決断、それは経営者に求められる一番の職務
会計事務所や財務コンサルとして多くの企業や個人の方々と関わらせていただいています。
その際に、歯がゆく感じることは、我々は決断を下せないということ。我々の仕事は、あくまでも経営者の決断に資する助言もしくは資料の提供を行う立場にあります。
一番厄介な経営者は、決断を下せない、もしくは、決断を先延ばしにする経営者です。
そういった経営者の方々にいくら助言をし、いくら試算表や資金繰り表などの判断に資する資料を提示しても、馬の耳に念仏状態。
個人的には、決断を下せない、もしくは決断を先送りにする経営者の方は、自らに与えられた職務を放棄しているようにすら、感じます。
もちろん、すべてがきれいに判断できるものではないと思います。痛みを伴う判断もたくさんあるでしょう。全員が幸せになることができる判断であれば用意です。困難や痛みを知ったうえで、その判断をしなければ、悪いことには蓋をして、先延ばしにしているだけなのです。
事業撤退を決められる経営者は優れた経営者だ
そんな話をネットの記事で読んだことがあります。
僕も同感です。
撤退やリストラなんか、誰もしたくありません。
できることなら立て直したいです。
立て直せるなら立て直したいです。
それでも、できないときがあるのです。
そのようなときは、すぐさまにでも撤退の意思決定を、もしくは事業縮小の意思決定をするべきなのです。
その際に、どのような選択肢があるのか、撤退、事業縮小(10%)、事業縮小(50%)、事業縮小(90%)などを定量的に数値として示し、経営者の判断に資する情報と意見を述べてくれる人が経営者のそばにいるのか、そしてその人となりうるのが、僕たち会計人なのではないかと思っています。
判断に資する材料はいろいろあるかと思います。
その中でも重要なものは以下です(会計の観点から)。
・月次推移試算表
・部門別の試算表(月別が理想)
・資金繰り表(or キャッシュフロー計算書)
・そしてこれらを正しく読み取れるアドバイザー
今回の新型コロナの影響はあまりにも甚大な被害です。
経営者はいつも孤独です。
経営者に寄り添い、正しい道しるべを提示してもらってください。
困ることがありましたら、いつでも連絡をください。
ただし、僕ができることは判断の材料を提示することです。
最後の判断は、しっかりと経営者が責任をもって行ってください。
僕はいつでも経営者の方に寄り添います。