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床構造の振動【建築士試験】

こんにちは!ゼロ所長です。

今日は床構造の振動について考えるね。
こんな問題が出題されることがある。

床構造の鉛直方向の固有振動数が小さい場合には、鉛直方向の振動によって居住性に障害が生じないように検討を行う。

正解は・・・ 〇となるのだけど、なぜだかわかる?
知識ゼロの人が読んだら意味不明の文章だね。
一緒に考えてみよう。

床構造の振動

床の振動やたわみは居住性に大きく影響するよね。

床が振動するのは大きな問題で、建物ができた後では解決する方法が無いから、床が人の歩行で振動しないよう設計するのが普通だね。

むかし建物の外部に取り付く外部階段で、歩く度に振動する階段に出会ったことがあるんだけど、そういった階段は、階段の段板が薄くなっているんだ。

振動数fと周期Tには下記の関係があるよ。

・f=1/T

上記の通り、固有振動数は固有周期の逆数なんだ。

固有周期は構造物の剛性が大きいほど小さくなるよ。前述したようにf=1/Tだから、固有振動数は大きくなるってことだ!

剛性は部材断面が大きいほど、固い材料を使うほど大きくなる。
つまり、断面の大きな部材は「剛性が大きく、固有振動数が大きい」からなんだ。

逆に言うと、断面の小さな部材は「剛性が小さく、固有振動数が小さい」ってことだね。

人の歩行時の振動数は

・通常の歩行の場合1.6~2.3Hz程度

なんだ。一般に10Hzを下回ると居住性に障害が出やすから、言い換えると「固有振動数が小さい床構造は問題が出やすい」ってことだね。

固有振動数が小さいということは「剛性が小さい床構造 ⇒ 床構造を構成する部材断面が小さい」ことが想定されるよね。

以上より、床構造の居住性を確保するためには、床構造の剛性を高めることが必要なんだ。

まとめ

よし。これまでの情報を元に整理しようか。

  • 床の振動やたわみは居住性に大きく影響する

  • 床が振動するのは大きな問題で、建物ができた後では解決する方法が無いから、床が人の歩行で振動しないよう設計する

  • 固有周期は構造物の剛性が大きいほど小さくなる。f=1/Tだから、固有振動数fは大きくなる

  • 一般に10Hzを下回ると居住性に障害が出やすから、言い換えると「固有振動数が小さい床構造は問題が出やすい

  • 床構造の居住性を確保するためには、床構造の剛性を高めることが必要

こんなかんじで問題を解けるよ。

参考

最後に参考にした記事を掲載しておくね~。それでは~。

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