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新コアバリューを僕らはこうして捉え、生かしていく──ユニークな策定プロセスをメンバーが振り返る

2024年3月。MANGO株式会社のミッション、コア・バリューが刷新されました。ミッションとは、MANGOの存在意義を明示したスローガンのようなもの。そしてコア・バリューはMANGOの根底に流れる価値観を言語化したものです。

今回の刷新プロジェクトでユニークだったのが、コアバリューの策定プロセスです。コアバリューはMANGOの一人ひとりが意識することであり、会社全体での志やマインドを体現した言葉であることから、トップダウンで決めるのではなく、メンバーの生の声を拾い、共につくり上げていきたい──そんな思いから、ボードメンバーだけでなく、マネジメントクラスのメンバーが参画し、全6回のワークショップを実施。Septeni Japan・デザイン推進室と共に、MANGOの強みとは何かを言語化・可視化し、「らしさ」を抽出していきました。
 
この記事では、刷新プロジェクトに携わったメンバーが集い、新コアバリューに寄せた思い、策定過程でのエピソードを語り合いました。
 
登場するのは、オペレーション部 データインテグレーション課の西村 大樹、オペレーション部 メディアオペレーション課の木田 崚太、HRBP部 人材戦略課の井本 翔、コンサルティング部 コンサルティング課の内野宮 城の4名です。

業務は違えど「みんな向いている方向は同じなんだ」という気づき

左から、西村、木田、井本、内野宮

──コアバリューが刷新されると聞いて、まずどのような印象を受けましたか?

内野宮:僕は6年前に入社したのですが、当時と比べると業務の内容もやり方も大きく変わっていて、取り扱う仕事のレベルもグッと上がってきていると感じます。だからこそ、少しずつ旧コアバリューと意識のズレを感じていたのは正直なところです。

西村:組織として次の進化をしていくためには必要な刷新でしたよね。

木田:そう思います。僕は旧コアバリューの内容を見た上で入社を決めたので、「変わるんだ」と思うと少し寂しい気持ちはあったのですが、内野宮さんのように「今こそ変えるべきだ」と今回のワークショップを通じて感じました。

──実際にどのようなプロセスを踏んで、コアバリューの策定に至ったのか伺いたいです。

井本:最初は個人単位で今MANGOに感じる魅力や、課題に感じていること、そして旧コアバリューと今の環境とのずれを明確にしていくところからスタートしました。そして、個人で思っていることを互いにシェアし合ったんです。

内野宮:アウトプットするだけではなくて、インプットの時間もありましたよね。

井本:そうそう。ボードメンバーから今後の戦略や、会社としての方向性をシェアしてもらいました。それを聞いた上で、個人やチーム単位で僕たちに今何が足りなくて、何が必要かを整理していったんです。めざしたい形を図で落とし込むワークもおもしろかったですね。

──その過程で感じたこと、気づいたことを教えてください。

木田:さっき西村さんから「組織の進化」という言葉もありましたが、個々の成長や進化が引いては組織の進化になるんだ、とあらためて感じました。

西村:僕もまさしくそうです。個人やチーム単位での振り返りや改善策を考える機会はあれど、会社全体という単位で考えることがなかなかありませんでした。

それに、今回は部署を越えていろいろなメンバーと対話ができたので、業務内容はまったく違っても本質的な悩みや、未来にこうなっていたい、MANGOはこうあってほしい、という思いはわりと似ていて。「同じ気持ちで働けているんだ」と知ることができたのは、純粋にすごく嬉しかったですね。

内野宮:確かに。僕も本当にそう思います。

井本:みんなと目線を合わせられたという意味でも、とてもいい機会でしたよね。

──ワークショップの中でとくに印象に残っているエピソードはありますか?

西村:会社という大きな主語で議論していたのは事実なんですが、結果的に個々人のマインドの話に落ちていったのは印象的でした。僕が所属しているチームはプロパーではないメンバーも多い中で、「この人がMANGOで幸せに働いてもらうためには何ができるだろう」と考える機会も日頃から多いんです。

だから、人を大事にしないといい仕事にもつながらないと思っていて。同じような考えの人がすごく多かったので「MANGOはやっぱり人を大事にするメンバーが集まっているんだ」と思えました。ほかに印象的だったシーンありましたか?

木田:そういえば、内野宮さんが社名を変えようとしてましたよね!

内野宮:そうなんです(笑)。半分冗談だったんですが、真剣な意見でもあって。MANGOのこれからを議論していたワークの終盤、僕らも「もっと上をめざしていきたい」という思いが高まって、もっとアピールしていけるインパクトのある社名にするのはどうかなと……。

井本:実は僕も同じことを考えていたんで、内野宮さんから社名変更のアイデアが出た時にビックリしました。MANGOもすごくいい社名だと思うんですが、もっとグループとの連携を強くしていくためなら、そんな思い切りもあってもいいかなと感じて。

木田:さすがにやりすぎ!って話にはなったんですが、それくらい真剣に会社のことを考えていた証だと思います。僕も内野宮さんのエピソードが、一番インパクトが大きかったですね。

5つのコアバリューを自分事やチーム事として落とし込むために

──ワークショップを経て、最終的に5つのコアバリューとして形になりました。それぞれA・B・C・D・Eの頭文字から始まり、+A(アルファ)、BRIGHT、CRAFTSMANSHIPは一人ひとりが仕事において意識すること、D&I、EXPANDは会社全体での志やマインドとして整理されましたが、完成したものを見ての感想をお聞かせください。 

木田:僕らのアウトプットが最終的にすごくかっこよくなったな、というのが第一印象です。アルファベットだけだとイメージがしづらいものも、日本語の注釈が添えられたことでより理解が深まるようになりました。

井本:今回テキストではなく、アニメーションを用いたのでインプットしやすかった人も多いようです。僕が担っている採用の領域では、会社のことを説明するためにコアバリューを頻繁に活用するんですが、学生だと解釈しづらいものも、アニメーションだと直感的に理解できるようになったと感じています。 

西村:見せ方もそうですし、この5つにまとまったことも良かったと思います。旧コアバリューは挑戦やチームワークなど、広義的な解釈ができる言葉が多かったのですが、具体性が増したことでより行動しやすくなったと感じます。

今回、僕らが普段抱いている悩みや考えていることが散りばめられてこの5つに落とし込まれているので、たとえば今の若手が僕らのレイヤーになった時、同じような悩みを抱えたらきっとこのコアバリューが解決のヒントになったり、心の負担を減らすような存在になってくれたりするのではないかと思います。
 
内野宮:確かに、若手がチームを持ってAやBやCの考え方をもって業務の話ができていけたらいいですよね。

——5つのコア・バリューの中で特に気に入っているものはどれですか?

内野宮:個人的にはCRAFTSMANSHIPですね。コンサルって探求しても終わりがないものなので、とにかく突き詰め続けることが大切です。だからこそ、プロフェッショナルな要素もあるCRAFTSMANSHIPはすごくいいコアバリューだと思いますし、これまでチームメンバーにも「高みをめざしていこう」というメッセージを出し続けていたので、それが言語化されてすごく嬉しいです。

それに、僕らの仕事は一筋縄ではいかないからこそ、CRAFTSMANSHIPのプロフェッショナルなマインドに加えて失敗の積み重ねを経験値に変えていくという考え方も大切だと思っています。CRAFTSMANSHIPに加えてEXPANDまで僕らの心を持っていけたら、会社としても大きく成長するのではと感じますね。

井本:僕が好きなコアバリューはD&Iです。僕は学生に対して、このD&Iを再解釈して「成長を信じて、仕事を任せられる人が活躍しています」と説明しています。それに、僕自身もD&Iの精神でメンバーには仕事を成長機会にできるチャンスをできるだけつくるようにしているんです。

西村:インターンシップでも、HRBPのメンバーはすごく積極的に動いていますよね。

井本:そうなんです。例えば大久保というメンバーは今年異動してきたばかりなんですが、話すのが好きだったのでイベントでのファシリテーションなどを任せてみたんです。すると回数を重ねるごとに僕がつくったトークスクリプトをアレンジして、相手と対話するインタラクティブな要素を入れてみてくれて、「任せてよかった」と感心しています。こんな風に、どんどん前に出るメンバーを増やしていくためにも、D&Iは欠かせない要素だと思いますね。

木田:僕は井本さんほど落とし込めてはいないんですが、BRIGHTはすごく大事にしたいと思っています。先ほど同じ部の西村さんからも、オペレーション部はプロパー以外にもいろいろな働き方の人が多いという話がありましたが、だからこそ“個”が輝けることを大切にしたくて。

実際、僕らBRIGHTは得意だという自覚もありますし。だから、D&Iは結構難しいものだとも感じていて。多様なメンバーがいるが故にマインドの意思疎通をするのが簡単でなかったりもします。どう巻き込んでいくかという点については、課題として常に頭に置いておきたいです。
 
西村:そうですね。オペレーション部に関しては、まずはBRIGHTを突き詰めるところからスタートしつつ、リスペクトし合える空気をつくっていきたい。スキル面についても、派遣の方が教えてくれるシーンもたくさんあるので、そこはプロパーかどうか関係なく、お互いに高め合える雰囲気が不可欠と感じます。
 
あとはEXPANDも大事かな。挑戦する土壌は、僕らの部署にとっても大切だと思うんです。失敗が発生しそうな施策を上のレイヤーの人に任せがちだったり、どうしても守りに入ってしまうシーンもあったりして。もう一歩踏み出せる環境をつくっていきたいです。

──ありがとうございます。最後に、新しいコアバリューをどのように浸透させていきたいと思っているか、お聞かせください。
 
内野宮:少しずつではあるんですが、日常の会話の中にちょこちょこ単語が出てくるシーンがあるんです。「それ、+Aな仕事してるじゃん」みたいに。遊び感覚で使うこともあるんですが、そういう流れができてくるとコアバリューとの距離がグッと近くなると思います。
 
木田:そうそう、コアバリューと今取り組んでいる実務が紐づくような会話はちらほら出てきていると僕も感じます。HRBPはどうですか?
 
井本:僕らは採用を担うチームなので、「この学生さんはBRIGHTの要素が魅力だね」というシーンで使うことも。具体的に活用する場面はかなり多いです。それと、MANGOでは来客がある際に水をお渡しするんですが、5つのコアバリューのうち1つが描かれているデザインに刷新されていて。この水をお客さまだけでなく、内定を出す時に渡すのもおもしろいよね、とチーム内で話しています。
 
西村:それいいですね。どの水を渡すかで、話のきっかけにもなりそうです。
 
内野宮:僕はもっとコアバリューが早く浸透するように、チーム内での週間レビューの際に使うパワーポイントにランダムにスライドを仕込んで、サブリミナル効果を狙ったりもしています。コアバリューは無理に押し付けるものではなくて、みんなが自発的に「これをめざしていこう」と旗印にできることが大事だと思うので、もっともっと身近にしていきたいですね。
 
──みなさん、ありがとうございました!

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