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鉄筋とコンクリートの線膨張係数と温度変化の影響【建築士試験】

こんにちは!ゼロ所長です。

今日は、鉄筋とコンクリートの線膨張係数と温度変化の影響について考えるね。
こんな問題が出題されることがある。

鉄筋コンクリート構造において、鉄筋とコンクリートの線膨張係数が大きく異なるので、温度変化による影響を考慮する。

正解は・・・ ×となるのだけど、なぜだかわかる?
知識ゼロの人が読んだら意味不明の文章だね。
一緒に考えてみよう。


鉄筋とコンクリートの線膨張係数

結論から書くよ。
奇跡的に鉄筋とコンクリートの線膨張係数は「同じ値」なんだ(線膨張係数=1×10-5(1/℃))!
だから、鉄筋とコンクリートは温度変化に対して同じように変形する。

これが違うとやっかいだ。
たとえば、鉄筋の方が変形量が多い場合、鉄筋の変形によりコンクリートを壊すかもしれないね。

だけど、温度変化による変形量が同じなら大丈夫。
鉄筋とコンクリートが同じように変形するから、互いに材料を痛めることがないってこと。

鉄筋コンクリートは「鉄筋」と「コンクリート」を組み合わせた材料だね。

鉄筋はコンクリートの中に埋め込むから、鉄筋の移動はコンクリートに拘束されている

だけど前述したように、奇跡的に鉄筋とコンクリートの線膨張係数は「同じ値」だったね(線膨張係数=1×10-5(1/℃))。

だから、鉄筋とコンクリートは温度変化に対して同じように変形する。

鉄筋がコンクリートに拘束されていても、変形量が同じなら問題ない。コンクリートの動きに鉄筋がくっついて追従するようなイメージをすると理解しやすいかな。

もし違っていたら、鉄筋コンクリートが現在ほど一般的な材料には成らなかったと思うよ。

線膨張係数と温度変化による変形

線膨張係数についておさらいするよ!
線膨張係数とは、温度変化1℃当たりの変形量ΔLと変形前の材用長さLの割合だ。

つまり線膨張係数の計算式は・・・

「線膨張係数α=(ΔL/L)×(1/ΔT)」

で計算できる。※ΔTは材料の温度変化した値。例えば、20°から21°に変化した場合、ΔT=1となる。

上記の定義より、線膨張係数αの値が大きい材料ほど「温度変化によって変形しやすい(変形量ΔLが大きい)」といえるんだ。

また、ほとんどの材料は、

  • 温度が上昇すると「伸びる」

  • 温度が下がると「縮む」

という現象が起きているんだ。

これは建物に使っている鋼材、コンクリート、木材、アルミも同じだよ。
建物は温度変化により「伸び・縮み」しているす。

このとき注意することは「温度変化により発生する応力」なんだ。

構造部材は互いに接合(拘束)する!

部材の変形が拘束されている状態で、部材が伸び縮みしようとすると「部材に引張力(あるいは圧縮力)などの応力」が作用するんだ。

この温度変化による応力(温度応力)がコンクリートのひび割れの原因になるから注意したいね。

まとめ

よし。これまでの情報を元に整理しようか。

  • 鉄筋とコンクリートの線膨張係数は「同じ値」線膨張係数=1×10-5(1/℃)

  • 鉄筋とコンクリートは温度変化に対して同じように変形

こんなかんじで問題を解けるよ。

参考

最後に参考にした記事を掲載しておくね~。それでは~。

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