名著『本を読む本』の言っていた意味がようやくわかった
ようやく気づいたね。
本のよみかた系の古典、『本を読む本』です。↓
本を読む本で言われてるのは
・目次よめ
・ざっくり速読せい
・筆者と対話するレベルで精読せい
みたいな感じだったと思います。(うろ覚え)
『これいい本だな、とおもったらだんだん深く読むようにせよ』
というのが主な主張だったと思います。
僕が『本を読む本』を読んだ当時は『ペア読書』という最強の読書法を発見したころだったので(というかこの本自体をペア読書で読んだ)、いうても『ざっくり速読』のとこにとどめてディスカッションするほうがいいでしょと思ってました。
しかし、本をたくさん読むにつれて、速読だとだんだん学びが得られなくなってくるんですよね。
この傾向はビジネス書で特に顕著です。経営書とか。
というのも、どの本も抽象的には言ってることはほぼ同じだからです。
筆者の視点からすると
『こういう事があった(具体)』
↓
『そこから学びとして抽象化するとこういうことかな』
↓
『人のつながりは大事にしよう(抽象)』
みたいな流れで、『人のつながりは大事にしよう(抽象)』という本を書くんですよね。
しかしこの抽象の部分は、ほとんど差が出ません。
まあそりゃ人間社会に生きていればだいたいどんな出来事からも『人のつながりは大事だな』ということを学ぶことができるので、100人成功者がいたら100人とも、多かれ少なかれそう思ってるに決まってます。
『人のつながりは大事にしよう』は一例に過ぎませんが、他の教訓も似たようなものだと思います。大事なことなんて八百万もありゃしないんですね。
抽象的な主張はどの本も似てるとなると、本当に価値があるのは具体です。
ビジネス書への批判でよく言われることとして、
『ストーリーとか、具体例多すぎ』
『かさ増しうざい。もっとコンパクトにして』
『本当に伝えたいことだけいってくれよ』
というのがありますよね。
でも僕はこれは違うと思っています。
具体をたくさん知るからこそ幅広く応用ができるようになると思いますし、筆者のオリジナルで希少な具体を又聞きできるというところこそ大事なのです。
これまでいろんなnoteでさんざん言ってきましたが、抽象は学習速度をはやめるものに過ぎず、結局能力の発展に寄与するのは具体です。
例えばファッションで、
『7割のベースカラー + 3割のアクセントカラー + アクセントカラーの3色で構成するとうまくいきやすい』(抽象)
と知っていても、実際に具体コーデから学んだり、自分でコーデ組んでみないと自由自在なお洒落ができるようにはなりません。
一方で、とにかく見様見真似でがむしゃらにコーデを組み続けていたら、少しずつはうまくなります。
具体をみたり実践したりしないと能力は高まらない。具体、大事。
今は抽象に価値を感じていて『具体エピうざ』と思ってる人も、もっとたくさん本を読むうちに「結局全部同じだな」となり、徐々に抽象には価値を感じなくなるのかなと思います。
(もちろん、斬新な抽象視点をもたらす本もときおり世に現れるので、抽象に価値のある本もあります。)
この視点で見ると『ペア読書』は、
・速読によって本から『抽象』
・ディスカッションによって対話相手から『具体』
をそれぞれ引き出す、という構造になっているのかなと思います。
対面している相手のもっている具体なので、身近な例が出てきて想像しやすいし、相互理解にもつながっていいよね、という仕組みです。
一方で、同じ人とばかりペア読書をしていると、今度は具体の方も同じようなエピソードになってきます。
抽象の方もありきたりなのに、具体の方もありきたりになってくるのです。
そうすると、どんどん人を変えてペア読書をするか、優秀な本の具体と対話する必要が出てきます。
ここでようやく話が『本を読む本』に戻ってきますね。
ペア読書だと、良い具体を得られる人物と出会い続けて、とっかえひっかえし続ける必要があります。
純粋な学びという点では、優秀な筆者が書いた良書を超精読してガチンコで対話するの、すごくコスパいいんですよね。
なので、今後は良書精読の機会を増やしていきたいなと思います。
ペア読書を極めると再びソロ読書に至るということでした。
というわけで、自ら生み出したペア読書にちょっとケチを付けるような話をここまでしてきました。
なおこれは、ある程度ペア読書をやりまくった人にしかあてはまらないし、純粋な学びの量だけ見たときの話です。
・コミュニケーションツールとして人と人を親密にさせる力。話題設定力、会話のハードルの低さ。
・本を読むきっかけ
・それほど本を読まない人、これまで読んでこなかった人のための読書方法
・本を通した問題解決
などの魅力は色褪せず、極めて優秀だと思いますので、引き続き広く愛してもらえればと思います。
おわりに
ということでした!
色んな方法で読書楽しんでいきましょう!
そやでした!