事実隠蔽ではなく、催眠術だ [くま日誌]126号
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毀誉褒貶あるのだと思いますが、旧日本軍が生み出した言葉で、「転進」と「玉砕」という言葉があります。「撤退」を「転進」と呼び、「全滅」を「玉砕」と言い換えることで国民の印象を変えようとしたんですよね。
実際、印象全然違いますよね(笑)
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この大本営の言葉の言い換えは、現在では、よくない例として挙げられますよね。「事実を事実として受けいれることで、反省し前に進むことができる。大本営のように事実から背を向けて国民を欺こうとしたことが負け戦の遠因である」という文脈で語られることが多いんじゃないですかね。
だから、私たちも旧日本軍の失敗から反省を活かし、現実を冷徹に見つめる事から始め、その先を考えることが重要であると言う言葉で締めくくられるのではないでしょうか。
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現在では、事実隠蔽の誹りを受けていますが、逆に言うと効果があったからこういう言い換えを行ったんだと思います。このように、同じ事象に対して別の言葉を充てることができないか、というアイデアは私達個人で見た時にはモチベーションを下げないために有効な手段なのではないかと考えています。
個人戦を戦っている私達としては、この旧日本軍の失敗の認識を自らに当てはめないほうがいいと言うのが自分の主張です。
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これはですね、(個人で見た時には)このような言葉の言い換えは、事実隠蔽ではなく、魔法とか、催眠術なんですよ(笑)
「失敗してしまった」という言葉を使わず「転進だ」とか「学ぶことができた」とか「有難いわ」という言葉に言い換えるだけで、私たちはそのような認識の世界を生きることができますよね。
そういう呪文を唱えることで意図的に自分に魔法をかけ、その認識の世界にトリップさせることができると考えたほうがメリットが大きいのではないかと考えています。
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また、人間は過去を変えることはできない、変えることできるのは未来だけだというのは、厳然たる事実かと思いますが、
このような魔法を過去の事象の解釈に加えてやることで、過去を変える事もできるというのが本当のところではないかと思います。
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過去の自分の失敗を通じて、「自分はこういう人間だから●●はできない」というような思い込みが深い所に存在し、どうしても新しいことに挑戦できない、とか自信が持てない、などの現在につながっていることもあるかもしれません。
「黒歴史の昇華」とも言われたりしますが、過去は変えられないのではなく、過去にあった事象と解釈に新しい言葉(呪文)をかけてやることで、過去の呪縛から自らを解き放つことができるのではないでしょうか。
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