構造計算ルート1と標準せん断力係数【建築士試験】
こんちには!ゼロ所長です。
今日は耐震計算ルート1と標準せん断力係数について考えるね。
こんな問題が出題されることがある。
耐震計算ルート1を適用する場合、地震力の算定においては、標準せん断力係数 Co を 0.3 以上とした。
正解は・・・〇となるのだけど、なぜだかわかる?
知識ゼロの人が読んだら意味不明の文章だね。
一緒に考えてみよう。
構造計算ルートとは?
街には色々な建物があるよね。
家もあるし、スーパー、休日に出かけるショッピングモールとかね。
家とショッピングモールを比べると、全然大きさが違うよね。
それじゃあ全然違う大きさの建物を、同じように構造計算していいのかな?
違うって思うよね。
そう、実際に違うんだ。
ザックリ言うと建物の大きさに応じて構造計算の手法が変わってくる。
だから、建物の規模に応じて変わる構造計算の流れのことを『構造計算ルート』というんだ。
そして構造計算ルートは大まかに分けて3つある。※細かく分けると5つくらいになるけどね。
あと、鉄骨造とRC造で構造計算ルートは違うからややこしいね。今回は構造計算ルートの詳細解説はしないけど、良かったら別記事を参考にして欲しい。
構造計算ルート1
構造計算ルート1は、比較的簡単な計算方法なんだ。
規模の小さな建物に適用できるよ。
ただ比較的簡単な計算で済ませる代わりに、地震力を1.5倍に割増して問題ないか確認するよ。
要約すると・・・
構造計算ルート1 ⇒ 規模の小さな建物は簡単な計算でいいよ ⇒ 簡単な計算で済むよ ⇒ 簡単で済ませていいけど、余裕のある計算をしてね
こう言うことなんだ。
後で書くけど、地震力の大きさは、地震層せん断力係数が関係している。
もっと言うと、地震層せん断力係数は標準せん断力係数が元になって
地域係数とか地盤の影響、建物の高さの影響を考慮するよ。
標準せん断力係数は普通0.2を使う。
だけど構造計算 ルート1では、 1.5 倍した値の標準せん断力係数 0.3 を使うね。
構造計算ルート1の考え方の詳細は下記の記事を参考にしてね。
標準せん断力係数
地震による建物の加速度(応答加速度)の大きさの基準値(標準値)を表す係数だね。
難しそうだね。
まあ簡単にいうと、地震力の値を決める元になる係数なんだ。この係数は地震による建物の加速度が元になっているよ。
通常0.2を使うんだ。
あと大切なのは、地震力の大きさは建物の重量と地震による加速度に概ね比例することだね。
つまり、標準せん断力係数が大きいほど地震力も大きくなる。建物重量が大きいほど、地震力も大きくなるんだ。
前に書いたけど、構造計算ルート1の場合は、標準せん断力係数の値を0.3にする。
だから、構造計算ルート1では地震力を多めに見積もって計算することで、詳細な検討を除外する計算方法だね。
まあ、これだけ余力を見て地震の力を考慮するのだから、細かいことはいいよね~という話かな?
というわけで、構造計算ルート1は Co=0.3 を使うので、答えは〇になるね!
最後に参考にした記事を掲載しておくね~。それでは~。