耐力壁の靭性向上と側柱のせん断補強筋
こんにちは、ゼロ所長だよ!今回は、一級建築士試験の問題文を解説していくよ。
今日は耐力壁の靭性向上と側柱のせん断補強筋について考えるね。
こんな問題が出題されることがある。
曲げ降伏する耐力壁の靭性を高めるため、断面内の圧縮部分にあたる側柱のせん断補強筋を増やした。
正解は・・・ ○となるのだけど、なぜだかわかる?
知識ゼロの人が読んだら意味不明の文章だね。
少し専門的な話だけど、重要なポイントを押さえて試験対策に役立てよう!
答え
〇(正しい記述)
曲げ降伏とは、曲げモーメントによって部材が降伏(塑性化)する現象のことだね!
部材の破壊形式のひとつだけど、せん断破壊や座屈と比べると、靭性に優れた壊れ方なんだ。
つまり、曲げ降伏をすると部材はすぐに崩壊せず、ある程度の変形を許容できるんだね!
耐力壁の靭性と側柱の関係
耐力壁の靭性は、耐力壁の両側に設置された柱(側柱)の性能に大きく影響されるんだよ!
なぜかというと、
両側の側柱が耐力壁の動きを拘束し、粘り強さを発揮するから!
逆に、側柱が早期に壊れると、耐力壁の靭性が低下してしまう!
だからこそ、耐震壁には、側柱と上下の枠梁に適切な断面性能と鉄筋を配筋し、剛性と耐力を確保することが大切なんだ。
側柱のせん断補強筋の役割
側柱のせん断補強筋を増やすことで、次のような効果があるよ!
主筋をより密に拘束できる → 主筋の座屈防止に役立つ!
柱の圧縮破壊を防止し、耐力壁の靭性を向上させる!
実際の実験結果でも、側柱のせん断補強筋量を増やすことで、耐力壁の靭性が向上することが確認されているんだ。
つまり、側柱のせん断補強筋を適切に配置することが、耐震性能の向上につながるというわけだね!
各用語の解説と答えの根拠
各用語の解説をしていくよ。
耐力壁とは?
耐力壁は、建物に作用する水平力(地震力・風圧)に抵抗するための壁のことだね。
特に鉄筋コンクリート造では、耐震性能を確保するために重要な構造要素なんだ。
曲げ降伏とは?
曲げ降伏とは曲げ応力によって降伏する状態のことだね。
適切な設計をすることで、靭性(粘り強さ)を向上させることができるよ!
靭性とは?
靭性とは、部材が壊れるまでに変形できる能力のことを指すよ。
建物が地震時に突然壊れないように、粘り強く変形することでエネルギーを吸収し、倒壊を防ぐ役割があるんだ。
側柱とは?
耐力壁の両端にある柱を「側柱」と呼ぶよ!
この部分には大きな圧縮力が作用し、曲げ降伏する耐力壁では特に重要な部材となるんだ。
せん断補強筋とは?
せん断補強筋とは、コンクリート部材がせん断破壊を起こさないように配置される補強鉄筋のことだね。
主にフープ筋やスターラップが該当するよ!
まとめ
これまでの解説内容を、ポイントごとに箇条書きで整理してみたよ!
曲げ降伏は靭性に優れた破壊形式で、せん断破壊や座屈よりも安全性が高い
耐力壁の靭性は、側柱の性能によって大きく左右される!
側柱のせん断補強筋を増やすことで、主筋の座屈を防ぎ、耐力壁の靭性を高めることができる!
参考
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