コピーガード付きDVDを作ってみた ~OCPとVCP~
先日、コピーガード付きDVD制作のご依頼をいただきました。
リンク先のブログでも書いたのですが、市販のDVDにかけられているコピーガードはプレス工場で行われるので、
プレスしない場合は別の方法をとる必要があります。
と言っても選択肢はほとんどなく、基本的にはデュプリケーターという機器を使うことになります。
デュプリケーターとはDVDを複製する際に使用する機器で、ざっくり言うとDVDドライブが複数付いていて大量にディスクを焼くことができるものです。
デュプリケーターを使ったコピーガードの方法はOCP方式とVCP方式の2種類があり、
OCP方式・・・専用のディスクが必要。少量向き。ライセンス不要。
VCP方式・・・普通のディスクでOK。大量向き。USBドングル(ライセンス)の購入が必要。
となっております。
今回はOCP方式で制作することにしました。
使用した機材とディスクはこちら。
・デュプリケーター:ACARD TECHNOLOGY 1:3 DVD/CDデュプリケーター
・ディスク:PlexDisc 業務用DVD-R 台湾製 データ用16倍 ワイドプリンタブル DR47WP16X
・ソフトウェア:CopyLockV4(デュプリケーターに付属)
具体的な方法ですが、まずは専用ディスクが必要なのでAmazonにて購入します。
スピンドルケースには入っておらず、シュリンク包装のようなフィルムに包まれて送られてきます。
これは何が困るかというと、コピーするときに一時的な置き場所が作れないので整理しづらいんですね。仕方ないですが。
次にDVDオーサリングソフトでisoファイルを作成します。ここまでは普通にDVDを制作するときと同じです。
(ただし1つ注意点として、マスターを制作する際にコピーガードの領域分データを約200MB空けておく必要があります)
そして、デュプリケーターに付属してきた「CopyLockV4」というソフトを立ち上げます。
すると、コピーガードをかけたいisoファイルを選ぶことができますので、先ほど作成したファイルを選択します。
さらにパソコンのDVDドライブにディスクを挿入します(この時使用するディスクは専用のものではなく普通のディスクでも良いみたいです)。
開始をクリックするとディスクにコピーガード付きのファイルが作成されます。作成されたファイルの形式はisoではなくospになっていました。
最後に作成したディスクをデュプリケーターの読込ドライブに挿入。あとは必要な数だけ複製します。
その際、普通のコピーではなく「CPI Copy」を選択する必要があります。
これにて、OCP方式によるコピーガード付DVDの完成です。
ここからは余談的な話ですが、コピーガードが本当に機能するのか気になったので、実際に試してみました。
完成したDVDをパソコンで読み込んでコピーしてみようとしましたが、コピーに必要な残り時間が24時間みたいなありえない表示が出ましたので、
ダミーデータみたいなものを追加することでコピーできなくしているのかなと推測しました。
ちなみに、コピーガードを付けたことで、DVDプレーヤー等での最初の読み込みに少し時間がかかるようになりました。
待てないほどの時間ではないと感じました。何かちょっと時間かかってるなぁ・・・あ、始まった。というイメージです。
ところで、もしかして専用ディスクでなくても作成できるんじゃないの?と思われた方もおられるかもしれません。
私もそう思ったので試してみたところ、
というエラーが出て専用ディスクを使わないとコピーガード機能は利用できませんでした。
というわけで、DVDにコピーガードをつける方法について書かせていただきました。
デュプリケーター等の機器が必要にはなりますが、個人でも作成は可能でした。参考になれば幸いです。
滋賀で映像制作をしています。良ければホームページも見ていってください。