6年2組で起こった宿題革命

 2日目です。どういうわけか始めてから、なぜか日中の仕事に活力がいつもより出ています。みなぎるパワーを感じながら過ごすことができました。具体的に言うと,児童にかける言葉一つ一つ冷静に考えて発することができている気がしたし,ちょっとの時間にするすき間作業にも力を入れてやれた気がします。さっそくすごい効果ですね。
 
 日常から何かネタになりそうなこととかを探しながらいるので、新鮮な気持ちで毎日を過ごせそうですし、普段の仕事も論理的に考えながらできるようになりそうな感じです。あとはあれだな,この勢いを継続させることが一番大事ですね。ほんとに。


 今日はある児童に誕生日プレゼントをもらいました。ちょっとした手作りキーホルダーで、僕が好きなサッカーチームのユニフォームの形でネームまで入っていました。去年卒業させたその子のお兄ちゃんと相談して決めたそうです。最高じゃないか。うれしいじゃないか。どこに付けようか考え中。すぐにでもわかるようにつけてあげよう。


 本題。「6ー2で起きた宿題革命」ということで,これはまさに革命。ファンファーレが鳴っている。もう鳴りっぱなし。まずは簡単に紹介。タイトルでお気付きかもしれませんが、これは葛原祥太先生著の『「けテぶれ」宿題革命!』の本で紹介されている家庭学習のやり方をクラスで取り入れてみたのがきっかけです。

 始めてみたら本当に革命を起こしまして、彼らは今日も自分自身と戦い続けています。

 要はいつも教師が指定して出す宿題をなくして,自主学習ノートにそれぞれがやりたいことを見つけて好きなように進めていく,という簡単なことです。一応やり方には基本があって,計画(今日の学習で何をするか目標なんかを決める)テスト(実際に問題を解く)分析(なぜ解けて,なぜ解けなかったのかを丁寧に分析)練習(解けなかった問題をもう一回解いてみる,学習を広げる)というサイクルで回っている。略して「けテぶれ」。
 いわゆる PDCA サイクルの要領で学習を進めていきましょうね,ということなんだけど,それをこの本では丁寧に,キャッチーで子どもに伝わりやすいな言葉を使って,子どもたちに力を付けさせるヒントが書いてあります。

導入した先生からは絶賛の嵐。

 そういう本でした。じゃ,なんでこの本に(というかこの方法)出会えたか。それは夏休みの職員作業でのこと。縄跳び用のジャンプボードを作っていました。そこでたまたま2年目の若い先生と2人になったとき,雑談の中で最近どんな本読むのか聞いたら、この本について教えてもらえました。

 もう運命的なの出会い。「え,何ですかそれ!」って次から次へと質問して,その先生は少々興奮気味に全てを教えてくれました。子供の自学の質が高まったこと,1日に6ページもやってくる子が出てきた子,漢字の小テストでいい結果が出てきたこと・・・。

 すぐにけテぶれの本を先生から借りて,家に帰って一気に読みました。多分夜中2時3時までかかりましたが。

 これは夏休みに猛勉強して9月から導入するしかない!

 すぐに自分でもその本を買って、実践に向けた計画が始まりました。これもありがたいことに,導入に当たっては船に乗る子どもを例に説明例が載っているので,簡単に用意することができました。自分でやったことはこれだけ。「とりあえずやってきてごらん」と船から子どもを降ろしてあげました。

 泳ぎ方も,進む方向も,自由。だからこそ,一人一人が考えて進まないといけません。休憩する(サボる)こともできるし、留まり続けることもできる。それがこのシステムの面白いところですね。

 ゴールをすぐに決めてものすごい速さで泳ぐ子,とにかく目の前の子を真似て泳ぐ子,深く深く泳いでいろんな世界に触れる子,そして最初は溺れていたけど少しずつ泳ぎ方を覚えて,今ではすいすい泳げるようになった子・・・。31人いて31通りの泳ぎ方を見せてくれています。

 子どもの顔つきが変わりました。とにかく嬉しそうに提出するので毎朝楽しみだし、毎日それぞれのノートについて褒めまくっています。

 「今日はドリルの□番をやってきましょう」という宿題の出し方は,強制的にやらされているだけでしかないですよね。漢字を1行ずつとか,手の運動でしかない。これまでずっと、そうは思いながらも、モヤモヤした思いを抱えてながら宿題をしっかりと提出させ、忘れた子に指導を繰り返していました。
 
 何のための学習なのか。

 今回のこの革命は、そういった根本的なところをもう一回考えさせてくれたし、じゃあどうすればいいのか、ヒントをたくさんいただきました。学校の先生にも、学校の先生を目指す人にも、保護者の方にもおすすめです。

 これから子どもたちの頑張りをちょっとずつお伝えしていきます。本当にすごいです。ではまた。

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