斬新なPTZカメラ「OBSBOT Tail 2」が気になりすぎる件
OBSBOT(オブスボット)からOBSBOT Tail 2というPTZカメラが発表されました。
PTZカメラとは遠隔でP(パン・水平方向)、T(チルト・垂直方向)、Z(ズーム)の3つができるカメラです。
もともとOBSBOTから発売されていたTail Airというカメラがあって、こちらもかなり気になっていたのですが、
今回のTail 2はTail Airの「こうだったらいいのにな」という点を全部やってきてくれた感があります。
4K60Pに対応している
以前、4K60Pで撮れるカメラを紹介する記事を書いたことがあるのですが、
ミラーレスカメラ以外で4K60Pに対応しているカメラは少ないです。
長時間撮影がしたい人にとっては、ミラーレスカメラ以外のビデオカメラで撮りたいという思いがあり、
OBSBOT Tail 2もそんなわがままを叶えてくれるカメラのひとつになるかもしれません。
詳細なバッテリーの持続時間はホームページに書かれていませんが、ざっくりと「5時間使える」と表記されていますので、
4K60P撮影でも2~3時間くらいは持つのでしょうか?
発熱の問題もありますので、実際にどれくらいの時間撮影できるかは、やってみないと分かりませんね。
出力端子が大幅改善
前モデルのOBSBOT Tail Airでは出力端子はMicro HDMI(タイプD)とUSB タイプCの2つでした。LANケーブルをつなぐ際は別途USB→LANのアダプタ―を購入する必要がありました。
今回のOBSBOT Tail 2ではHDMIはフルサイズになり、さらにSDI(BNC)まで装備、LANケーブルも直接つなげるようになりました。
これはライブ配信などでカメラを使っておられる方なら、ありがたみが分かっていただけると思います。神アプデです。
気になるのは同時出力がどこまで対応されているかですね。
と言うのも、Tail Airでは映像の出力は1つを選ぶと他は使えないという排他的なものでした。
Tail 2になって全部の出力が同時にできるようになれば凄いですが、せめて2つまではOKとかになっていたら、かなり使い勝手が良くなります。
AIトラッキングが複数人に対応
OBSBOTのカメラの凄いところがトラッキング機能です。
要するに1度ターゲットを決めればカメラが自動で人物を追従してくれるというものです。
国産メーカーのPTZカメラで自走追従ができるものは金額が50万くらいになりますので、
OBSBOT Tail 2の19万円という価格でトラッキングが使えるというのは驚きです。
被写体が動き回る場合は、通常はカメラマンが操作しなければ撮影できませんが、
カメラマン1人分の働きをカメラが自動でやってくれてしまうということなので凄いことです。
ただし万能ではなくて、Tail Airまではあくまで1人に対してしか自動追従できなかったので、
複数人の被写体を撮影する場合はトラッキングできませんでした。
ところが、OBSBOT Tail 2では複数人のトラッキングにも対応できるようになったそうです。
どれくらいのレベルで追従してくれるのかはまだ未知数ですが、前モデルの弱点をどんどん解決していくスピード感が半端ないです。
光学ズームもできる
OBSBOT Tail 2では5倍の光学ズームが可能です(デジタルズームと合わせると12倍まで可能)
Tail Airでは光学ズームが無く、デジタルズーム4倍のみでした。
デジタルズームだと拡大すればするほど画質は落ちてしまうので、光学ズームができるようになったのは素晴らしいです。
ただ、PTZカメラとして見るなら、国産メーカーのものは20倍までズームできるものもありますし、
欲を言えばもっとズームができればというのは正直なところです。
とは言え5倍あるだけでもかなり使い勝手は向上します。
光学ズーム無しだと、基本的に演者さんの近くにしかカメラを設置できませんが、
そうなると観客ありのステージ系の撮影ではカメラが邪魔になってしまうので、多少はズームできるとありがたいです。
まとめ
というわけで、新しく発表されたOBSBOT Tail 2の凄い点を紹介させていただきました。
まだ発売されていないので、実際に使われた方のレビューなどもなく、様子見なところもあるのですが、
少なくともスペックだけを見たら「買いたい」カメラだと思っています。
ライブ配信もPTZカメラとNDIを組み合わせる流れが徐々に広まっていますが、
そこに風穴を開けるだけでなく、4K60P内部収録や豊富な出力端子など機能面でも抜かりなしで、さらに低価格という凄いカメラです。
3月前半出荷予定とのことですが、私も少し様子を見てできれば購入してみたいと思っております。