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テレフォン人生相談〜2021/09/10〜を聞いての雑感

ヘッダー画像に意味は無いです

私は平日朝11:00ごろ都合がつくととあるラジオ番組を聞いている

テレフォン人生相談だ(地域によって放送時間は異なるらしいので放送時間などは略)

人生に苦しんでいる人が電話で番組に相談し、パーソナリティと回答役の先生(ともに芸能人だったり弁護士だったり心理カウンセラーだったり様々である)が答える
そして相談者は10分あまりの相談後、また自分の人生と向き合う、そのような番組だ

私はとある日のとある回、具体的に言うと加藤諦三氏の出演日を聞き、加藤諦三氏の回答に私自身も半分くらい救われることがありこの番組を時間が作れたら聞くことにしている

さて、本題に入るが2021/09/10の相談者とその相談に私は心が揺さぶられ、そして締め付けられてしまった



この日のパーソナリティは今井氏、回答者は銅メダリストのウルヴェ氏だった

まず、パーソナリティが相談者に電話で話しかける
相談者は女性のようだった

パ「もしもし」
相談者「もしもし」

ここで私は不自然さを感じる
相談者の声質が若いのだ
ぶっちゃけると子供科学電話相談室でよくあるちょっと歳上な方の女の子の声だった

パーソナリティがおいくつですか?と聞くと彼女はこう答えた

「13歳です」

私はそこで驚いた
テレフォン人生相談は平日昼間に相談受付をしているからか、成人済みの大人の相談者が多い
というか私の聞く限り10代の子が電話したことはない
ツイッターでも軽く調べたら最年少だとのこと。やはり…

そんな若い子が子供電話相談室ではなく、テレフォン人生相談に電話したのは以下のようなことだった

「弟を受け入れられるようになりたい」
「弟は11歳なのだが、小2、3くらいの頃から悪い子と仲良くなるようになって素行が悪くなってしまった」
「学校の窓ガラスを割ったり、嘘をついたり、そして母親が切れてしまって弟を死ぬんじゃないかってくらい殴ってしまった」
「弟の手を縛って動けなくなるようにしたり、流石にそれはまずいって気づいて施設に相談して弟は今施設にいる」
「でも自分は弟が嫌である」
「今度弟が一時帰宅で帰ってくるが、それが嫌である」
「今回の施設に入る前も1度補導され施設にいたが、帰ってきたとき結局母親と喧嘩したり家出したりで施設に戻った」
「弟は帰ってくるとお母さんとお父さんの前では私と仲良くするけどいなくなると喧嘩になる」
「家事をどっちがやるかで喧嘩になると弟は私を殴ったりする」
「それが嫌なんだけどお母さんは弟を好きで弟の話をよくして弟が帰ってくるのが楽しみにしていてそれを見るのが辛い」
「好きになりたいわけではないが弟を受け入れられない自分がいや」
「お母さんは弟を好きだが、同じくらい私のことも好き」

彼女の言っていることを聞いていて13歳が背負うような人生ではなさすぎて宇宙猫顔になっていたと思う
「施設とは、集団で暮らすところだと伺っています」
「弟はこのままの性格だと社会でやっていけないんじゃないかって心配で…」
と彼女は言っていたが、余りにも聡明な子で驚いた
そして彼女は子どもでいることを許さなかったのだろうと思い、胸が締め付けられた

ここで疑問に思うことがある。父親は何をしているんだ?

パーソナリティが「お父さんは、えーと、お母さんお父さんのどちらかが再婚したとかある?」と聞くと
「お父さんは私とも弟とも血が繋がってないです、弟は義父が嫌いと言っていた」
と答えた
そしてパーソナリティは察したように「ああ、それでお父さんは育児を全てお母さんにまかせてお母さんが潰れちゃったんだ?」と続けた

ちなみに実の父親は6年前に最後に会ったきりだと言う。もう何が何なんだよ…この話の登場人物男性、全員クズか??(ストレート)


率直に言うと今すぐこの子を物理的に助ける公的機関が動いてくれ

助けるべきは母親や弟だけじゃない。彼女を助けてあげてくれ
この子は話を聞く限りとても賢い子で、お母さんが大好きで、そして我慢する子だ

賢い子は嫌とは言わない
嫌なことがあっても感情に任せて爆発しない
何があっても我慢する
何も言わないで自分で引き受ける

だからといってそういう子に大人が頼っていいわけではない
子供は子供らしく愛情を受ける権利が、大人に甘える権利がある
何も言わない子が傷ついていないわけじゃない
傷ついていてもそれを表に出すと周りの大人が困るから我慢しているのだ

彼女は話を聞く限りいっぱい我慢している
ずっと戦っている
大好きな母親と同じように弟を好きになれない自分が悪いと思っていてそんな自分に罪悪感を抱いているのだ
彼女は、母親は自分と弟をどちらも愛していると言っていたが、母親は弟しか見えてないだろうことは母親と会話しなくてもわかる
彼女は母親に愛されたくて、でも愛されていないとは思いたくなくて、今でも十分愛されていると信じたくて「お母さんは私のことも弟のことも好きです」って言っているんじゃないのか?

そもそも父親は何をしてるんだよ?(二回目)

そして彼女の話を一通り聞き先生とパーソナリティがアドバイスをしたのだが、私にはとてもそれが彼女への救いにはなるとは思わなかった

ウルヴェ氏の回答
「嫌なままでいい。嫌なことは箇条書して、そして弟君と対峙して。あなたは自分の感情と向き合える子だから、嫌だなって思いながら弟君と接したら違う弟君が見えてくるから」
今井氏の回答
「弟君は今外で戦ってるんだから家に帰ってくるときは休ませてあげて。お姉さんなんだから、あなたが家事をやってあげたら喧嘩にならないんだから、そういうお母さんみたいな気持ちで接したら弟君も変わるかもしれないから。できる?」

ちなみに私は今井氏の回答を聞いた瞬間ブチ切れた

彼女は「できる」と言っていたが、それは彼女を更に苦しめる事になりかねない
彼女は今、不安定な母親と無関心な義父、そしてそのうち帰ってくる弟への恐怖との間で戦っているのだ
いつ切れるかわからない、弟のことばかり話す母親の前で、彼女は休めているのか?
彼女に休みを与えるのは誰の役目なのか?
彼女に愛を注ぐのは誰なのか?
彼女に「子供でいていいんだよ」って言ってあげるのは誰なのか?

そもそも姉は姉であって母親ではない

たった2歳離れているだけで「母親」??なめてんじゃないよ
13歳だぞ
中学生だぞ
周りの子たちは恋愛、進路、学校、部活、様々なところで悩んだり楽しんだりしているのに、彼女はそういう悩みの前に家族の事で苦しんでいるのだ
誰が彼女を支えるんだ?

親の役目だろうが?

というか父親は何をしているんだ??(三回目)

ウルヴェ氏の「無理に好きにならなくていい」はとてもいい意見だと思う
無理に好きになって、更に人格が歪むより「嫌いなものは嫌い」と突き放すのも救いになるのだ

それを今井氏のアドバイスが台無しにした

彼女に今必要なのは彼女自身の変化ではなく周りの大人の救済なのだ
彼女はもう十分大人になった
これ以上苦しめないでくれ


ちなみにツイッターでリアルタイム実況していたリスナーも大抵「母親役なんておかしい」って切れていた

それはそう


これは私の経験談であるが、

幼少期に愛されなかった事によりできた心の傷は幼少期に愛されることでしか埋まらないのでそのまま大人になってしまったら一生その穴と付き合っていくしかない

彼女の今の苦しみはいつか糧になるから無駄じゃないという意見を見た

無駄だよ?????

何一ついい事なんてないよ
その壁はいつか君のためになるなんて、詭弁ですよ
結果論ですよ
幼少期に機能不全家族で育ったことは良い経験になんかならないよ
そういう家庭で育った子で、歪まず育った大人を私は知らない
いつか楽になるではなく、“今”楽にしてあげられなきゃ救いじゃないんだよ
虐待はいいことみたいな言い方やめてくれよ
機能不全家族は虐待ですよ

というかテレフォン人生相談のほとんどの相談者が被虐待子、機能不全家族で育ったゆえに苦しんでいる人たちの時点でお察しだろう

機能不全家族で育った経験は1ミリもその人間のためにはならないのだ


彼女は最後自分がさらに大人になることをアドバイスされたが、そんなの1ミリも参考にしなくていい
嫌いなものは嫌いでいいし、だからこそ関わらなくていいのだ
むしろ縁を切ってしまっていいんだ

父親は何をしてるんだ???(四回目)

彼女の人生に光がさすことを願っている

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