【オンチェーン分析】ソーシャルとマーケットの関係性を探ってみた
ハロー、 ぐっさんです。
今日はオンチェーン分析についてです。
この記事では先日、分散型ソーシャルプロトコルFarcasterに関するDuneのダッシュボードを公開したものを元にFarcasterのオンチェーン分析について深ぼっていきます。
先日似たような解説ツリーをTwitterでも出しましたがそれよりも深ぼった解説ができればと思います。
Farcaster内でのミニアプリが作れるフレームワークFramesが登場してからクリプト界隈の中で大きく注目を集めており、たくさんのビルダーがFarcasterエコシステムに参加しています。
Farcasterの1アプリであるWarpcastはTwitterライク(Xだとわかりにくいので以後Xが出てきてもTwitterで表記します)なUIです。
最初にWarpcastの利用料金として$5を支払う必要がありますが、これはスパム対策にもなっており、個人的にはお金を払って快適なUXを実現できるのであれば$5はお得だと思ってます。
warpcastもやってるので、是非フォローして下さい。
では早速メイントピックに入っていきます。ちょっと形式張っていますが、そこまで堅苦しい文章は書くつもりはないので気軽に読んでいただければ幸いです。
Farcasterのソーシャルとトークンの動きの関係性
この分析をする背景と目的
当たり前ですが、オンチェーン分析はユーザーのトランザクションを起点にユーザーの行動から市場の動向全体を分析するという流れがあります。
つまり、ユーザーにとっての最終的な意思決定となるポイントとなるトランザクション(トークンをswapする/NFTを購入する/誰かに送金する など)を分析していました。
しかし、意思決定は突然起こるわけではなく、認知や情報収集などのフローがあると理解しています。それはもちろんオンチェーンで起こるのではなく、インターネット空間にとどまらない広義的なオフチェーンで起こります。
Farcasterの分析は、意思決定のプロセスで必要な要素を理解する点に非常に重要な役割を果たすと考えています。
また、Farcasterは分析可能なソーシャルであり、ウォレット情報が紐づいたユーザー情報はweb3のマーケットを分析する新たなメインストリームになります。
これまでクリプトユーザーの情報のチャネルの一つに間違いなくTwitterは存在しています。Founderの発言、Influencerの発言、第三者のリークなどTwitter上の様々な情報が市場を動かしています。このSocialとMarketの関係を理解するのはweb3が今後普及していく世界において重要なことだと考えています。
Farcasterの爆発的な普及によりSocialとMarketの直接的な繋がりを可視化しやすくなりました。
今回はSocialとMarketの関係を、FarcasterというSocail applicationの動きとMarketの動きであるTokenの価格から関係性を明らかにしていければと思います。
Facasterのデータ構造について
Farcasterでは発信(Cast)した情報の文面や、フォローした時間、リアクションをした内容などあらゆる情報にアクセス可能になっています。これらの情報はneynarというインフラサービスがデータを保有しており、正確に言うとオンチェーンではないっぽいです。
今回、Duneを利用してFarcasterについて分析を行いましたが、NeynarがDuneに提供しているデータは以下の10個です。
Cast(Twitterにおけるツイート)に関する情報
FID(ユーザーに割り振られるID)に関する情報
Frames(Farcasterで作成できるミニアプリ)に関する情報
Reaction(LikeやRecastといったCastに対する反応)に関する情報
Signers(Farcasterプロトコルのユーザーに関連する署名者)に関する情報
Storage(ユーザーが利用できるストレージ・ユニット)に関する情報
UserDate(ユーザーのプロフィールデータ)に関する情報
Verification(Farcasterに接続された外部のアドレス)に関する情報
Profile with addresses(接続されたアドレスとプロフィール)に関する情報
① Farcasterに関する概観
Farcasterがローンチして初期からと直近7日間で観測された数字との2つを扱ってます。アクティブユーザーは「Cast, Like, Recastのいずれかをしたユーザー」と定義しています。
直近7日間の数字は下記の通り(2024/4/6時点)
アクティブユーザー:91,000人(全体の20.8%)
キャスト数:3,002,688(18.2%)
Like数:6,437,130(18.4%)
Recast数:1,375,924(14.6%)
数字は15~20%に収まっており、一つの比較としてRedditのDAUは50%近くなので、現状伸びしろはありそうです。
② ユーザー流入・エンゲージメント量の推移
直近180日でのユーザーの流入とエンゲージメント量の推移を示してます。 1月末にあったFrameの発表からユーザー・エンゲージメントが増えています。
そこから落ち着き、ここ最近のmemeブームの影響かユーザー流入が再び増加傾向にあります。
ユーザー数は1月末で爆発的に増加している一方、キャストやリアクションの増加率では言うと直近の方が多いことがわかります。
アクティブになっている要因としては
Frameの開発コミュニティの活発化(開発したものが続々と表に出てきていることでユーザーのエンゲージメントが上がっている)
$DEGENをはじめとするmemeトークンのやりとり(有用な発言をすることでもらえる$DEGENなどの流通による活発化)
が挙げられます。
ユーザーとエンゲージメントの推移を見て分かる通り、1ユーザーあたりのアクション数は右肩上がりで増加しています。
これはユーザーが増加することでコンテンツが増加し、結果的にまた新しいユーザーが増加し、、、といった具合にフィードバックループがうまくワークしていることが目に見えているグラフです。Farcasterのネットワーク効果を視覚的に実感することができるのもオンチェーン分析の良さです。
アクティブユーザー率はFrameが発表されるよりも平均的に上がっており、最も高いタイミングでは全体の3割がアクティブになっています。
あくまで予想ですが、今のMemeの波と機能のアップグレードが重なった時にもう一回大きな波がきて、その後またアクティブユーザー率の平均は右肩に上がると予想してます。
③ トークンに関するCastの概観
$を含んだものをトークンに関するCastとして判定して抽出しました。
トークンに関するCastの概要は以下の通りです。(2024/4/6時点)
直近7日間でCastされた数:19,376
Castされたトークンの種類数:3,257
また、下の表では直近7日間で最もキャストされた上位のトークンを一覧にしています。各トークンに以下の情報を表示しています。
直近7日間のCast数
その前の7日間のCast数
Cast数の増加率
トレンド(up, new, down)
最近のトレンドをキャッチアップできるようにしており、増加率が高ければ最近の注目度が高くなっている可能性が高いと考えられます。その中で$DEGENは圧倒的にCast数が多く、直近7日間で96万近くのCastがされています(4月6日時点)。
最近で言うと
・$ONCHAIN
・$C0
・$ENJOY
などよくタイムラインに出てくるものが上位に上がってきています。
$DEGENを除いた上位20のトークンに関して7日間と30日間で見た時のトークンのCast数の推移を表示しています。 ここ数日は全体のCastのうちの3%ほどはトークンの情報を含んでいます。
④ $DEGEN に関する分析
今回のダッシュボードでは$DEGENを取り扱っています。
今後はもっと広く多くのトークンを取り扱いたいと考えていますが、今回は$DEGENに限定しています。というのも取り扱っているのは、いくつか理由があります。
① $DEGENはFarcasterで現状一番盛り上がっているトークンの一つでトランザクションのサンプル数が十分であるため
② Farcasterの$DEGENとオンチェーンの$DEGENの2つが存在し、SocialとMarketの影響を計りやすいため
主に2つの理由から$DEGENを深ぼっており、DEGENについては@miinさんの記事をご参照ください。
まず、トランザクションと価格の相関関係は明らかです。トランザクションが増加し、流動性が生まれ、価格が上がっています。これはあくまでもマーケットのみの数字です。
次に$DEGENの価格推移と$DEGENに関するEngagementの推移ですが、正直どれくらい相関がありそうかと言われると若干見えにくいですね。
一つ言えることとしては、$DEGENが天井になるタイミングと$DEGENのcastが増加するタイミングに少しラグが存在してそうということです。
トークン価格の天井が3/31、Warpcastでの話題のピークがその1週間ほど後になっています。盛り下がりも同様で4/11ごろから下がり傾向にあり、その1週間ほど後にcast数の減少し始め、4/15ごろからトークン価格が上がり始めてから数日後にcast数が増加…という感じです。
ここから言えることとしてソーシャルがトークンの価格に影響を与えているのではなく、トークン価格がソーシャルに影響を与えているかも?ということが考えられます。
よく考えれば、意思決定の場面でトークンの情報を収集して、購買に繋がるというのは、本当に一部で、多くの人はトークンの価格に魅せられてトークンを購入するという意思決定に至るので、トークン価格の上昇・下降傾向がソーシャルに少し遅れをとって伝播するというのは結構しっくりきます。
最後に$DEGENの保有量とユーザーの特性をプロットしてみました。これはトークンの価格というより、Warpcastの中の話です。
$DEGENをy軸にとって、
・Engagement
・Follower
・Cast
をx軸にとって下記の図で示しています。Engagementは、castやrecast、likeなどのアクションを総じてスコアリングしたものです。
Engagementは非常に弱い相関がありました。(相関係数0.33)
一方で、Followerの数と$DEGENの保有量(相関係数0.18)やCastの数と$DEGENの保有量(相関係数0.19)はほぼ無関係と言えます。
Castをするだけでなく、Engamentという指標の方が相関がありそうなことを考えるとWarpcastを使い込んでいるユーザーの方が$DEGENの保有量が多いということなのかもしれません。
最後に
$DEGENのソーシャルの動きとトークンの価格や取引などの市場の動きがどのように影響を与えあっているのかを見ていきましたが、まだまだ出来そうなことは色々ありますので引き続きダッシュボードの更新やクエリの追加も進めていけたらと思います。
現状の数字だとオンチェーンへの影響を分析するには数字が足りてないのでちょこちょこやっていきます。
最後にお願いです。Duneのダッシュボードを「いいね(⭐️)」してください。
https://dune.com/gussan_0214/tokenandsocialonfarcaster
Twitter:0xguss3
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