クリプト週間レポート(3月29日)
ETFからの資金流入が減少したことを受け低迷していたビットコインは、23日から急上昇しました。強気相場を示すサインです。
1日の変動率が6％を超えることは、この市場ではよく起きます。現物投資家にとっては快適な価格回復トレンドです。
ETF資金流入
ETFは非常に強い買い圧がありますが、そこまでの好材料はありませんでした。いずれにせよ、22日以降、ETFの流入は三日間連続でプラスに転じています。
IBITの資金流入の減少は懸念されていましたが、27日には急速に回復し、3億2380万ドルに達しています。
市場では、ビットコインの価格が調整を終え、まもなく上昇トレンドの再開が起こると期待されています。暗号通貨分析企業の10xリサーチによれば、ビットコインの価格は83,000ドルまで上昇し、過去最高値を更新する可能性があるとのことです。
ビットコインの瞬間暴落に注意
最近、ビットコインの流動性が、米国の株式取引所の営業時間帯に集中しています。
これはビットコイン現物ETFの影響だと推測されます。
相対的に流動性が低い時間帯には、以前には見られなかった局所的な価格急落現象（BTCのフラッシュクラッシュ）が見られています。特に大手取引所以外では、平均スリッページが大幅に増加しています。
19日、暗号通貨取引所ビットメックスでビットコイン価格が7800ドルまで急落しました。一方、グローバル市場価格は約66,000ドルです。
時間帯ごとの売買注文の分析結果では、10〜20BTC規模の売り注文が複数あり、また、100BTCの大口注文も1件発生しました。
Kaikoによると、ここ数週間で同じような事例が2件発生したとされており、今後もこのような事例が発生する可能性が高いです。
ソラナは苦戦、イーサリアムはシリングを受ける？
ここ１週間の価格推移を見ると、ビットコインは+4.24％上昇しましたが、ソラナは-2.02％下落し、同じ期間にイーサリアムは+1.19％上昇しています。昨年末から強いパフォーマンスを見せていたソラナですが、今週からは勢いが弱まっています。
CoinSharesのデータによると、ソラナ関連の商品に投資していた機関投資家が、投資の大部分を引き出しています。先週だけで560万ドルが引き出され、月間の累積流入額は238億ドルから182億ドルに減少しました。年初来の純流入額は約100万ドルです。
将来的には、ソラナの盲目的な上昇はない可能性があると言われています。
ソラナに関しては、FTXが保有する750億ドル相当のSOLの売却がどのように進行するかが焦点です。ロックアップスケジュールやその他の詳細を確認する必要があります。
一方、イーサリアムに関しては、週ごとに3420万ドル相当の機関投資家の資金が引き出されましたが、ブラックロックなどがイーサリアムのスポットETFに関するシリングに乗り出すことで価格の防衛ムードが広がっています。
(シリング: 仮想通貨の価格上昇を狙い、意図的に宣伝すること)
特にブラックロックのラリー・フィンクは、イーサリアムが証券だと見なされても、現物ETFにはあまり問題はないかもしれないと発言しています。
5月末の承認に近づくにつれて、金融業界の内部者からのイーサリアムの宣伝的な発言がさらに増える可能性が高いです。