智乃-chino-
長めの文章|どのようなジャンルのものなのかわからない|読み物として|イメージ(絵・写真)、詩画に通ずるものもあるかも
自由詩|言葉だけに重点を置いて
夢記録|時々痛そうな残酷描写あるかも(その時は注意書きします)
とっちらかっている。 なにがって頭の中が。絵を描き始めると部屋もそうだ。自分の内面をそのまんま表しているようで、気持ち悪いし困ってしまう。 とっちらかっている。なにがって心の中が。明確に示すのが苦手だ。大袈裟でもなんでもなく、私にとっては本当にそうなんだ。いつでも色々なことはなんとも言えないものばかり。グレ−なことばかりに目も神経も飛んで行って、自分がやっていることを表す時でさえ、私はとっちらかっている。はっきりと答えられず、相手の首を傾げさせて、それに私もまたつられて余
とある人と、私はご飯を一緒に食べている。 迫り増す満腹感に、「美味しいけど量が多すぎて食べきれなさそうかも」と私が弱音を話すと、じゃあ分けっ子しようか?と。急に近頃の御時世について思い出し、私は喜ぶ寸前で「いいの?」という言葉を口に運んだばかりの食事と一緒に飲み込んだ。 「あっでも大丈夫かな。もう口付けちゃったから」 『大丈夫だよ。大丈夫じゃないかな』 「でも今、ほら、流行っているでしょう。もしもそれで、もしも……」 言い掛けて急にハッと思い出す。身体の奥の奥の、真ん中
新しいアイライン 茶色がかった濃い灰色 この間なんの気なしに買ってみたの やっぱり正解だったようです 新しいアイライン クレンジングはしっかりめ 今までの中でダントツ満足 どうやらお買い物成功です あの子もその子もしているらしい お出掛け前の一工夫 目蓋を開けて閉じて引いて これで外でもバッチリ強気 だから大丈夫 だから大丈夫 例えば何かで傷付いても だけど大丈夫 だけど大丈夫 目の下黒ずみませんように 新しいアイライン 立ち寄ったお店に売ってたの もう一種類と悩んだ
突然 の 強い雨 で すべて うち 落とされた 。 長い上向き睫毛から、ゆるく巻いてまとめた髪。丹念に積み上げた地味なモノまで。 うなじに貼りつく髪は乱れるばかりで、もうとても美しいだなんて言えそうもない。 突然 の 強い雨 で 、 色々なもの が 台無し で。 こういう時に限って、普段持っているはずの折り畳み傘も手元にない。 なんだか、いつでもこんな感じだよな。 低い溜息まじりの声で溢す。眉間に皺が寄ることもなく、口をへの字に曲げるでもなく。小綺麗な顔のままで溢
死んでいるのかもしれない。 薄々ながらそう感じたのは、実家の二階の踊り場のようだった。 (薄暗い場所で、ドアを背にして立っている) (二階御手洗いの出入口付近は昼間でも日が当たりにくく、薄暗い為、恐らくはそこだろうと思われる) 誰なのか、何なのか。追われているような気がして、なんだか怯えている。両手の平をヒラヒラさせて顔に触れたりしながら、私は自分があまりにも醜くて愚かだと恐れていた。逃げなくてはいけない、と頭の片隅で思っているような気がした。 しかしながら、意識が薄い
言いたいことは口から出たりしないの そう音にならないで違う形になる きっと汲み取れきれやしない きっと汲み取れきれやしない 日常の中では憎まれ口ばかり うだつの上がらない日々で自己嫌悪ばかりご立派 言いたいことは口から出たりしないの ねえ声に出せずに違う形になる きっと伝わりやしないね きっと伝わりやしないね 生活に脅かされご覧の有り様 うだつの上がらない日々で籠るのだけは上手 こんな手で何ができるって? こんな声が何に変わるって? キミ ワルイ 想像ばかりで
胸を暖めても暖めても 私達これからどうなると思う? この淋しさは一体何の所為 この淋しさは一体誰の所為 想い出 写真 お土産 居場所 時が経ってこれからどうなる? この虚しさは一体誰の所為 この虚しさは一体何の所為 老いる体を鏡に映し 時には陽の下で暴き 毎夜至らなさを撫で上げ 時折細い声を上げ 泡と共に流せ 垢となって去ね 皺を隠す為のことを覚える シミを誤魔化す為の術 消毒してしまおうよ 毒は何で制すと習った? だから毎朝私達同じように 顔を洗って朝日を
もうそろそろやってくる 海を渡り空を渡り もうそろそろやってくる 流れに乗ってこちらまで もう無理だよ まだ大丈夫よ 矛盾した気持ちで間をはかるよ もう しにたいよ まだ いきてたいよ 朝と夜に挟まって今日も あの人が、仕事を辞めたんだって。 あの人は、辞めたくても辞められないって。 あの人が、休職したんだって。 あの人は、働きたくても働けないって。 眠れないまんま朝を迎えたって。 気持ちは晴れないまま夜になったって。 夢に踊らされて笑っちゃうね。 そのまま夜は
この涙 は 一体誰の涙 本当は 何処の 誰の 気持ち いつのまに 宿り棲んだ 私達の身に 宿り流れた あの子の涙を表せるものなんて あの子が なきごえ をあげる気持ちなんて 代わりになれるものなんて 到底見つからない 代わりになれるものなんて 到底見つからないとしても 何があってもなくても、ふとした時、不意に泣きそうになる感覚を覚えるのは何故なのだろう。 例えばいつか見かけたダレカの傷付いた心を思ってだろうか。 は
昨夜ふと目が覚めた。 クラゲがプカプカ、枕元近く。 透明で煙のようで。時々見掛ける、光の加減で見える舞う埃のようにも思えた。 四葉のクローバー模様があるから、種類はミズクラゲなんだろうな。 チラチラと、暗がりに慣れた目と僅かな外からの光とでようやく見える、空中を漂うクラゲの姿。 夢と現実を漂うようなトロンとした意識で、その様子を見ている。何をするでもなくただ見ている。 見ている内に、そこにいるのは、一匹だけではないと気付く。(いつのまにやらどう増えたのか、そもそもはじ
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———————— こどもみたいだった。 川に流しながら、見送りながら思っている。 揺りかごのような、トロッコのような。 それまでのんびりした速さで進んで来たそれから降りて、ゆらゆら漂いながら向こう岸に向かっていったそれを見送った。 向こう岸では、二人の人がそれを確かに受け取っていた。 こども、みたいだった。 手間がかかって、放っておくとどこへ行ってしまうか。 気付いたらいなくなってしまいそうで。 私は、後から来た母親のようだった。 視界が滲む。 今までなんとも思って
望み通りに凡ゆることが叶うのなら、 こんなに世の中につくりものが生まれてくるはずもない、 かなわないからうまれるものだってある、 それでもそれひっくるめて慈しむしかないよ、 「それでも」と私は思うよ。 かなわない願い事にだって存在価値もあるし守られていいよ。 私はそのように願い続けていたいよ #創作 #創作活動 #表現 #テキスト #智乃 #智乃_essay #智乃部屋 #智乃_photo #智乃_制作観察
ぜんぶ 一度 だけど どうも 青白い画面で目を焼いてみるよ ぜんぶ 一度 だけど どうせ 青白い画面を目に焼き付けろよ 縋っているのはきっとわたくし 巷の呪いにまんまと嵌まり それならいっそ使い込んで 使い切って殺してしまおう 青白い画面で目を焼いてみるよ 青白い画面を目に焼き付けろよ 青白い画面に縋って息しているの 青白い画面に映る青白い顔面 青白い画面に映える青白い顔面 骨に鈍く響く音もなく響く 内緒話は内緒のまま墓にまで 焼かれるか散らされるか知ったことでは
どうせ私達は来る日も来る日も どうせ私達は明くる朝明くる朝 どうせ私達は耽る夜耽る夜 日に日に赤うなる葉に そこのお前 そうだお前なら何を想うか どうせ私達は来る日も来る日も どうせ私達は取り紛れてしまい どうせ私達は来る日も来る日も そして私達は絶えることなく 先の話をしている 欺くつもりはないが欺いている ように見える? 私の中の悪人の血が煮え立ち よせよまるでそのように私を見るのは わざと薄着して備えろ そんなに気を急いてはすぐにでも
真昼の湯舟に揺られるような 真昼の湯舟に溺れるような 遠く遠くに追いやられなければ 昔話にもなりやしないよう 振り返ってみれば幾分か時間が過ぎ 例に漏れずその身も流れに従い 抜け落ちた髪はまるで死んだ細胞 未練のように身体に纏わる 未練のように身体に纏わる いつかいつかと唱えながら いつかはついに訪れず現在(イマ)に至る 伸びた髪を切れと促すあの人この人 未だ未練がましいのは他の誰でもない 似たような世迷言を繰り返すのが 例えどれほど愚かだとしても 僅かながらの機微を逃