シリーズambivalence
わたしには、相反するたくさんの性質が内在している。
個体としてはひとつ、1人の人間ではあるけれど、1人の人間が一生で確立されるであろう一個体としてのアイデンティティが、混沌としている。カオスだ。
ヒトはさまざまな何かにアイデンティファイし、自己を自己たらしめている。もちろん、わたしも。だけど、何かがおかしい。何かちぐはくだ。むかしから、ずっとそう感じてきた。
この個体ひとつに、いくつのambivalenceが内包されているのか……
数えたことはないが、絡まりもつれほどけないxをそっと掬うために、文字に起こすことが必要なのはわかる。文字に起こすとは秀逸な言葉だ。眠っているあれやこれやを起こしてあげられる最強の魔法、それが言葉だ。言葉が文明を作り、ひとりひとりの世界を創っている。
美と醜,明と暗あるいは外向性と内向性,清と濁,執着性と薄熱中性,エロさとタナトス,エトセトラエトセトラ。
言葉にしたくてもできない――肉体的精神的な制約で――とき、映像や音楽にずいぶんと救われてきた。
いま頭にリフレインするのは、
「やがて君になる」のオープニングと、「マギアレコード」のエンディング。
共感というのは癒やしになるのだから、それが直接的に人と交わされるコミュニケーションでなくても、つくりものでもかまわない。
魔法を充分に駆使するには、MPが充実していないと。それを支えるHPも。
その日を、願っている。静かに、激しく。
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あなた→わたし→誰か→ほかの誰か