eスポーツ業界の取り組むべき課題についての考察③esportsプレイヤーの強化・育成
こんにちは、もーりーです。前回に続きesports業界の取り組むべき課題について今回はタイトルの通りesportsプレイヤー強化・育成について考察を記載したいと思います。
私見ですがご意見などあればコメント等くださると嬉しいです。
3.esportsプレイヤーのプレイスキル強化
3.1 概要
ゲーム文化がesportsシーンに発展し、プレイヤーもゲームを遊ぶ子供だけではなくなりました。競技としてプレイされるようになり、大舞台で活躍するプロゲーマーという職業が生まれました。今やesportsプロゲーマーは男子中学生のなりたい職業2位にランクインするほどになっています。
プロゲーマーでなくともesportsタイトルのプレイヤーであれば「もっと楽しむために」「有名になるために」「友人と差を付けたい」など様々な目的で「強くなりたい」という思いを長期的に持ってプレイする人が増えていると思います。
また、esportsプロゲーマー先駆者であれば、プロとして勝ち続け無ければならないプレッシャーとの戦いや、もっとesports業界を盛り上げるために「強いプレーヤーが育って欲しい」、セカンドキャリアとして「プレイヤー育成したい」などの目的を持たれている方もいるのではないでしょうか。
日本でもesports専門学校や学科、esports部ができあがる等、プレイヤーを育てる環境ができつつありますが、課題も多いかと思います。
このような「強くなりたい」というニーズをテーマとして取り上げ、課題や対応案について本記事で考察したいと思います。よろしくお願いします。
3.2 課題
プレイヤーのプレイスキル向上について課題を記載します。様々な人がesportsゲームに触れるようになりましたが皆さんも気になることがあれば振り返ってみてください。
①楽しみ続けるにはプレイスキル向上がカギ
esportsゲームはただ楽しく遊び続けるというのが難しく、楽しみ続ける為には「プレイスキル」を向上させ、成長を実感することも重要です。これがしんどくてゲームを楽しみ続けられないという方も多いのではないかと思います。これはデメリットとは限らず、逆にこの少しずつ自分のスキルを成長させる達成感を感じる楽しさこそesportsタイトルの醍醐味という考えもあります。
esportsユーザ層は爆発的に増えていますが、ゲームをやってみて楽しむ為のハードルの高さに去っていく人が多いのも現状と思います。その理由に「勝てなくて負ける」=「面白くない」=「飽きる」という流れで辞めてしまう、またはチーム形式のタイトルではフレンドとプレイスキルに差が付きすぎてついていけず辞める…などの状況に陥ることがあります。
esportsタイトルのゲームは対人戦ゲームで、プレイスキルの差によって勝敗が決まり易いものであり、「勝つ」ためにはプレイスキル向上の為に練習やプレイ知識を学ぶことを継続しなければなりません。これは初心者に限った話ではなく、中・上級プレイヤーになってもランクマッチ(※同じランクの人と対戦して連勝することでランクを上げるシステム)で勝てなくなり嫌になる方も多いです。
これから新規にesportsゲームを始めるという場合、単なるゲーム遊びをやってみようという感覚よりは、新たな趣味(例えばゴルフ、ギター等)を始める感覚と似ています。楽しめるところまで行くのも独学だとかなり苦労することと思います。これを補う仕組み・環境があるかどうかでesportsを楽しみ続けられるかどうかに影響するのではないでしょうか。
②esportsを学べる環境が必要
プレイスキルを向上させたいと考えた時、まずは皆さんネットの攻略サイトやツイッターで学ぼうとする方も多いのではないでしょうか。知識を取り入れる→実践するというのを独学でできる方もいますが、かなりの時間と苦労を要します。実践経験だけ時間を積み重ねてもesportsタイトルはなかなかスキル向上が難しく、成長のために自身の課題を設定したり、目標を立てながら取り組む必要があります。成長のカリキュラム等は各タイトルで決まったものは存在しないので、どのように計画立ててスキル向上すればよいかに悩む方もいるのではと思います。
圧倒的に早く成長できるのは良い経験者に教えてもらえることだと思います。最近ではSNS等のコミュニティで教え合える環境ができつつもありますが、esports教室など習い事ができるサービスもなく、SNSの知り合いで無料で教えて頂ける相手が見つかるということもなかなか無いと思います。自分のランク帯に応じた講習・アドバイスを定期的に受けることができる環境があればこの課題を解決できるのではないでしょうか。
③プロゲーマーの支援
私はプロゲーマーではないので本当のところは分かりませんが、プロとしてスポンサーからお金を貰っているのであれば、勝ち続けなければならないプレッシャー(責任)を背負われて日々活動されていることと思います。
プロゲーマーともなると自分より上のレベルの選手に教えて頂いたりということが難しい為、自身で課題を設定したりライバル選手・チームとの試合を自ら分析して対策を練ったりと一般ゲーマーのプレイスキル向上よりも更に労力も大きいのではないかと思います。プレッシャーを克服するためのメンタルや体調管理なども重要と聞きます。プロゲーマーをスポンサー支援だけでなく、プレイスキル向上やコンディションやメンタル管理の為の環境支援ができても良いのでは?と考えています。
3.3 対応案(こんな仕組みが欲しい)
①AIコーチングシステムの実現
世の中に出てなさそうですが、多くの人が考えていそうなモノですね。AIが最近注目されていますが、将棋などではesportsが流行る前から人間が勝てないコンピュータ相手が作られたりしてますね。
対戦練習の相手としてだけではなく、AIが自分のゲームプレイ解析し、自分ひとりでトレーニングする際にゲームプレイの課題を教えてくれたり、アドバイスや練習時間の管理、成長のためのプランを作ってくれると、かなり時間面で効率よく上達しやすくなるのではないかと思います。
また、上級プレイヤーのプレイデータを集める(もしくはプロが自己提供?)することで、そのデータを基に仮想の対戦相手を作り、プレイヤー対策や分析が行えたりするかもしれません。
サービスのマネタイズについてはどのようなステークホルダを巻き込むかによっていろいろと考えようがありそうに思います。以下に個人的にこんな機能をもつコーチングシステムがあったらなーというのを記載しておきます。
■期待する仕組み
・ゲームプレイ録画
・自分のゲームプレイ分析
・分析結果から課題発見やアドバイスを行ってくれる
・練習のプラン計画作成。
・シーン別の練習機能
・教材の提供
・プレイヤーデータのアップロード、ダウンロード
・AIプレイヤーとの対戦、練習
esports専門学科やプロesportsチームに意見を聞き、導入できればよいかもしれません。
②コーチングSNS
こちらはAIや仮想ではなく、リアルなコーチがオンラインでレッスンや教材提供を行うSNSをイメージしたものです。
esportsのレッスンを受けたいプレイヤーがコーチを探して、レッスンを受けられるというのは現在もSNS上で行っている例はあるかもしれませんが、教材提供やレッスン費用などが必ずしも決まった仕組みで取れる環境がなく、ボランティアになっている現状も多いのではないかと思います。
上級プレイヤーが自分のレッスンに価値をつけたり、評価し、レッスン費用を設定するのもなかなかしにくいかと思います。レッスンを受けたいプレイヤーもお金を払ってまで教えてもらえるならその価値がある人に教えて欲しいと思うものです。このあたりのコーチングの価値を見える化して、レッスンを受けたいプレイヤーとコーチをマッチングさせ、Win-Winの取引がプレイヤー同士でできると良いのではと考えています。
■期待する仕組み
・SNS基盤
・コーチと講習者のマッチング機能
プロフィール、ゲーム、受講者レベル等
・コーチのレーティング機能
(受講者がコーチを選ぶ基準、講師の報酬設定に)
・コーチの講習者レポート機能
(コーチの受講者記録、受講者へのフィードバックなど)
・ビデオ、ボイスチャット、画面共有機能
・講習用の仮想空間
時間制にするなどして管理
・ポイントシステム(マネタイズの仕組み用に)
SNS内のサービス利用をポイント制度にする等
すでに音楽関連やジムなど趣味のレッスンサービスはオンラインでなくリアルなサービスとして運用されている事業がありますので、そちらと提携してesportsという分野で新たにレッスン枠を設けてサービス導入すると軌道に乗りやすいのではと思います。
3.4 終わりに
「espportsプレイヤーの強化、育成」いかがでしたでしょうか。ニーズとしては漠然とゲームが上手くなりたい、強くなりたいというのはあるかと思いますが、人によってゲームをプレイする目的やモチベーションも異なるので各個人に応じてゲームライフをうまく補っていけるようなプレイヤー支援の仕組みが提供されると、多くの人がゲームを継続して楽しみやすくなるのではと思います。プロゲーマーやまたアマチュアゲーマーの上級プレイヤーにとっては職業や副業としてコーチングを手段とした仕事ができあがるのも魅力的な世界かもしれません。
esports業界の課題記事については一旦ここで区切ろうと思いますが、また関連する情報の更新があれば追記していこうかと思います。ここまでお読みいただきありがとうございます。
気まぐれになりますが今後はゲームの攻略やおすすめ記事、esportsあるあるの困りごとなど記載していくのも良いかなと考えています。
それではまたの機会に~