なぜ『演じる力』が必要なのか
なぜ「演じる力」が必要なのか
先日、私なりの演劇論について考えをまとめてみました。
演劇において「演じる力」とは、
単に舞台の上だけで求められるものではなく、
私たちの日常生活においても、
自己成長や円滑なコミュニケーションに深く役立つ力です。
ここでは、具体例をもとに「演じる力」の必要性についてお話ししたいと思います。
生徒会で学んだ「演じる力」の本質
私が「演じる力」の大切さに気づいたのは、
生徒会時代の経験からでした。
私が生徒会の活動をしていた頃、
ちょうどコロナ禍で思うような学生生活が送れず、
私たちの活動もさまざまな制約がありました。
その中で、感染対策を徹底しながら体育祭を実現するために、
生徒会メンバーと一緒に企画・運営を進めました。
しかし、
教員側の要望と生徒側の希望には当然のことながらズレがあり、
それを調整する過程でメンバー間や教員との衝突も多く
ストレスが絶えませんでした。
私自身、どうすれば状況がうまく進むのか分からず、
苛立ちや憤りを感じたこともありました。
その時、「なぜうまくいかないのか?」と
自分に問いかけてみたところ、
私は「教員の目線で考える」ことも
「楽しむ生徒の目線に立つ」ことも
できていないことに気づきました。
この両方の視点で考えられたら、
状況はもっとスムーズに運ぶのではないかと感じたのです。
この「視点を変えて状況を捉える力」こそが、
私が考える「演じる力」の本質であると思いました。
自己と他者の認識をつなぐ「演じる力」
ストレスを感じるとき、
自己の期待や願望と現実の状況にズレが
生じていることが多いです。
そんな時にこそ「演じる力」が大切だと考えています。
自分の目標や目的を振り返り、
相手(他者)の目的をしっかりと認識することで、
自己と他者のアクションやリアクションに
気づきを得られるからです。
この気づきがあって初めて、私たちは自分にできる役割を理解し、
円滑に物事を進めるために誰にどんな仕事を任せるべきか、
適切な判断ができるようになります。
私も、生徒会活動で「演じる力」を意識したことで、
自分が本当にやりたいこと、目標とすべきことに気づき、
その実現に向けてどのような役割を果たせばいいのかが
明確になりました。
メンバーそれぞれの適性を見極めながら適切な形で
役割分担を行うことで、
結果的に活動を成功へと導くことができたのでは
ないかと思います。
精神的安全性をもって「演じる力」を養う
ただ、この「演じる力」という感覚は、
簡単に身につくものではありません。
安易に相手の立場に立とうとすると、逆に自己を見失い、
ストレスが増してしまうこともあります。
だからこそ、安心して自己と他者を行き来できる
「精神的安全性」が重要です。
この安全性があってこそ、無理なく相手に共感し、
自己と他者の視点を行き来しながら「演じる力」を養っていくことができると考えます。
まとめ
「演じる力」は、私たちが多様な状況に柔軟に対応し
自己と他者をつなげていくための貴重な能力です。
生徒会での経験を通じて、この力の大切さを実感し
私たちの日常においても一層重要なものであることを学びました。
この学びをもとに今は、
心理学・人間学・演劇論を引き続き学び続け、
いずれは自ら「演じる力」を養うワークショップを
行いたいと考えています。
もちろん苦手な方もいると思います。
同じ空間という中で自己と他者を尊重し合える
可能性というものを信じて。
ここまでお読みいただきありがとうございます。
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