倉敷市真備町)
2018年西日本豪雨で実際体験した恐怖をきっかけに活動が始まりました。
LINEのグループを作成して、若い世代をどんどん巻き込んでいきました。
そして最終的には「防災おやこ手帳」を作るにいたりました。

●女性たちが中心になって考える防災②(愛媛県宇和島市)
2018年の西日本豪雨で行った炊き出しがきっかけで活動が始まりました。
炊き出しから地域で頼られる存在になり、こども食堂の開設に繋がりました。

どちらの地域でも実際災害が発生したことをきっかけに女性たちが動いて、自治体を巻き込み、未来につながる形を作られました。
中々簡単に出来ることではないし、これを継続できるのはすごいことだなと、講座を聴いていて思いました。

現在も活動をされている方々は、
「何が出来るか分からないけど、とにかく動いた。今は色んな人に助けてもらっている」
と仰っています。そして、
「出来ないことははっきりと伝える。無理は決してしないこと」が大切だと教えて下さいました。
動けることはとにかく動いた。出来ないことははっきり伝えることで、色んな人が助けてくれたそうです。

地域で様々な活動をすることは大切ですが、無理をしすぎると自分自身が壊れてしまいます。
それこそ共助です!
お互い助け合いながら地域活動をしていく。
これが地域で長く活動を続けていけるコツなんだなと感じました。

【note12】真備町地域活動

【note12】宇和島地域活動

【グループワーク】

 自助・共助・地域活動…
様々な備えや活動について学んできました。
短い時間でしたが、とても充実した時間だったと思います。

今回学んだことを踏まえて、自分たちはどう考えているのか、グループワークの時間が最後に設けられました。
議題は以下の2つです。
問1→避難所でできること
問2→今、地域ですべきこと、できることとは?

数人単位で分かれ、それぞれで話し合い、最後に代表者が発表を行いました。
Zoomの機能を生かして、私たちのグループは直接発言をする人、お子さんが寝ているのでチャットで会話をする人、様々でしたが各々の想いを言い合う事ができました。

 まず、避難所で出来る事。
特別支援学級で話を聞いた経験がある方からは、「障がい者の保護」について、角のスペースが落ち着ける子がいたり、ペットは居住スペースとは分ける、など配慮できる所は対応出来るようにしたい、などの意見がありました。
その他にも、
・気軽に悩み事が話せる相談スペース作り
・女の子ならではの悩みが話しやすい環境作り
・見守り隊の設置
など、色んな人が色んな目線で安心できる避難所作りを提案してくれました。

 そして今、地域でできることも皆で考えました。
・こども会とママ友をもっとつなげて、町会の繋がりに広げて行く。
・防災のイベントがあれば近所で声かけしてみる
・市民消火隊の宣伝活動を積極的に行う。
自分一人では考えつかなかった提案をたくさん聞くことが出来ました。

普段慌ただしい毎日を過ごしていると、地域の方々と交流する事や、災害に対しての備えについてもついつい疎かになりがちです。
しかし、今回のようなオンラインの防災講座を受講すると、災害に対しての意識が高まったり、受講者同士の意見交換等で考え方が深まったりと、自分自身にとってとても大きな糧になりました。

 災害への備え、地域での活動など挑戦してみたいことが今回の講座を通じてたくさん生まれました。
しかし、無理をせず、自分が自分らしくいられる範囲で楽しみながら防災活動をしていきたいなと改めて感じました。

 最後までご覧いただきありがとうございました!

(執筆:山岸朋子)

【note10】女性たち②


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