【LimitBreak】ERC721新プロトコル紹介
こんにちは!
私が普段クリプトの情報源としているCoffeeBreakというメルマガがあります。2023年1月にそのメルマガでも紹介がありましたが、LimitBreak社のERC721の新プロトコルが発表されました。
PFP系のNFTを持っているモノとしては企画の拡張性にはとても興味があったので輪読したものを紹介していきたいと思います。
記事ではこの4つの機能が紹介されていました。
この4つの機能が軸になっています。
Ver1が1と2、Ver1.1が3と4となっています。
◆現状のNFTとは….
(2022年初め〜2023年1月)現状、クリプトにおける初心者の入り口としてNFTを購入するという方が多いです。
そして現在の多くのNFTでは主に3つの機能があります。
2021年はこれら3つの機能でも市場は満足していましたが、2023年はこれでは戦えないことは2023年3月のNFT市場を見ても明らかです。
また、Gamefiをやっていくには今の簡単なコントラクトでは対応できません。
そして、2023年1〜3月現在、取引所が流動性を求めた結果….
・ゼロロイヤリティ
・ロイヤリティオプション取引
といったNFTの脆弱性を露呈させました。
脆弱性の仕組みの詳しくは…
(こちらは元記事の内容ではありません)
現在のNFTは保有者がガチホ(ダイヤモンド・ハンド)をすることで、流動性を低下させ価格を維持していました。
そこにBotを含むトレーダーが過剰な流動性を与えたため、市場に長期目線の買い手が少ない現状、価格を落とし買い手が現れるのを待つ。といった対策しかトレーダーはできないため価格が取引されるごとに下がっていきました。
また、ロイヤリティ収入はそのNFTの規格自体に由来するものではなく、各マケプレのオプションとして備えられたものに過ぎませんでした。
◆現状のNFTの問題点
①クリプトの理念に沿っていない
ここでいう「クリプトの理念」とは、分散化とトラストレスな信頼性です。
一つの取引所が権力をもってしまった現状では、クリエイターへのロイヤリティ報酬はそのマケプレに依存することになってしまいます。
これは中抜き業者排除のカウンターカルチャーとしてのWeb3の理念に反します。
②ロイヤリティはオプション項目
ロイヤリティはスマコンによるデフォルトの設定では
プラットフォームに依存すると言った社会的な行動規範をもとに支払われているため、拘束性・永続性は低いです。(せっかくブロックチェーンなのに…泣)
(前置きが長くなりましたが)上記の欠点を克服し、Web3ゲームの革命に備える(LimitBreakはBCGの会社)ことが必要になってきます。
そこでLimitBreak社が提案したのが
”クリエイタートークンコントラクトライブラリ”
(1)クリエイタの柔軟性、(2)不変性、(3)簡便性
の3つをガイドラインとして開発されました。
その機能を一つずつ見ていきましょう!
1, Stake to opt in
ステーキングは後方互換性のあるオプトイン方式を採用しており、開発者やクリエイターがコレクションの機能を不変的にアップグレードできる一方、ユーザーにはアップグレードに同意するかどうかを選択する自由が与えられています。
このアップグレードは、
・すでにローンチしたプロジェクトにも適用可能
・個々のトークンレベルで可能
・保有者の選択に委ねられる
アップグレードさせる具体的なインセンティブとして上げられているものは
リビール:
ステーキングをしたNFTのみリビール後の画像を見ることができる
タイムロックまたは有料のアンステーキングでのみリビールすることができる
報酬:
ステークされたトークンはエアドロ、claimの対象になる
レンタル性:
ステークされたトークンはユーザーがトークン所有者から使用権をレンタルできるようになる
最低保証価格:
ステークされたトークンは価格保証がつく
*staked tokens whitelist only a minimum floor contract to make pricing boundaries enforceable.(わからない)
公平なロイヤリティシステム:
以前のNFT保有者が将来のロイヤリティを決めることができる
(おまけ)
Stake to opt in の雑な要約
Opt inだけでなく、Opt outもできることが保有者に選択肢を与えていて素敵。分散化の思想が受け継がれている。
2, Transfer Whitelist
特定のウォレットでのみコントラクトが実行できるホワイトリスト設計
3, Programable Royalties
オンチェーンの強制力を持つロイヤリティ
マケプレに依存していたロイヤリティはEIP2981を元にしていました。
(EIP2981 ・・・ERC721及びERC1155のロイヤルティをマケプレに関係なく1つのウォレット(トークン作成者)に支払うことができる規格。)
ここでオンチェーンと強調したのは、
オフチェーンでロイヤリティをホルダーに分配、という出来事が以前にもあるためです。BAYCのApeCoinは総供給量10億枚のうち、1.5億枚がNFT保有者にエアドロップされています。
4, minimum floor
運営者側がコントラクトレベルで最低価格を保証することができる仕組み。
ブランドの価値が毀損されない効果が期待されます。
例えば、希少性のあるNFTを発行するとなった際、ミント割れによる既存社会での価値の損傷といった懸念点を解消してくれる仕組みですね。
以上が今回LimitBreakの記事で紹介されたERC721の新プロトコルの概要です。既存のトークンにもアップグレードできる選択肢を残せるというのが画期的だなと思いました。今後のNFTの機能拡張が楽しみ!