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真昼の湯舟に揺られるような 真昼の湯舟に溺れるような 遠く遠くに追いやられなければ 昔話にもなりやしないよう 振り返ってみれば幾分か時間が過ぎ 例に漏れずその身も流れに従い 抜け落ちた髪はまるで死んだ細胞 未練のように身体に纏わる 未練のように身体に纏わる いつかいつかと唱えながら いつかはついに訪れず現在(イマ)に至る 伸びた髪を切れと促すあの人この人 未だ未練がましいのは他の誰でもない 似たような世迷言を繰り返すのが 例えどれほど愚かだとしても 僅かながらの機微を逃