お兄ちゃんの弟になりたい

呪術廻戦16巻の感想がタイトルに詰め込まれている。
というわけで感情をぶちまけるターンです。ネタバレだよ。

そのー、きょうだいって、好きなんですよ。創作物の人間関係として。兄弟愛とか、兄弟だからこそのコンプレックスとか、嫌悪も憎悪も。あ~兄弟~~ってなるね。

僕も兄弟います。兄ばっかりの末っ子です。
でも年が離れているし、なんならどの兄とも片親が違う。一番近くて八歳差。
物心つく前はいつも遊んでもらってたそうです。記憶がある限りでは何回か……片手で収まるかどうかくらいの回数しか、遊んでもらった記憶ないですね。
もう気がついたら結婚して子供がいるか、それぞれ彼女や友達と遊ぶのに忙しいかという感じで、僕の感覚としては一人っ子でした。むしろ甥の方が年近い。一緒に住んでいたので、末っ子なはずなのに弟がいるような状況。そして一緒に住んでいるとはいえ、生活リズムがそれぞれ違うので兄とは会話もそんなに発生しない。

そんななので、兄弟喧嘩もしたことない。仲が良いからかと言われれば、悪くはないがよいと言えるものなのかも僕にはわからない。そのくらい関係自体が薄く感じている。まあ血は繋がってるし家族なんだろうな~、くらいの感覚。
これで血が繋がっていなかったら友達とも呼べないような、近所の顔見知りレベルの関わりしか感じられていない。実際兄達が連れてくる友達も、その兄と同じような距離感だった。家にやって来る顔見知りのあんちゃん。

ということで、兄たちは僕を末っ子として認識はして何かと助けてはくれるのですが、僕としては兄だから頼ろう~みたいな感情特にない。むしろ今じゃそれぞれ家庭があるので、独り身でぷらぷらしている僕が、親のこと助けて兄たちの迷惑にならないようにしなきゃと思っている。できてないけど。

自分の兄弟事情の話が長くなったな。話を戻そう。


脹相。めちゃくちゃいいキャラしてんな。ほんとお兄ちゃん。
正直もはや「脹相の弟になりたい」以外の感想が出ない。兄ちゃんって呼んでいい?

虎杖を弟と認識して「全力でお兄ちゃんを遂行する!!」って虎杖を守る体勢に入ったのもう、本当にお兄ちゃんだった。
「お兄ちゃんを遂行する」だよ。あのなりで自分のこと「お兄ちゃんだぞ」って言ってるのももうだいぶ面白いし刺さるんだけど、遂行するってなに? 脹相的にお兄ちゃんて役職かなにかなの?

なんというか、やることなすことすべて「お兄ちゃん」なんだよな。弟関わらなかったらあの人なんにもしないでしょ?
お兄ちゃんを具現化した何かなんだよ。脹相は「兄」でありもはやそれ以外の何者でもないんだよ。兄であることがアイデンティティ。言い過ぎだろうか? でも書いてて面白くなってきたな。

お兄ちゃんは語る。兄というのは弟のために先の道を歩み、道を間違えたのなら弟はその道を避け、正道だったなら弟はその歩みに続くのだと。お兄ちゃん道だな。
弟たちのために先を行くから間違える。失敗する。だからその分強くなる。強くなければならない。兄とはそういうもの。

弟を守り導くのが兄の役目だと思ってる……愛。兄弟愛。
脹相は兄弟愛で生きてる。は~~~~~尊い。お兄ちゃんじゃん。
兄としての強い信念と弟への愛情。好きになるしかない。甚爾の場合は「自尊心を拾う」という物語にハマったけど、こういう信念を貫くような物語も大変美味しゅうございます。好き。

そして脹相すごく弟思い故に気遣いもできるんだよね。虎杖の怪我を気にかけたり。他の弟を殺したことを虎杖が言っても、赦す赦さないの問題ではないと言ったり。脹相にとってはもう、死んでしまった弟たちより今目の前に生きている虎杖に対して、お兄ちゃんしなければならないのだろうね。
でも過保護になるということもなくて、「さすが俺の弟」とか言って弟を尊重してもいる。兄としての器だよな~でっかい背中の兄貴だな。

なんというか本当に「お兄ちゃん」しか出てこない。脹相の弟になってお兄ちゃんと呼びたい人生だった(言い過ぎ)。

お兄ちゃん……きっと弟たちが幸せに笑っていれば幸せなんだろうな……涙出てきちゃう。生粋のお兄ちゃん。お兄ちゃん100%なんだ。
いやお兄ちゃん100%ってなに?

とにかく脹相好きでした。そんな呪術廻戦16巻。これからも彼のお兄ちゃんっぷりが楽しみで仕方ない。甚爾死んでるけど脹相という楽しみができてよかったよ。


ていうか、きっとあれだよな。虎杖的には脹相の兄貴っぷりって、僕にとっての兄たちと近いものあるんじゃないか。いや僕は実際に兄弟だけど。兄弟だけどあんまり兄弟って感じてない感じ。虎杖も急にお兄ちゃん現れて「え?」だよね。殺されかけてるわけだし。でもそんな相手とも、なんだかんだちゃんと関係作れてる(?)のはさすが虎杖。弟の才能あるのでは?

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